1本使い切り。大根が主役のレシピ3選|料理×器の組み合わせも提案。

1本使い切り。大根が主役のレシピ3選|料理×器の組み合わせも提案。
料理と器
1本使い切り。大根が主役のレシピ3選|料理×器の組み合わせも提案。
FOOD 2024.10.28
人気料理家が旬の食材を使って3品のレシピを考案し、注目の作家の器に盛り付けて披露する新連載。第1回は、体にやさしい韓国料理が話題のキム・ナレさんが担当。美しく静謐な器が彩る、大根が主役の韓国の家庭料理3品をご紹介します。
今号のレシピ
キム・ナレ
料理家

韓国・仁川出身。「健康によく、身体の芯まで届く料理」をモットーに、旬の食材を使って日本の家庭でも再現しやすい韓国料理を提案。著書に『おいしい韓国料理のレシピ』『あたらしい韓国料理』がある。

美しく静謐な器が彩る、大根が主役の韓国の家庭料理。

 今はスーパーなどで一年中手に入るとはいえ、大根がおいしい季節はこれから。秋から冬にかけて寒くなるにつれ、大根の糖度は増していく。そんな甘みたっぷりの秋冬の大根を堪能する韓国の家庭料理を、キム・ナレさんが教えてくれた。

「韓国では、炊き込みご飯に大根を入れる時は千切りにすることが多いけれど、私は食感を楽しみたいから角切りに。仕上げにタレをかけて味付けするのも韓国流で、今回は甘辛いヤンニョムだれにしました。韓国の定番の牛肉スープは、大根とも相性抜群で食べ応えがあります。レモンを合わせるシンプルな酢のものは、さっぱりしていて箸休めにぴったりですよ」

 この3品を彩るのは、広島で作陶する寒川義雄さんの器。

「多彩な表現をする作家さんですが、どれも凛とした美しさがあります。シンプルな料理も引き立ち、飽きがこないから気がつけば手に取っています」

〈大根の炊き込みご飯〉白白の掛け合わせが美しい一品。

〈大根の炊き込みご飯〉白白の掛け合わせが美しい一品。

材料(4人分)

大根 …130g
米 …2合
水 …米と同量

(以下A)
小ねぎ(小口切り) …60g
唐辛子(粉) …小さじ1/2
醤油 …大さじ4
アガベシロップ …大さじ2
いりごま(白) …大さじ1
ごま油 …大さじ1
酢 …小さじ1/2

作り方

❶ 大根は1㎝の角切りにする。米は洗って水切りしておく。

❷ Aを混ぜておく。

❸ 鍋または炊飯器に米、大根、水を入れてご飯を炊く。

❹ ③が炊けたら器に盛り付け、好みの量のAをかけてよく混ぜて食べる。

〈大根と牛肉のスープ〉牛肉の旨みと大根の甘みがじんわり。

〈大根と牛肉のスープ〉牛肉の旨みと大根の甘みがじんわり。

材料(2人分)

大根 …130g
水 …600㎖
煮干し …15g
牛肉(炒め物用) …150g
えごま油 …大さじ1
薄口醤油 …大さじ1/2
おろしにんにく …少々
黒胡椒 …少々

作り方

❶ 鍋に水、煮干しを入れて中火にかける。沸騰したらアクを取り、蓋をして弱火で10分ほど煮る。

❷ 大根は厚さ5〜7㎜のいちょう切りにする。牛肉はキッチンペーパーで血を拭き、食べやすい大きさに切る。

❸ ①の煮干しを取り出し、大根を加えて再び蓋をして弱火で15分ほど煮る。

❹ フライパンにえごま油を入れて中火にかける。牛肉を入れて炒め、色が変わったら薄口醤油を加える。

❺ ③の鍋に④とにんにくを加えて中火にし、煮立ったらアクを取る。味見をして、足りなければ塩(分量外)で味を調え、仕上げに黒胡椒を振る。

〈大根とレモンの酢のもの〉さっぱりとみずみずしい食感を楽しむ。

〈大根とレモンの酢のもの〉さっぱりとみずみずしい食感を楽しむ。

材料(作りやすい量)

大根 …200g
塩 …小さじ1/2
酢 …大さじ2
水 …大さじ2
レモン …1/6個(30g)

作り方

❶ 大根は千切りにして塩揉みし、水気を絞る。レモンは種を取り除き、薄くスライスする。

❷ ジッパー付き保存袋に大根、酢、水を入れ、空気を抜いて冷蔵庫で冷やす。

❸ 食べる直前に②にレモンを加えてさっと和える。


器のこと

寒川義雄

1963年、山口県生まれ。福岡県・小石原で陶芸を学び、200
4年に陶芸家の鯉江良二氏に師事。2005年に広島に築窯。薪窯で焼成する土ものから、白磁、淡い色の釉薬を使うもの、堅手の半磁器など、さまざまな表情の器を制作。

[器の取扱店]

鹿の舟(奈良)ほか

9月21日(土)〜29日(日)は奈良〈鹿の舟〉(0742-94-3500)で企画展を開催。神奈川〈うつわ祥見 KAMAKURA〉、東京〈R〉、熊本〈taishoji〉、京都〈Kankakari〉などの企画展でも販売。※今回使用した器はすべてキム・ナレさん私物。

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photo_Tetsuya Ito / recipe & styling_Nare Kim / text_Kazuyo Nojiri

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