【猫専用住宅のプロ直伝】脱走対策から爪でボロボロにならない壁材まで!工夫10選
いけだ・たてひさ/保護猫活動をきっかけに、「猫と人がもっと快適に暮らせる住まい」をテーマに猫専用住宅会社を設立。Webサイト「ねこおおや」では、猫可賃貸や新築住宅の事例など、猫と暮らす住まいについて発信。今回は、同社の新築物件で撮影。https://necooya.com/
1.【玄関】猫が脱走する可能性に備えて。

玄関の前には、脱走防止戸の設置を設けるのが基本。ただし、一般的なドアハンドルは要注意。
「猫はぶら下がって、人のマネをして扉を開けてしまうことがあります。そのため、上向きで開くハンドルや、鍵付きの仕様を選ぶことを推奨します」(池田建学さん、以下同)
2.【腰壁】存分に爪研ぎできる、ストレス解消の場所に。

壁の一角に、爪研ぎ用としてサイザル麻の腰壁を張るのがおすすめ。
「専用の場所を作ることで、ほかの壁や床への傷を防ぐことができます。猫が背伸びして使える90cm前後の高さまで張れば十分。汚れや傷みが気になったら張り替えもできます」
3.【収納】高低差収納が猫の遊び場に。

収納棚に高低差をつけることで、キャットウォークとしても機能して一石二鳥。
「収納棚とキャットウォークを兼ねる場合は、奥行き40㎝ほどが基本。棚に上がった猫と、人の目線が自然に合う高さにすると、互いの距離が近づき、コミュニケーションも取りやすくなりますよ」
4.【吹き抜け】高くて危険な場所にはネットで安全確保を!

階段の吹き抜けや、天井の梁が出ている家などは、落下防止用のネットを設置することで、事故防止の対策に。
「愛猫の年齢や猫種、そのコの運動能力を観察して、必要であれば後付けでもDIYで簡単に取り付けられます」
5.【棚】無理なく遊べる高さがポイント。

猫が遊ぶ棚を設置する場合は、高さが重要。最初に跳び乗る1段目はやや高く、その上は少し間隔を狭めて。
「目安は、床から1段目の間は40~60㎝、2段目以降は20~30㎝。狭い場所を好む猫の習性を活かし、箱型の棚を組み合わせるのもおすすめ」
6.【窓】窓は猫の娯楽。癒しの場所に。


猫にとって窓の外はテレビのような存在。外の景色や、虫や鳥などの動く姿を見ることでストレス発散に。
「猫が窓の外を見やすくなるように棚や机を置いてあげると、安心してくつろげるスポットになるはず」
7.【キッチン】危険がいっぱい!近寄れない工夫を。

猫の禁忌食、食器類、火元など、家の中で最も危険が多いのがキッチン。そのため、可能であれば独立型にし、扉を設けたい。
「アイランド型の場合は、猫が残飯を食べないようにシンクにフタをしたり、まめに掃除をしたり、いつもキレイにしましょう」
8.【壁】塗り壁は傷がついても何度でもリペアできる。

クロスと違って、塗り壁であれば、傷がついても何度でも塗り直せる。今回は、シリカライムを採用。
「100%天然の無機素材で、空気を浄化してくれます。汚れもつきにくく、硬化していくので猫の爪でボロボロになることもありません」
9.【中庭】できるだけ自然の環境を。

隣家との距離が近い狭小住宅では、室内に自然光が入りにくいので、取り入れるための中庭を造る選択肢もある。
「猫は犬のように散歩ができないため、家にいながらでも、外の空気や光を感じられる環境を作ってあげることが大切です」
10.【洗面所】換気と遮断でトイレの臭い対策。

猫トイレをリビングに置きたくない場合は、換気扇のある洗面所に設置するのがおすすめ。
「洗面所に置くことで臭い対策に。その際、カウンターや棚の下に置くのがポイント。上部がデッドスペースにならずに活用できます」

















