コーヒーとおやつの楽しい時間。 コーヒーとのベストパートナー“究極のプリン”に出会える、町田〈CREIL〉へ。
スイーツはコーヒーに欠かせないパートナーだけれど甘いモノなら何でもいいわけじゃない。今回はコーヒーのベストパートナーといえるカヌレ、スコーン、ドーナツ、和菓子、プリンに注目。究極のマリアージュに迫ります。今回は、〈CREIL (クレイユ) 〉を訪れました。
何も突出しないのが究極プリンのセオリー。
【プリン】卵と牛乳、砂糖しか使用しないプリンは素材のバランスが命。カラメルの苦味がコーヒーとシンクロし、より店のブレンドをおいしくする。「卵のコクと乳製品のまろやかさがダイレクトに伝わるプリン。丸みのある味わいにコーヒーのコクや苦味が引き締め効果をもたらす。だからこの2つは相性が良いのです」と店主の菅井悟郎さん。粉を使用しないため、空気のクッションなどが一切ない。だから食材の味がダイレクトに伝わるプリンは、配合のバランスなど作り手の力量がすべてが試されるお菓子なのだとか。
常に素材との対話を重視し、そのコンディションに耳を傾け、フランス菓子を中心にお菓子を作ってきた菅井さんにとって、プリン作りで最も重要視するのが食材のパワーバランスだという。これには黄金比があり、何かが突出していないのが理想形。さらに「クレームブリュレじゃないのだから皿に盛り付けることが前提。その時に生地がたわまないことと、気泡のない美しいビジュアルも重要です」とプロの心得を語る。
どんな飲み物にも合うプリンだが、この店ではコーヒーと合わせるのがおすすめ。店主が絶大な信頼を寄せる千葉〈KUSA.喫茶〉の深煎りコーヒーは、飲んだ瞬間濃いと感じても、次第にカラメルに寄り添い、独特の甘みを生み出してくれるという。限界までカラメルを焦がしたプリンは、ほろ苦く懐かしい味。また食べたくなる魔法がかかっている。
〈CREIL(クレイユ)〉
2021年8月にオープン。数々の著述で素材と向き合うお菓子作りの極意を唱える菅井さんの店。彼の美学が詰まった店内では自身が愛用するアンティークや作家モノの器なども販売。
■東京都町田市つくし野1-28-6
※営業時間と定休日はInstagramで要確認
■7席