【東京】アラカルトもいいけどコース一択で堪能したい焼鳥屋3選
1. 築地 丈参/築地
人形町で人気を博した名店が、2024年に東京へカムバック!
焼鳥屋のカウンターには山椒や七味などの薬味が置いてあるのがおなじみの光景だが、ここ〈築地 丈参〉にはそれがない。店主の出浦丈裕(でうら たけひろ)さんは、焼鳥の希少部位の魅力を広めたことで知られる白金の名店〈酉玉(とりたま)〉出身のベテラン。自身の店〈丈参〉を14年営んだ後、いったん北海道へ移転していた。が、2024年7月に店名を改め、再び東京へ。修業時代から長い付き合いがある業者から届く鶏肉は、肉も内臓類も鮮度抜群。紀州備長炭でベストな状態に焼き上げたら、バルサミコ酢やチーズなど、部位ごとの味わいや食感にマッチするひと工夫を加える。そう、だから薬味を置く必要がないのだ。串が供されたら、間髪入れずに味わおう。
考え抜かれた味付けで個性が光る。
肉6本、野菜2本と締め(鶏飯またはラーメン)のコース7,150円の一例。
住所:東京都中央区築地6-12-10 2F
TEL:03-6278-8914
営業時間:18:00~21:30最終入店
定休日:水休ほか不定休あり
席数:10席 ※要予約
飲み物はビール、ウイスキーなど充実しているが、出浦さんが好きなことから、焼鳥店では珍しくシャンパンも豊富。
2. 食鳥 伍ノ捌/牛込柳町
新鮮な地鶏を、串に刺さずに焼く。焼鳥界の新機軸に熱視線。
ピカピカの丸鶏をカウンターで捌くところからコースがスタート。ほかではなかなかお目にかかれない鳥料理店がこちらだ。店主の岩越幸生(いわこし さちお)さんは、捌きたての鶏肉の味の良さに自身が驚いた経験から、このスタイルに行き着いた。「素材が持つポテンシャルを最大限伝えるには、解体した肉は串に刺さずに速やかに焼くのがベストなんです」。地鶏の銘柄は日々異なるが、地元・愛媛の「媛っこ地鶏」、福島「伊達鶏」、長野「信州黄金シャモ」など8銘柄がメイン。いずれも生産者の元を訪れ、生育環境や鶏の特長を理解したうえで、焼き方や調理法を細やかに変える。日本料理の修業経験を生かした料理も手が込んでいて、大満足のコースだ。
捌きたてならではの、クリアな地鶏の味わいを。
鶏に加えて鴨が出る日も。茨城・つくば産の「かすみ鴨」は、焼いて粒マスタードを添えたり、地鶏と合わせてつくねにしたり。旨みの強い「媛っこ地鶏」のもも肉には柚子胡椒を。むね肉はささみやわきばらと盛り合わせて梅じそ辛子と。鶏肉の一品料理も登場する。すべて、コース6,600円の一例。
住所:東京都新宿区市谷柳町9 DeLCCS市谷柳町2F
TEL:070-1482-5858
営業時間:17:00~22:30LO(22:00最終入店)
定休日:火、月2回水休
席数:16席
17:00~20:00はお任せコースのみ。20:00以降はアラカルトメニューも登場する。
3. とり吾/中目黒
コンパクトなコースにアラカルトや締めをプラスして自分好みに。
お店は山手通りの1本裏手に。外観も店内もインダストリアルな雰囲気のこの店を切り盛りするのは、寡黙な職人肌の店主・数山裕平(すやま ゆうへい)さんだ。人気の焼鳥店〈とり澤〉のほか、チャイニーズの修業経験もあるが、ここでは奇をてらわない直球の焼鳥を探求する。扱う鶏肉は、風味が良く程よい弾力を楽しめる「高原比内地鶏」。肉の持ち味を引き立てるよう、味付けはできる限りシンプルに。軽やかな食感に驚くスペシャリテの「砂肝」から始まるコースは6本・8本・10本の3種類。あとは好みで好きな部位を追加するスタイルだ。ただし、卵かけご飯や親子丼、「とりそば」など締めのラインナップも充実しているからおなかの余裕を残しておいて。
端正に串打ちされた焼鳥をすっきりとした味付けで。
8本コース4,000円の一例。
住所:東京都目黒区上目黒3-16-4
TEL:090-1733-4129
営業時間:17:00~23:00LO
定休日:月休
席数:9席
コースはほかに6本3,000円、10本5,000円も。追加できるアラカルトの串は400円~(1本)。6種類ある締めの麺類やご飯ものは600円~。