海と山の幸がたっぷり! 【台北】特別レストランに家庭料理まで…本場ならではの台湾料理が堪能できる3軒
小籠包に火鍋、ヘルシーデザートまで…みんなが大好きなグルメに溢れた台湾ですが、やっぱり味わいたいのが本場の台湾料理。今回ご紹介するとっておきのご馳走とモダン・オーソドックスな家庭料理、どれも絶品です!
1.映画の主人公気分で貴重な再現レシピを味わえる。〈山海樓 手工台菜餐廳〉
たくさんのフレームを配したインテリアが印象的だ。往年の台湾映画の世界そのもの。
2階は個室対応に。
日本人医師が1930年代に建てた住宅がレストランになった。間取りを生かしながら、ノスタルジックな風格が漂うリノベーションで、よそ行きのお店と評判だ。立派な門構えを抜け、中に入ると茶壺が配されたレセプションへ。アンティーク家具や多くの写真のフレーミングが。時代を超えて、1930年を題材にした映画の一コマのような光景が広がる。
1920~50年代のおもてなし料理として提供されたという「山と海の珍味の盛り合わせ」1,980元。当時のレシピを再現している。
味わうのは、台湾各地の有名料理人を訪ねて集めたレシピを中心のメニュー。魚は基隆の市場から、野菜は有機農場から送られてくる。少人数での対応も可能なので、貴重な料理を体験してはどうだろう。
〈山海樓 手工台菜餐廳(シャンハイラウ ショウグォンタイツァイチャンティン)〉
MRT中山駅から徒歩3 分ほどという立地なのに、静かなロケーション。立派な「名家の門」が目印。とっておきの時に出かけたい隠れ家レストランだ。
■台北市中山區中山北路二段11巷16號
■02-2581-5760
■11:30~14:00、17:30~22:00 無休
■90席
2.今ドキ! ネオ家庭料理。〈My 灶〉
贅を尽くした豪華料理もいいけど、台北でぜひ味わってほしいのは、家庭料理。全体的に茶色で地味なルックスながら、素材の味を活かしたシンプルな味わいに、心と体がほっこり和む。
2011年オープンの〈My 灶〉は映画のセットを思わせるレトロな店内で、モダンなアレンジを加えて提供する。
1940年代以前の台湾の路地をイメージした店内。街灯や民家の軒先などが再現されている。置かれているのは昔、台湾の家庭でよく使われていた懐かしのダイニングセット。
右上から時計周りに
・豚の腎臓と山芋を自家製ソースで和えた「腰裡白」420元。新鮮なマメのサクサク感が絶妙。
・豚バラ肉と豚ホルモン、ダイコンを煮込んだ「菜脯肉加腸」480元。
・「樹子高麗菜」180元はキャベツの炒め物。樹子という木の実の漬物で味付けしている。
・タケノコとエビを炒めて卵でとじた「筍米燴蝦」380元。
・「絕代雙嬌」480元。豚肉の湯葉巻きとイカボールの盛り合わせ。
・台湾北東部にある宜蘭の名物スープ「西魯肉」480元。白菜や肉を魚介ベースのスープで煮込んでいる。
〈My 灶(マイ ザオ)〉
伝統的な台湾料理を踏襲しつつ、塩分や糖分を控えるなど独自のアレンジを加えている。オリジナル料理もあり。要予約。
■台北市中山區松江路100巷9-1號
■02-2522-2697
■11:00 ~ 14:00(13:30LO)、17:30 ~ 21:00(20:40LO) 月休
■90席
3.元祖! 家庭料理。〈阿才的店〉
30年近い歴史のある〈阿才的店〉は刻んできた時間が感じられる空間で、昔ながらの定番メニューを丁寧につくってくれる。
右上から時計周りに
・「菜脯蛋」小100元は、切り干しダイコン入りのオムレツ。
・ご飯に豚のラードと醤油をかけた「猪油拌飯」20元。店によってはガチョウの脂を使うことも。
・旨みが溶け出したハマグリのスープ「薑絲蛤蜊湯」小100元。
・「盬酥龍珠」小180元は、イカのくちばしの揚げ物。ニンニクのきいた塩味でビールが進む。
・檳榔(ビンロウ)の花を茹でた「檳榔花」小180元。しゃくしゃくした独特の食感。
・ごま油、醤油、酒で鶏肉を炒め煮した「三杯鷄」小460元。ショウガと台湾バジルがアクセント。
〈阿才的店(アーツァイダディェン)〉
1987年の開店当初の風情を残す人気店。当時は、今の民進党の中心人物がよく会合したことから、民主化運動の聖地とも呼ばれたという。
■台北市中正區仁愛路二段41巷17號
■02-2356-9109
■11:30~14:00、17:00~2:00 日休
■57席
(Hanako1124号掲載/photo : Datagun Chen(山海樓), Yuko Moriyama text : Yumi Nishimura(山海樓), Ai Sakamoto coordination : Kuo Taiyen(BIG ART Co., Ltd.) translation:Lei I Chen(My 灶))