探検気分でいざ、上陸！ 江ノ島をめぐる小さな旅へ。初心者でも大満足！王道コースをご案内。
江ノ電の車窓から見えた島影がどんどん近くなって、赤い鳥居や灯台の姿もくっきり。海の絶景に神秘の洞窟、おいしい穴場までギュッと詰まった島を、味わいつくしましょう。
超メジャーな観光地と侮るなかれ。弘法大師や一遍上人が修行し、源頼朝が祈願し、葛飾北斎や歌川広重が描いた江の島は今も人を惹きつける要素が満載。パワースポットや恋愛成就にご利益ありの神社、ネコがいる路地に緑が繁る裏道、古民家を生かしたカフェや甘味処…。昭和レトロな土産物屋も今見ると新鮮だし、観光客であふれる参道も脇道に入れば思わぬ眺めに出会えたりする。
1.小さな貝の形の最中を〈紀の国本店〉頬張ろう。
太陽の日差しが眩しい季節に食べたいのがアイス最中（1個250円、税込）。サザエやホタテ、ハマグリを模した最中は香ばしくサクッと軽い。豆の風味豊かな餡やアイスとの相性もぴったり。餡は粒餡とこし餡から、アイスはバニラ、抹茶、小倉から好きなものを組み合わせて！
青銅の鳥居から続くにぎやかな弁財天仲見世通りの中ほどにあるのが寛政元年創業の〈紀の国屋本店〉。昔ながらの手仕事で餡を炊いて練り上げ、ひとつひとつ生地で包む「女夫（めおと）まんじゅう」も名物。
〈紀の国本店〉
■神奈川県藤沢市江の島2-1-12
■8：00～18：00/水休
■10席/禁煙
2.〈torico-enoshima〉で熱々の唐揚げをぱくり。
甘みのある九州しょうゆとニンニクや香味野菜、果物をたっぷり合わせたタレに、宮崎産若鶏を漬け込むこと半日以上。片栗粉の衣をまとわせて揚げた唐揚げはカリッとジューシー。旨味豊かな「もも」、心地よい歯ごたえの「せせり」、コリコリとした「すなぎも唐揚げ串」も人気。もも6ピース690円、コロナビール500円（各税込）。テイクアウトも楽しい！
西浦へ抜ける路地で、オープンして半年の唐揚げ専門店。古民家を改装した、少しレトロな佇まいも江ノ島らしい。
3.なまこ壁も美しい蔵を生かした〈Gigiカフェ〉でひと休み
参道から少し奥に入っただけなのに喧騒とは無縁のここ。島屈指の老舗旅館の蔵だった空間は実に穏やか。ギャラリーの作品もあり、自身も彫刻家である店主が応援する若手作家のものが展示されている。柔らかな光がさすステンドグラスにも座り心地がよい椅子にも、年月や人の手を経たものならではの美しさがある。
ここで手作りの具沢山なキッシュやケーキを楽しむ贅沢な時間を過ごせる。丁寧にハンドドリップしたコーヒーも心落ち着く味わい。ランチプレート1,200円（税込）
4.日本三大弁財天を奉るお社は、恋愛成就にも〈江島神社 辺津宮〉
島のシンボル、朱の鳥居から急な石段を上…らずに左手へ。1959（昭和34）年に登場した日本初の屋外エスカレーター〈エスカー〉でショートカットして、3つのお社からなる江島神社のうち、まずは一番手前の辺津宮にお参りを。
昔々、土地に害をなす五頭龍を諌めるために天女＝弁天さまが舞い降り、改心した龍の妻になったというエピソードを持つ神社だけに良縁を願う女子に人気。ハートを大きく描いたピンクの「むすび絵馬」を、祈りを込めて奉納すべし！
〈江島神社 辺津宮〉
■神奈川県藤沢市江の島2-3-8
■8：30～17：00（受付時間）/無休
5.“キレイになりたい”気持ちを支えるお守りを。〈江島神社 中津宮〉
さらにエスカーを乗り継いでやってきたのは2つめのお社、朱の社殿が緑に映える中津宮。853年、慈覚大師によって創建された歴史あるお社だが、女性の参拝客の間で話題になっているのが「よくばり美人守」。
美肌守、美髪守、美笑守、美形守、美白守という5種類のチャームからご利益を願うものを選んで、ストラップにつけるもの。もちろんすべてを選んでもOK。美しい弁天さまにあやかって肌身離さず身につけて、キレイに向かって精進しましょ。
〈江島神社 中津宮〉
■神奈川県藤沢市江の島2-3-8
■8：30～17：00（受付時間）/無休
（Hanako1135号掲載：photo : Shin-ichi Yokoyama illustration : Maori Sakai text : Mutsumi Hidaka）
