【金沢】温泉も食も楽しみたい!宿周辺のグルメスポット6選

【金沢】温泉も食も楽しみたい!宿周辺のグルメスポット6選
【金沢】温泉も食も楽しみたい!宿周辺のグルメスポット6選
TRAVEL 2025.01.14
日本海の幸が楽しみな和食やスペインバル、ローカルに愛される金沢おでん、この地でしか出合えない甘味…。名物を味わい尽くしたら、趣ある古民家宿で安らぎの時を。金沢で、グルメと町家と温泉を、全部楽しむ欲張り旅。
photo_Ryo Tsuchida text_Yumiko Ikeda

comer mar y montaña/スペインバル

金沢のスペインバルcomer mar y montañaのパエリア
名物の季節のパエリア4,400円~。冬はズワイ蟹や毛蟹が登場。

季節のパエリアが一番人気! 地物の魚が楽しみなバル。

金沢で最も勢いのあるスパニッシュ〈respiracion(レスピラシオン)〉が手がけるガストロバル。独創的なコース料理を得意とする本店に対し、こちらではアヒージョやトルティージャ(スペイン風オムレツ)など、おなじみのメニューを気軽に楽しめる。共通項は、地の利を生かした食材をふんだんに使っていること。たとえば、能登牡蠣と岩もずくを使ったアヒージョに、加賀野菜の金沢せりをのせたり、水揚げされたばかりのヤリイカのプランチャ(鉄板焼き)があったり。シメに楽しむファンが多いパエリアは、冬場はノドグロや毛蟹がオンメニュー。ひとりでカウンター利用も可能だ。

information
comer mar y montaña
コメール マル イ モンターニャ

住所:石川県金沢市木倉町5-3
TEL:076-221-2234
営業時間:18:00~24:00(フード23:00LO、ドリンク23:30LO)
定休日:不定休
席数:39席

トルティージャに能登産卵を使うなど、随所に地元の味覚を駆使。ナチュラルワインはグラス1,000円~。

おでん よし坊/おでん居酒屋

金沢のおでん よし坊の店内
日替わりおでんもある。冬の味覚「香箱カニ面」は入荷次第で2月頃まで。親子共通の趣味という、民藝や九谷焼の器使いも素敵。
金沢のおでん よし坊のおでん
車麩、もちきんちゃく各280円など。

地元客からの支持も厚い、店主親子がもてなす名店。

80軒以上のおでん屋が金沢にある中、3代続くこちらは創業67年。越田良枝さんと息子の皓太(こうた)さんがのれんを守る。金沢おでんの代表選手、ダシを吸った輪っか状の「車麩」 、底曳き網漁で揚がった白身魚・メギスの「つみれ」など、約18種のおでん種が鍋の中で出番を待つ。よもぎ餅をお揚げで包んだ「もちきんちゃく」のような、この店ならではの逸品も並ぶ。何よりも大切にしているのは、「昆布、椎茸、混合節で丁寧にひく無添加のダシ」と、良枝さんは言う。石川のお酒をゆるゆると飲みつつおでんをつまんだら、ダシを注ぐ「汁かけごはん」で仕上げるのが通。

information
おでん よし坊

住所:石川県金沢市香林坊2-4-21
TEL:076-221-8048
営業時間:17:30~21:30
定休日:日休、祝不定休
席数:21席

刺身や日替わりの一品料理も豊富。日本酒は、奥能登の白菊100㏄ 700円、遊穂純米100㏄ 550円などが揃う。

酒屋 彌三郎/和食店

薄暮の頃、のれんがかかると活気を帯びる、うまいもの屋。

「昭和のまま時間が止まったような、どっしりとしたたたずまいの建物にひかれた」と話す、店主の荒木和男さん。築100年を数える木造家屋を、趣のある和食店へと生まれ変わらせた。東京の人気店で学び、料理長も経験し、故郷の金沢に戻り10年。食のゆたかさを改めてこの地で感じ、金沢だからこそ味わえる料理を揃える。石川県を取り囲む日本海には多種多彩な魚が集まり、自然が残る山も農家の畑もすぐそば。「食材を扱う料理人にとって贅沢な土地ですね」。

金沢の酒屋 彌三郎の寿司
旬のおまかせ握り5貫2,100円。
金沢の酒屋 彌三郎の土鍋ご飯
土鍋ご飯2,900円。

バイ貝やノドグロは刺身や握り寿司で、ぶりは幽庵焼きにして土鍋ご飯に、源助大根は追いダシで味を重ねておでんに仕立てる。日本酒とナチュラルワイン、どちらもしっくりとなじむ。

information
酒屋 彌三郎
さかや やさぶろう

住所:石川県金沢市本多町3-10-27
TEL:076-282-9116
営業時間:17:30~22:00LO(土日~23:00LO)
定休日:無休
席数:30席

1階はテーブルとカウンター、2階は座敷。日本酒グラス450円~。

サロン・ド・テ・カワムラ/カフェ

金沢のサロン・ド・テ・カワムラ
かわむらプレートセット1,800円。加賀棒茶、ジャスミン茶などからドリンクを選べる。

茶屋街の雰囲気にひたりながら、甘納豆でおやつタイム。

江戸時代に金沢で誕生した3つの茶屋街のひとつが、にし茶屋街。約100mにわたって茶屋建築の建物が連なり、当時の面影を感じることができる。〈サロン・ド・テ・カワムラ〉は、にし茶屋街の古い町家を改装した2階にある。1階の〈甘納豆かわむら〉で販売している、羽釜を使い手作業でふっくらと炊き上げた甘納豆や作りたての和スイーツが、ここでの楽しみ。一番人気のメニューは、15種の甘納豆や季節の糖菓子を、少しずつ欲張れる「かわむらプレート」だ。素材そのものの風味をしっかりと感じられ、それぞれ異なる食感や甘さなので食べていて飽きない。好みの味を見つけたら、1階のショップでお土産選びをするのがおすすめ。

information
サロン・ド・テ・カワムラ

住所:石川県金沢市野町2-24-7 2F
TEL:076-282-7000
営業時間:10:00~17:30(日祝~16:30)、LOは閉店30分前
定休日:第1火休
席数:22席

石川県産芋を使う冬限定の「お芋の汁粉」1,000円も絶品。

金澤尾張町 黒梅屋/温泉宿

金沢の金澤尾張町 黒梅屋の朝食
朝食はダイニングで。羽釜炊きのご飯と地物の魚や野菜を使った、全10品の和食膳。

歴史ある街並みにとけこむように立つ、町家を再生した温泉宿。

ひがし茶屋街と主計町(かずえまち)茶屋街、近江町市場のほど近くに位置する尾張町(おわりちょう)。江戸や明治期に建てられた伝統建築が残るエリアに、築三百余年の歴史ある町家をリノベーションして誕生したのが〈黒梅屋〉だ。前身は黒梅染(くろめぞめ)の染物問屋だったことから、宿名はその時の屋号に由来する。3階半の高さの吹き抜けがあるロビー棟には、昔ながらの貴重な箱階段を上がった2階にダイニングがある。客室は快適性を重視して、奥に低層棟を新設。

金沢の金澤尾張町 黒梅屋の風呂
黒を基調にした浴室。

5室すべての浴室にゆったりとした広さの湯船を設え、心ゆくまで温泉浴を楽しめる。富山県・華山温泉の源泉を使用した天然ミネラル成分を豊富に含んだ湯は、保温性にすぐれ、しっとりすべすべの美肌へと導いてくれる。

information
金澤尾張町 黒梅屋
かなざわおわりちょう くるみや

住所:石川県金沢市尾張町1-9-14
TEL:076-224-1077(電話応対は9:00~20:00)
部屋数:全5室
宿泊料金:1泊2名1室・1名25,000円~(朝食付き)

2023年12月オープン。

町の踊場/町家ホテル

金沢の町の踊場の食事
夕食は別棟「ひととき」で季節のコース料理を。季節の八寸。
金沢の町の踊場の客室
武家屋敷がテーマの「雲のゆくへ」(写真)は、客室から出て中庭散歩もできる。もう一室は、大正ロマン感じる「蒼白い月」 。宿名、客室名は徳田秋聲の短編小説のタイトルから。

金沢出身の文豪にゆかりある邸宅が、瀟洒(しょうしゃ)な宿へと再生。

金沢の三文豪の一人、徳田秋聲(とくだしゅうせい)が度々訪れたという、彼の異母兄が暮らした築約150年の邸宅が、2室のみの瀟洒な宿へと生まれ変わった。木造家屋の美しさを生かした客室は、明治期から重ねた時間の流れを感じられる。一方で快適性を考慮した工夫も随所に。たとえば、冷え込む日も心地よく過ごせるように床暖房を備え、庭に面した縁側に土間を設けたことで、暖かな室内にいながら外にいるような感覚を味わえる。客室に設えた風呂では、金沢港近くの無量寺(むりょうじ)温泉の源泉を使用。約200 m2 の贅沢な広さの中庭に浴室が面しているため、庭の風景を眺めながら開放的な気分で湯浴(ゆあ)みできるのが醍醐味だ。蔵をリノベした併設のカフェでの時間も楽しみ。

information
町の踊場
まちのおどりば

住所:石川県金沢市瓢箪町7-6
TEL:076-208-3676(予約受付は10:00~17:00)
部屋数:全2室
宿泊費:1泊2名1室・1名25,500円~(朝食付き)

2021年10月オープン。

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