家族の幸せの象徴。
実は奥が深い〈フィッシュアンドチップス〉の世界。
名前を聞いたことはきっとあるでしょう。イギリスに行ったことがある人なら、一度は食べたこともあるはず。白身魚のフライとフライドポテトと言えば、日本に住む私たちにもぐっと身近な存在になると思います。
このフィッシュアンドチップス。イギリスのローカルフードとして、古くから愛されてきました。シンプルなフライとチップスが、なぜイギリスでそれほど愛されているのか? そして、いつまでも多くの人が安定してフィッシュアンドチップスを食べ続けられる理由を探しにロンドンに行ってきました(PR/ニッスイ)。
フィッシュアンドチップスは家族の物語。
様々な人種、老若男女が暮らすロンドンの人々に、フィッシュアンドチップスの魅力と、彼女たち彼らの思い出を語ってもらいました。
フィッシュ オン フライデーの伝統は子どもたちにも繋げていきたい。
イングランド北部ヨークシャー出身のBenさんは幼い頃からのフィッシュアンドチップス好き。「週に一回は必ず食べていたよ。毎週金曜日はフィッシュアンドチップスのテイクアウェイの日。僕が子どもの頃は、きれいなラッピングはされていなくて、トレイにのったフィッシュアンドチップスを新聞紙でくるんで持ち帰っていた。それでも、子どもたちにとって、毎週の楽しみだったんだ。フィッシュアンドチップスが嫌いっていうイギリス人に会ったことがないね」
アメリカ育ちのKassiaさんも、フィッシュアンドチップスは馴染み深いと言う。けれど「各ストリートごとにフィッシュアンドチップスのお店があるロンドンにはびっくりしたわ」
「ロンドンの特徴はバッター(衣)がたっぷりなことかな。アメリカはもう少しライト。そして、イギリスのほうが魚が新鮮で、肉厚で食べごたえがある」とBenさん。「この習慣は続けていきたいし、息子のAugustにも食べてもらいたいね。だってこれは大切な伝統だもの」
フィッシュアンドチップスはコンフォートフード、気分をあげてくれるの。
カトリックの多いイギリスでは、金曜日は魚を食べる日。これはイエスが十字架にかけられた金曜日はお肉を食べることを節制、魚を食べる日とされていたことに由来している。この習慣から、イギリスでは現在も金曜日は魚を食べる日として定着。イングランド南部・ボーンマス出身のMariaさんは、さらに火曜日にも食べていたという。「毎週火曜はバレエの日。レッスンが終わったあとのご褒美でした。海沿いの町に住んでいたので、かもめに盗まれないよう、彼らとバトルしながら食べていたことを覚えているわ。最近のフィッシュアンドチップスは、ソースの種類が豊富になってる。カレーソースに、チーズやグレイビーソースをかけたり。値段がリーズナブルに保たれながら、味のクオリティがあがっているんだから、人気はこのまま続くはずよ」
フィッシュアンドチップスや白身魚フライの原料にもなっている魚、スケソウダラ。スケソウダラっていったいどんな魚なの? このスケソウダラと深~い関係にあるのが、日本の会社、ニッスイなんです。
日本でも大行列、みんなに喜んでもらえて、嬉しかったよ!
The National Fish and Chip Awards2020のBest Multiple Operator Awardを獲得、ロンドン随一の人気店〈SUTTON & SONS〉のオーナーDANNYさんは、日本で行われたブリティッシュフェアで、フィッシュアンドチップスをふるまった。「日本も魚好きの人が多いからね、共感してもらえてよかったよ。フィッシュアンドチップスの魅力は、なによりリーズナブル。それでいて、魚は肉厚でしっとり、衣がクリスピーで、贅沢な味なんだ。僕のオススメは、ビネガーをたっぷりかけて、ガーキン(小さなきゅうりのピクルス)をかじりながら食べる」。
イギリスでは、フィッシュアンドチップスを頼むとき、魚の種類を選べるのも特徴。COD(たら)とHADDOCK(こぶりなモンツキダラ)があり、「歯ごたえがあるのがコッド。ハドックはスリムな食感だね。北イングランドの人々はハドックを主に食べるんだ。魚が大好きな日本の人たちなら、この微妙な味の違い、きっと気づいてもらえると思うんだ」
DANNYさんは、FISHMONGER(魚屋さん)の二代目、父から家業を受け継いだ後、フィッシュアンドチップス店をオープンした。イギリスの町では、魚屋さんに魚の種類を聞きながら、調理法を相談する文化が今も残る。
フィッシュアンドチップスが身近な食べ物になった、今の時代を幸せに思う。
「私が生まれたのは、第二次世界大戦中で、住んでいたリバプールは爆撃でやられたの。戦後まもない時代は、食料がとぼしくて、配給制。だから、魚はとても貴重なものだった。だからフィッシュアンドチップスは、いつも楽しみにしていたごちそうなの」と語るPaulineさん。
「ビートルズの楽曲『 I Am the Walrus』の詞の中に、eggmanという言葉が出てくるでしょう。僕らが子供の頃は、eggmanは卵を売りに来る人。そしてfishemanは、魚を売りに来る人。そういう人たちがいたんだ。いまもリバプールにはいるみだいたね。彼らが来て、家でフィッシュアンドチップスを作って食べるのは、僕にとって、本当に楽しみなことだったんだ」と7歳下の弟Vincentさん。
「僕が子供の頃、アイスランドとイギリスの間でcod war(タラ戦争)という紛争があったんだ。みんな魚が好きだから、奪い合っているんだ! と子供ながらに思っていたけど、今思えば深刻な事態だったんだ。魚も他の資源も、世界中の人のもの。ちゃんと管理をされなければいけないと思うし、それがあるからこそ、今のようにみんながおいしい魚を食べられる。グローバルな目線で管理するってとても大事なことだと思っているよ。みんながおいしいものを食べて、幸せになって欲しい。いまフィッシュアンドチップスを食べている僕のようにね」。
PaulineさんとVincentさんを取材したパブ〈The Earl of Essex〉。フィッシュアンドチップスの名パートナー・ビールの種類も豊富な、町の憩いの場。
どんなビールを作ろうか。楽しみです。
今回のもう一つのテーマは、フィッシュアンドチップスのベストパートナーであるビールの、Hanakoオリジナルを作ってもらうこと。そのために、〈Hobo Brewing〉の醸造家・川村洋平さんも渡英し、イギリスのパブ文化をリサーチしてもらっていました。
「仕事柄もあって、パブフードをよく食べます。今回巡った〈SUTTON & SONS〉では、ナッツオイルを使って揚げてましたね。テイクアウェイを意識しているのか、時間がたってもベタッとしないし、いつまでもカリッとサクッとしている。イギリスで、さまざまなビール、そしてフィッシュアンドチップスを体感して、日本のみなさんにおいしい! と思ってもらえるようなビールを作りたいと思います」。
川村さんが作ったオリジナルクラフトビールとフィッシュアンドチップスが楽しめる、Hanakoとニッスイのスペシャルイベント情報は、第二回の記事でお知らせします!
魚を愛する世界中の人々を支えるニッスイ。
日本人にも身近な白身魚。遠いイギリスの地の人々が楽しむ魚。水産資源の未来のことを考えながら、日本、イギリス、そして世界中に届けてくれているのが、実は、私たち日本の会社・ニッスイなのです。
ニッスイは世界中に新しい“食”を届けているグローバル企業。
「人々により良い食をお届けしたい」という志に共感する世界の企業と、独自のグローバルネットワーク(ニッスイグローバルリンクス)を構築し世界中に食を届けています。特にこの強みを活かして世界中に提供されているのが白身魚(白身魚製品)です。
海と大地の恵みを守るために。世界の水産資源の持続的な利用に努めることもニッスイの仕事のひとつです。
近年、魚は健康志向の高まりとともに、需要が高まっている一方、漁獲できる水産資源は減少傾向にあります。「将来魚が食べられなくなる」そんなことにならないように、資源アクセス機能を持つグループ各社が、適切に資源管理された漁業から白身魚を調達。調達された白身魚は独自のグローバルネットワークでグループ各社に届けられ、その白身魚を各国の食文化に合わせてフライなどに加工してお客様にお届けしています。
世界の人々がいつまでもおいしい白身魚を楽しめるように。水産資源の持続的な利用で、魚を未来に残していく。これも、ニッスイが考えるGOOD FOODS for YOU !(「人々により良い食をお届けしたい」というニッスイの志)のひとつです。