右から、ヒノキが香る煎茶ソーダ650円、生姜とローズマリーを合わせたほうじ茶ラテ650円〜。
2022.10.26

ニッポンのお茶のニューウェーブ。#6 もはやお茶特区!? 名所を眺めつつお茶行脚へ。静岡駅周辺お茶の旅。

静岡の県都・静岡市には、お茶の発信基地がますます増加中。観光客だけでなく地元民に向けた店も増え、スタイルも充実。静岡駅から遠くても徒歩30分圏内。名所を眺めつつお茶行脚へ! 9月28日(水)発売Hanako1213号「新しいニッポンのお茶。」特集よりお届けします。

日本一の茶どころ・静岡で最高のお茶“だけ”を飲み歩く。

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全国の茶園面積の約割を占め、日本一の生産量を誇る茶どころ・静岡。中でも駿府城跡が鎮座する家康公のお膝元、静岡市街には、ここ数年の間にユニークなティーショップが続々と登場している。新感覚のブレンドティーから本格派のティーカクテルまで、表現スタイルは実にバラエティ豊か!

共通するのは、どの店もしっかりマニアックで、かつ分かりやすく、オシャレなこと。茶園や焙煎度合い別のドリンクやジェラートが、これほど気軽にハシゴできる街があるだろうか!? これぞお茶特区のポテンシャル。静岡駅に降り立って街を巡れば、おいしく進化する日本茶の“今”が見えてくる!

1.〈aardvark tea Astand〉ボタニカルティーという静岡茶の新たな楽しみ方。

左から、代表の辻せりかさんと広報の鈴木杏佳さん。7月14日オープン。
左から、代表の辻せりかさんと広報の鈴木杏佳さん。7月14日オープン。
薄く削った県産ヒノキやドライの柑橘類、茶葉シロップなど、ドリンクの素材の多くは手作り。
薄く削った県産ヒノキやドライの柑橘類、茶葉シロップなど、ドリンクの素材の多くは手作り。
右から、ヒノキが香る煎茶ソーダ650円、生姜とローズマリーを合わせたほうじ茶ラテ650円〜。
右から、ヒノキが香る煎茶ソーダ650円、生姜とローズマリーを合わせたほうじ茶ラテ650円〜。
左から、代表の辻せりかさんと広報の鈴木杏佳さん。7月14日オープン。
薄く削った県産ヒノキやドライの柑橘類、茶葉シロップなど、ドリンクの素材の多くは手作り。
右から、ヒノキが香る煎茶ソーダ650円、生姜とローズマリーを合わせたほうじ茶ラテ650円〜。

茶畑のティーテラス「茶の間」プロジェクトを運営する〈AOBEAT〉が手掛けた初のティースタンド。メニューは牧之原台地や富士市など信頼する茶農園の茶葉にハーブ類をブレンドした“ボタニカルティー”。素材すべてが良質ゆえ、ヘルシーでクリーンなおいしさ。秋からマイボトルの給茶サービス290円(会員制)も。これぞ静岡茶の新スタイル!

〈aardvark tea Astand〉/アードバークティー エースタンド
住所:静岡県静岡市葵区宮ヶ崎町76│地図
TEL:054-293-5892
営業時間:9:00〜19:00
定休日:火曜ほか不定休

2.〈MARUZEN Tea Roastery〉お茶の可能性と新発見する、ジェラートとハンドドリップ。

抽出法はハンドドリップ日本茶専門店〈東京茶寮〉の運営会社がプロデュース。
抽出法はハンドドリップ日本茶専門店〈東京茶寮〉の運営会社がプロデュース。
最中タイプのもなかinジェラートも美味(写真は玉露)。玉露は旨味濃厚。350円
最中タイプのもなかinジェラートも美味(写真は玉露)。玉露は旨味濃厚。350円
抽出法はハンドドリップ日本茶専門店〈東京茶寮〉の運営会社がプロデュース。
最中タイプのもなかinジェラートも美味(写真は玉露)。玉露は旨味濃厚。350円
本日は焙煎温度0°C、130°C、200°Cのジェラートのトリプルと、浅蒸し焙じ茶の160°C焙煎のセットで。1,130円。
本日は焙煎温度0°C、130°C、200°Cのジェラートのトリプルと、浅蒸し焙じ茶の160°C焙煎のセットで。1,130円。
茶葉も販売。写真は両河内産の煎茶で、焙煎温度100°C〜200°Cの4種類。各50g 1,550円。
茶葉も販売。写真は両河内産の煎茶で、焙煎温度100°C〜200°Cの4種類。各50g 1,550円。
本日は焙煎温度0°C、130°C、200°Cのジェラートのトリプルと、浅蒸し焙じ茶の160°C焙煎のセットで。1,130円。
茶葉も販売。写真は両河内産の煎茶で、焙煎温度100°C〜200°Cの4種類。各50g 1,550円。

2018年に呉服町の繁華街に誕生した、製茶問屋〈丸善製茶〉が営む人気店。清水区両河内産など静岡の最上級茶葉を店内で焙煎。ユニークなのは、お茶は焙煎温度80°C〜200°Cの5種、ジェラートは0°Cを加えた6種から選ぶ点。しかもお茶はハンドドリップ式。選択肢の多さに悩みつつ、食べれば焙煎による甘みや渋み、芳醇な香りの変遷に感動!

〈MARUZEN Tea Roastery〉/マルゼン ティーロースタリー
住所:静岡県静岡市葵区呉服町2-2-5│地図
TEL:054-204-1737
営業時間:11:00〜18:00
定休日:火曜
席数:16

3.〈日本茶きみくら〉掛川発の日本茶専門店で、甘露な深蒸し茶と出会う。

茶寮の風景。看板の深蒸し掛川茶「きみくらの庵」など、スタッフが目の前で淹れてくれる。
茶寮の風景。看板の深蒸し掛川茶「きみくらの庵」など、スタッフが目の前で淹れてくれる。
呉服町店の約5mのカウンター(現在改修中)。
呉服町店の約5mのカウンター(現在改修中)。
茶寮メニューより、あんみつとお茶のセット1,200円(宝瓶で淹れる「季節のおすすめ茶」は+300円)。
茶寮メニューより、あんみつとお茶のセット1,200円(宝瓶で淹れる「季節のおすすめ茶」は+300円)。
茶寮の風景。看板の深蒸し掛川茶「きみくらの庵」など、スタッフが目の前で淹れてくれる。
呉服町店の約5mのカウンター(現在改修中)。
茶寮メニューより、あんみつとお茶のセット1,200円(宝瓶で淹れる「季節のおすすめ茶」は+300円)。
期間限定ショップは茶葉の販売が中心。イートインもあり。
期間限定ショップは茶葉の販売が中心。イートインもあり。

深蒸し茶の産地で知られる掛川。この地で創業八十余年の歴史を刻む〈丸山製茶〉グループの日本茶専門店が、今年4月、静岡に進出。掛川茶をはじめ茶葉や茶道具を扱い、宝瓶や作家ものの抹茶茶碗など美しい茶器で淹れる茶寮も併設。

〈日本茶きみくら〉 静岡呉服町店
住所:静岡県静岡市葵区呉服町2-5-21│地図
TEL:0537-61-2626(代表)
※現在、店舗を改修中のため、10月から〈新静岡セノバ〉B1で期間限定ショップをオープン。詳細はHP(https://kimikura.co.jp/news/BZcVu121/)まで。

4.〈茶屋 すずわ〉生産者とお客を繋ぐ、おしゃれな“お茶飲み場”。

茶葉をテイスティングする店奥の「拝見場」で、お茶を淹れる店主の渥美さん。
茶葉をテイスティングする店奥の「拝見場」で、お茶を淹れる店主の渥美さん。
「月花蜜」30g 1,944円など、パッケージも魅力的。茶則や茶巾など、お茶道具も必見!
「月花蜜」30g 1,944円など、パッケージも魅力的。茶則や茶巾など、お茶道具も必見!
茶葉をテイスティングする店奥の「拝見場」で、お茶を淹れる店主の渥美さん。
「月花蜜」30g 1,944円など、パッケージも魅力的。茶則や茶巾など、お茶道具も必見!
本日は料理家・夕顔さんと共作した自然実生選抜種の後発酵茶「月花蜜」を。花の蜜のような甘美な香りがふわり。
本日は料理家・夕顔さんと共作した自然実生選抜種の後発酵茶「月花蜜」を。花の蜜のような甘美な香りがふわり。
笠間焼の茶器作家・山崎さおりさんの急須と茶杯。立ち姿がいい。
笠間焼の茶器作家・山崎さおりさんの急須と茶杯。立ち姿がいい。
駅から徒歩約30分の茶問屋街。
駅から徒歩約30分の茶問屋街。
本日は料理家・夕顔さんと共作した自然実生選抜種の後発酵茶「月花蜜」を。花の蜜のような甘美な香りがふわり。
笠間焼の茶器作家・山崎さおりさんの急須と茶杯。立ち姿がいい。
駅から徒歩約30分の茶問屋街。

老舗製茶問屋〈鈴和商店〉の6代目店主、渥美慶祐さんが2017年に開いた茶屋。製茶工場を改装した天井高のある空間には、店主が見立てた茶器や茶道具、作り手と協働した稀有な茶葉が並ぶ。カフェではないが、気になる茶は試飲OK。「ここは言わば生産者とお客を繋ぐタッチポイント」と渥美さん。良質なお茶の時間を知る場所だ。

〈茶屋 すずわ〉
住所:静岡県静岡市葵区安3-68│地図
TEL:054-271-1238
営業時間:10:00〜16:30(第2・4土曜は11:00〜18:00)
定休日:木、日曜、祝日

5.〈chagama〉老舗茶舗だからこそできる、自由で柔軟な日本茶の新提案。

試飲用のカウンター席には南部鉄器製の茶釡が。この湯で淹れるお茶は格別。
試飲用のカウンター席には南部鉄器製の茶釡が。この湯で淹れるお茶は格別。
マシンの蒸気で抽出する煎茶エスプレッソ324円。濃密な旨味に驚嘆。
マシンの蒸気で抽出する煎茶エスプレッソ324円。濃密な旨味に驚嘆。
UVカット仕様の特製パッケージ。おすすめの茶葉より、棒茶475円(上)や新茶の静岡市梅ヶ島産やぶきた810円(下)など。50gのサイズ感も手軽でうれしい。
UVカット仕様の特製パッケージ。おすすめの茶葉より、棒茶475円(上)や新茶の静岡市梅ヶ島産やぶきた810円(下)など。50gのサイズ感も手軽でうれしい。
鷹匠エリアに2014年オープン。
鷹匠エリアに2014年オープン。
試飲用のカウンター席には南部鉄器製の茶釡が。この湯で淹れるお茶は格別。
マシンの蒸気で抽出する煎茶エスプレッソ324円。濃密な旨味に驚嘆。
UVカット仕様の特製パッケージ。おすすめの茶葉より、棒茶475円(上)や新茶の静岡市梅ヶ島産やぶきた810円(下)など。50gのサイズ感も手軽でうれしい。
鷹匠エリアに2014年オープン。

1877年創業の製茶問屋〈マルモ森商店〉初の直営店。日本茶の楽しみ方をスタイリッシュに提案する、市内でも先駆け的な一軒。煎茶や焙じ茶、ブレンド茶など100種超が気軽に試飲できるほか、茶葉をエスプレッソマシンで抽出する異色の一杯など発想力豊かなドリンク類も。新たな味に必ず出会える、懐の深いお茶のセレクトショップ。

〈chagama〉/ちゃがま
住所:静岡県静岡市葵区鷹匠2-10-7 1F│地図
TEL:054-260-4775
営業時間:10:00〜19:00
定休日:月曜(祝日は営業)
席数:4

6.〈NO’AGE concentré〉静岡だからこそ出会える、格別のティーカクテル体験。

茶器の宝瓶を使い、希少茶葉「つきしろ」をウォッカで抽出する井谷匡伯(まさみち)さん。黄金色に輝く、白葉茶のつきしろマティーニ2,200円。
茶器の宝瓶を使い、希少茶葉「つきしろ」をウォッカで抽出する井谷匡伯(まさみち)さん。黄金色に輝く、白葉茶のつきしろマティーニ2,200円。
ティーカクテルより、煎茶に1滴のコニャックをまとわせた彩霧(さぎり)1,320円。左は白身魚の茶葉和え770円。本日は駿河湾産フエフキダイ。
ティーカクテルより、煎茶に1滴のコニャックをまとわせた彩霧(さぎり)1,320円。左は白身魚の茶葉和え770円。本日は駿河湾産フエフキダイ。
店名のNO’AGEはウィスキー用語から。
店名のNO’AGEはウィスキー用語から。
ティーカクテルより、煎茶に1滴のコニャックをまとわせた彩霧(さぎり)1,320円。左は白身魚の茶葉和え770円。本日は駿河湾産フエフキダイ。
店名のNO’AGEはウィスキー用語から。

県内で21年の営業を経て、昨秋、鷹匠地区に移転オープンしたバーテンダー・井谷匡伯さんの新拠点。主役の一つが上質なティーカクテル。一煎目をまず味わい、二煎目でカクテルを作る演出に、静岡茶への知識と愛情が息づく。また、店主は料理人出身のため、カクテルとのフードペアリングも(予約制)。バーの枠を超えた、新たな茶寮の形だ。

〈NO’AGE concentré〉/ノンエイジ コンセントレ
住所:静岡県静岡市葵区鷹匠2-5-12 1F│地図
TEL:054-253-6615
営業時間:18:00〜23:30LO
定休日:月、第3日曜
席数:6

7.〈ニガクナイコウチャ〉まさに“苦くない”おいしさ、 静岡土産のニューフェイス!

便利なミニパック。ティーバッグ2個入り 1袋250円。飲み比べや プチギフトに最適!
便利なミニパック。ティーバッグ2個入り 1袋250円。飲み比べや プチギフトに最適!
場所は駅ビル〈パルシェ〉1階「食彩館」内。
場所は駅ビル〈パルシェ〉1階「食彩館」内。
ドリンクメニューより、右からフルーツティー、ミルクティー各648円。ともに“苦渋味”が少なく香りも爽やか。
ドリンクメニューより、右からフルーツティー、ミルクティー各648円。ともに“苦渋味”が少なく香りも爽やか。
場所は駅ビル〈パルシェ〉1階「食彩館」内。
ドリンクメニューより、右からフルーツティー、ミルクティー各648円。ともに“苦渋味”が少なく香りも爽やか。

静岡市北部に広がる霧の山里、両河内。ここで茶園を営む〈グリーンエイト〉による和紅茶専門店。両河内は霧が日光を遮り、茶葉の苦味の生成が抑えられるのだとか。つゆひかりを使った「琥珀スイート」など、異なる品種や製茶法で作る全9種。どれも丸みのある柔和な口当たりで、品種別の飲み比べも楽しい。駅ビル内でお土産選びにも便利!

〈ニガクナイコウチャ〉by green eight
住所:静岡県静岡市葵区黒金町49 パルシェ1F│地図
TEL:080-7146-0074
営業時間:9:30〜20:00
定休日:不定休

【トピック】茶畑の景観を独占できる「茶の間」とは?

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県内7カ所の茶畑に設置されたティーテラスで、絶景を前に思い思いに過ごせる。お茶とセットで90分貸切り1名3,500円など。予約制。詳細はHP(https://changetea.jp/)から。

photo:Kiichi Fukuda illustration:Chieko Kogure text & edit:Yoko Fujimori

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編集部 / Hanako編集部

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