和菓子好きはわざわざ行きたい。確かなおいしさが沁みわたる〈御菓子所 胡禾〉

和菓子好きはわざわざ行きたい。確かなおいしさが沁みわたる〈御菓子所 胡禾〉
和菓子好きはわざわざ行きたい。確かなおいしさが沁みわたる〈御菓子所 胡禾〉
FOOD 2026.01.28
洋菓子の台頭もあり、個人店の出店が難しいとされる和菓子界。しかし確かな技術で自身の世界を切り拓く作り手がいます。新たな素材使いと美意識で魅了する、2025年4月、渋谷区西原にオープンした〈御菓子所 胡禾(こか)〉を紹介します。
photo_Misa Nakagaki text_Yoko Fujimori

正統でエキゾチック、旅したくなる和菓子。〈御菓子所 胡禾〉

御菓子所 胡禾
すべて新作より、A 干し羊羹「飛白(ひはく)」1,380円 B 季節の生菓子から、うぐいす餅370円 C いちご餅430円(共に3月初旬まで) D・E 粒餡をそぼろ生地で包んでザクザク食感に焼き上げた「そぼろう」。パッケージには中央アジアの文様が。290円 F 蕾の状態の梅を表現した紅色の新春の菓子「未開紅」(2月初旬まで)。490円 Gジョージアの郷土菓子「チュルチュヘラ」から着想を得た「コカサス」(2026年春発売・価格未定)

〈パドラーズコーヒー〉やパティスリーの〈イコール〉など人気店が点在する渋谷区西原に、2025年春、静かにオープンした〈御菓子所 胡禾〉。大阪や東京の名店で修業を積んだ店主・岩田大二郎さんと同じく和菓子職人である妻の千納(ちのう)さんが開いた店だ。「ずっと惹かれていたシルクロードの食文化を和菓子に取り入れ、表現したかった」と岩田さんが語る通り、旅を愛する夫妻が自身の菓子に投影するのが中央アジアのエッセンス。まず定番の豆大福と胡麻餅では、上質な北海道産えりも小豆で丹念に作る清(すが)しい餡で正統派のおいしさをきっちりと表現。かたや雪平(せっぺい)と呼ばれる求肥にメレンゲを合わせたエアリー食感の菓子「風々(ふうふう)」には、ローストした胡桃と桂けい皮ひ末まつ(ニッキ)を合わせ、遠い異国の気配を漂わせる。

2025年末から新作も登場し、ジョージアの伝統菓子をモチーフにした「コカサス」は、糸で繋げた胡桃に練り羊羹をかけて乾燥させた〝羊羹の新表現〞というべき意欲作。美しくて懐かしく、そしてどこかエキゾチック。食べればふと旅したくなる、それが〈胡禾〉の魅力なのだ。

information
御菓子所
御菓子所 胡禾

住所:東京都渋谷区西原1-14-13
TEL:03-6760-2596
営業時間:10:00〜17:00
定休日:月火休

2025年4月オープン。生菓子や日持ちのする焼菓子が揃う。中央アジアの色彩や文様を引用したパッケージも美しい。2026年夏頃からイートインを開始予定。

Videos

Pick Up