京都の喧騒から少し離れた居心地の良い喫茶店。駅徒歩1分の〈喫茶 霧箱〉
京都の喧騒から少し離れた居心地の良い喫茶店。駅徒歩1分の〈喫茶 霧箱〉
FOOD 2025.09.11
昭和初期から喫茶文化が脈々と受け継がれる京都で、今注目したいのは、大切に守られてきた空間を次の世代へとつなぐ喫茶店。以前は、居酒屋やバーだった建物を引き継いだ〈喫茶 霧箱〉を紹介します。
photo_Yoshiko Watanabe text_Mako Yamato
肌になじむ古着のような安心感と居心地のよさ。〈喫茶霧箱〉

叡山電車の茶山・京都芸術大学駅から歩いて1分ほど。住宅街のなかにひっそりとある〈喫茶霧箱〉は、2024年6月に登場したとは思えない昭和の雰囲気が漂っている。店主は東山にある〈菊しんコーヒー〉を営む東翔太さん。

「前身はカラオケのある居酒屋で、元々はバーだった建物。ちょっと懐かしい雰囲気のカウンターや照明、バックボード、床などはそのまま使っています。装飾的なのに年季が入っているから浮ついていなく、地に足がついた感じがして」

紺色のビロードを張ったカウンター椅子や長椅子を自作して加えることで昔ながらの風情を残しつつ今の空気感をまとわせた。その加減が絶妙。「僕が心地よいと思うのはちょっと懐かしい感じで、ばっちり作りあげた新しい店は落ち着かない。古着とサラ着(新品)みたいなものかな」。サイフォンで淹れるコーヒーも含め初めてなのに懐かしい、そんな居心地に浸りたい。
【受け継いだもの】

「こんな装飾的な天井は、今見ると新鮮ですよね」と東さん。シンプルな照明もどことなく80年代の雰囲気に。

東さんが好きだという古着のように、こなれた感のあるカウンターは、店ができた当時から変わらずあり続ける。
information
喫茶 霧箱
茶山
住所:京都府京都市左京区田中古川町37-14
TEL:なし
営業時間:9:00~16:00(モーニング~11:00)
定休日:土日月休
席数:17席
バタートーストにコーヒー、ミニ野菜ジュースがついたモーニングセット700円も。




















