ビストロ〈uguisu〉〈organ〉オーナーシェフ&マダム
自宅喫茶のススメ。
好きな音楽を聴きながら、ふと飲みたくなったタイミングで、一杯。
そんな気ままで最高な“自宅喫茶”を楽しむヒントを伝授します。
四季の移ろいを大きな窓から望みながらコーヒーとともに、朝のひとときを過ごす。
築50年以上のヴィンテージマンションに引っ越して半年。一面の窓があるリビングで、飲み物片手にゆっくりとおしゃべり。そんな新しいルーティンがふたりの朝に加わった。
朝、コーヒーを淹れるのは紺野真さんの役割だ。この日は数ある中から〈GINA〉のアプリ連動ドリッパーを使い、シェフならではの手慣れた、しかし丁寧な所作で抽出させる。
「朝淹れるのは、決まって2杯分。豆の風味のわかる浅煎りも好きですが、かなりの喫茶店好きということもあり、深煎りも飲みます」(真さん)
喫茶=茶を飲むこと。自宅であればなおのこと、それぞれが気楽に楽しんでいい、というスタンスだ。が、真さんはプロの料理人。
「ネルを使う日もあれば、専用アプリを起動させて〈GINA〉で緻密に淹れる日もあるし、時間がないときは〈バルミューダ〉にお任せしちゃう日もある。自分は絶対これ! っていうのはないんです。深煎りの豆とネルの相性はやっぱりすごくいいし、〈GINA〉には自分で抽出のレシピを工夫する楽しさがある。マシーンは常に安定した抽出をしてくれるから豆の個性の比較がしやすかったりします。豆の種類もそう。手土産でいただいたコーヒーをきっかけに、お気に入りに出合うこともある。だから常に柔軟で、オープンな姿勢でいたいんです」(真さん)
でも朝食だけは、「コーヒーが飲みたい」という理由でパン一択。
「いつも軽めにフルーツやヨーグルトだけで済ます私ですが、夫が作っているとすごくおいしそうに見えてきて。途中で、食べたい! って追加オーダーすることも(笑)。シンプルなパンとチーズにこの景色があれば、毎朝、旅先で朝食を食べているような気分で、時間を忘れてしまうんです」(順子さん)
「お互い忙しいので、顔を合わせて昨日の出来事を報告し合えるのもこの時間だけ。気づくと2時間くらい、何をするでもなくダイニングで過ごしているかもしれません」(真さん)
日常と非日常が絶妙なバランスで交ざり合う空間で寛ぐこと。心地よい時間が流れるふたりの自宅喫茶だ。
{ 喫茶のおとも }
最近のお気に入りは〈ブリコラージュブレッド〉の穀物がぎっしり詰まったパン、ディンケル。バターとヤギのチーズ、タイムをのせ、〈バルミューダ〉のトースターで少し溶けるまで焼いたら、ハチミツをひとたらし。「ナッツをのせて食感を楽しむのもおすすめです。〈Lotus〉のカラメルビスケットは2杯目のお供の定番」