年末年始に一気見したい!2024年、Hanakoのベストドラマ。
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第5位:男女の関係なく「傷ついた人同士がケアをしあう」ことをまっすぐに描く『夜明けのすべて』
2月9日から公開が始まり、ロングランヒットを続けた『夜明けのすべて』を遅ればせながら見に行った。
中心人物として登場するのは、栗田科学という会社で働く“山添くん”(松村北斗)と先輩の“藤沢さん”(上白石萌音)。
山添くんはパニック障害を持っており、元いた会社(同期や上司の様子を見ると、かなりの大企業だとわかる)を休職し、栗田科学にやってきたのだった。藤沢さんも、月に一度のPMSに悩まされており、前の会社を辞めて、やはり栗田科学に落ち着いていた。
第4位:代理出産をテーマに、貧困や欲望など、なかったことにされてきた女性の問題に焦点を当てたドラマ『燕は戻ってこない』
NHKのドラマ10枠で放送された『燕は戻ってこない』は、刺激的な作品だ。よく「攻めた企画」などと言われる作品があるが、それは単に「昔はこんなに際どいことがまかり通っていて、よかったなあ…」と過去を懐かしむものであることが多いように感じる。そのときの「際どい」とは、男性側の目線ではなかったか。
原作は桐野夏生の同名小説で、脚本を朝ドラ『らんまん』の長田育恵が担当している。意外にもこの組み合わせが良く、今後もこの二人のタッグでのドラマを見てみたいと思った。
第3位:エクスタシーと欲望のせめぎあい。こんな日本のクライム・サスペンスを待っていた。Netflix『地面師たち』
日本でこのようなコンゲームやクライム・サスペンスものは、過去にもあったが、ここまで話題になった作品はあっただろうか。
『地面師たち』を見たことで、凶悪事件を元にした他の作品を見てみたいという人も増えているのではないだろうか。個人的には日本なら、映画『日本で一番悪い奴ら』や『最後まで行く』などがあるし、韓国ならば、今年公開された『密輸 1970』や『10人の泥棒たち』、『MASTER/マスター』が思い浮かぶ。
第2位:現在の「結婚」が、なにもかもを担わせすぎていることを突きつける『1122 いいふうふ』
渡辺ペコによる漫画原作の『1122』が、監督:今泉力哉、脚本:今泉かおりという実際の夫婦の手によってドラマ化され、Prime Videoで配信されている。
主人公の相原一子(高畑充希)と相原二也(岡田将生)は、傍から見ると仲睦まじい夫婦で、実際にも仲良くおだやかに暮らしていたが、実は毎月、第三木曜日に、二也が通うお花教室の生徒の柏木美月(西野七瀬)と不倫していた。一子はそれを公認していたのだが、次第に違和感を持ち始める……。
第1位:道を切り開く女性だけでなく、その周りの女性を照らすことこそがフェミニズムである。朝ドラ『虎に翼』
日本で初めて法曹界に飛び込んだ女性を描いた朝ドラ『虎に翼』。フェミニズムが随所から感じられるために、それに反論する記事が時折話題になる様子を見て、『アナと雪の女王』(2014年)や『バービー』(2023年)、小説版の『82年生まれ、キム・ジヨン』(2016年)などへの反応を思い出す人も多いだろう。
しかし、日本でフェミニズムをドラマや映画に盛り込んだ作品は、これまでにも少なくなかった。ということは、この『虎に翼』が、これまでよりも話題性があり、フェミニズムがより多くの人に届きやすい形で描かれているということなのだろうか。
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