ゆりやんレトリィバァさんが映画監督に! 「願いは言葉にして出すと叶うんです」。
ゆりやんレトリィバァ
1990年生まれ、奈良県出身。2013年デビュー。2017年に「女芸人 No.1決定戦 THE W」で優勝し、注目を集める。Netflix『極悪女王』ではダンプ松本役を演じて話題に。2025年には「YURIYAN RETRIEVER」名義でソロアーティストとしてメジャーデビューを果たす。
恋愛のすべてを詰め込んだらホラーに
——監督デビュー作『禍禍女』は、ゆりやんさんが過去に経験した恋愛がもとになっているそうですね。
そうなんです。恋愛といっても一方通行で「好き好き」言ってるだけだったんですけどね。今もまだまだ「恋愛脳」なんですが、昔はもっと夢中になってしまっていて。自分が映画を撮るってなったときに一番熱を持って話せることってなんやろ、って考えたら、やっぱり恋愛かなって。プロデューサーとは月に1回くらい会っては恋バナをしてたんですが、最終的には『それホラーですよ』って言われちゃいました。

——好きな人に振り見てもらえない思いが今作につながっていったんですね。
本当に「禍禍女」みたいなことをしてたんです。好きになったバスケ部の先輩がEXILEのファンだったので、体育館でEXILEの曲を爆音でかけ続けて踊ったり、野球部の後輩を好きになった時は、練習が見えるベンチで毎日勉強したり。相手に合わせちゃう恋愛ばっかりしてました。ちょっと意地悪で、「お前」とか呼んでくるような男性が好きだったんです。今じゃ信じられないですけど。でもあの時私のことを振り向いてくれなかった男性たちのおかげで、この映画が撮れたので。「ありがとう」って感じです。

——普段のネタづくりと違って、映画は様々な人が関わる大きなプロジェクトですよね。今作の脚本を担当した内藤瑛亮さんとはどのようにコミュニケーションを重ねたのでしょうか。
プロデューサーと内藤さんと3人でよく集まっては、それこそ恋バナをしたり、最近観て面白かった映画の話をしたりしてたんです。それが本当に楽しい時間で。軽井沢にある林間学校で利用するような大きな施設に泊まって、脚本合宿みたいなこともしてくださったんです。朝から晩まで、脚本を読んだり、合間時間につららを鼻にさして遊んだり(笑)。学生に戻ったような時間を過ごせました。
叶えたいことを言葉にしないなんてもったいない
——映画にかかわる仕事を夢見ていた頃もあったそうですね。
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』がめっちゃ大好きで。絶対に(主演の)マイケル・J・フォックスに会うぞ!という気持ちで、英語の勉強も始めましたし、その頃からアメリカで映画の仕事をしたいと考えていました。中学生くらいやったと思います。芸人になりたいという気持ちの方が先にあったので、まず芸人になる道に進みましたが、こうやってやりたいと思っていたことが実現できているのは嬉しいです。

——その思いを本当に形にしてしまう行動力、すごいです。尊敬します。
どんなことも言葉にすると叶うと思ってて。今回『禍禍女』を撮れることになったのも、『ボクらの時代』(フジテレビ系)に出演したときに、今後の目標を聞かれて「映画監督!」って答えたのがきっかけなんです。それをプロデューサーが見て、声をかけてくれたところから始まりました。だから、みんなもどんどん言葉にして宣言してみてください。「推しと付き合いたい」とかでもいいと思います。言霊ってあるから、言葉にしないなんてもったいない。思ったこととか、感じたことをメモするのもおすすめです。普段人には伝えられないことを書き留めておくと、ふとしたときに自分を労われる気がします。
——学生の頃からの夢をまた一つ叶えられたんですから、ぜひゆっくり労わってください。
あっ、やりたいことはなんでも言葉にした方がいいって、さっきお伝えしたばっかなんですけど、なかなか自分からは言えないことがあるんで、皆さんから言ってもらってもいいですか? 『禍禍女』、「台北金馬映画祭」では、日本人初のNETPAC賞を受賞して、さらにベルリン批評家週間にも招待されて上映されるんです。これ、実は結構すごいことらしいんで、声を大にして宣伝してください。
——承知しました(笑)。
海外での映画祭などが落ち着いたら、ロサンゼルスに戻ってまた向こうで活動をする予定です。ロサンゼルスでは、誰もゆりやんレトリィバァなんて知らないから一年生みたいな気持ちになれるんです。コメディの勉強をしたり、英語の勉強もしたり。何者でもない自分に戻れるのは新鮮で楽しみです。でも、今あっちねずみが増えているらしくって。家がかじられていないか、それだけがちょっと心配です……。
information
ゆりやんレトリィバァさん初監督作品。好きになられたら死ぬまで逃れられない……。執拗に男たちに付きまとう「禍禍女」の正体とは!? 妄想と狂気が交錯する、愛の歪みを描いた物語。絶賛公開中
2026年2月6日(金)全国公開
配給:K2Pictures
コピーライト:©2026 K2P
















