どうしてそんなに人気なの?売り切れ仕舞いの銀座のあんこ|神田愛花の「間違いない街、銀座。」第3回

どうしてそんなに人気なの?売り切れ仕舞いの銀座のあんこ|神田愛花の「間違いない街、銀座。」第3回
【好評連載】神田愛花による新しくて楽しい銀座の過ごし方。
どうしてそんなに人気なの?売り切れ仕舞いの銀座のあんこ|神田愛花の「間違いない街、銀座。」第3回
LEARN 2025.01.29
10代の頃から現在に至るまでと、銀座偏愛歴が長い神田愛花さん。そんな神田さんならではの新しくて楽しい銀座の過ごし方を提案する新連載がスタート! 歴史もあるし、時代にも取り残されない。「間違いない街」銀座の魅力を、神田さん視点でお届けします。
 
第3回のテーマは「売り切れ仕舞いの銀座のあんこ」です。
photo_Kazuyoshi Aoki Hair&Make_Ayako Mega Styling_Mayuko Hayashi Cooperation_UTUWA
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神田愛花
神田愛花
フリーアナウンサー

かんだ・あいか/1980年神奈川県生まれ。フジテレビ系お昼の帯番組『ぽかぽか』にMCとして出演中。情報番組やバラエティー番組など幅広く活躍する。銀座好き。歌舞伎好き。

第3回 売り切れ仕舞いの銀座のあんこ

銀座は老舗、名店揃いで「あんこ」も然り。様々なあんこ菓子がありますが、中でも今回は入手困難と噂の3品をピックアップ。「どうしてそんなに人気なの?」に応える神田さんの正直リポートとともに紹介します。

神田愛花 銀座 あんこ
神田愛花

銀座は大好きなのですが、これまで食べ物には目を向けてこなくて。そもそも食べ物への興味自体、結婚してからようやく出てきたくらい。情報を全く持っていないんです。なので今日ご紹介するあんこ菓子もすべて初めていただきます。楽しみです!

時代を超えて変わらないおいしさに感動〈空也〉の最中

1つ目は、〈空也〉の「空也最中」。

〈空也〉は1884年(明治17年)に上野で創業後、1949年に銀座に移転。以来、銀座で半世紀以上にわたり愛される名店です。その名は、夏目漱石、林芙美子といった文豪の作品にも登場。

看板商品「空也最中」は創業当時から姿も味もほぼ変わらないそう。

化粧箱をあけると美しく並んだ最中がお目見え。1つ1つはぷっくりとした瓢箪型で、「うわー綺麗…宝箱から宝石を取り出すみたい」と神田さんも感激。

神田愛花 銀座 あんこ
神田愛花

最中が整然と並んでいる姿、美しいですね〜。私が手にとっていいんでしょうかと思ってしまうくらい、凛とした高級感が漂っています。

「空也最中」の餡は、北海道十勝産の減農薬栽培小豆「元気豆」とざら糖を炊いた、オリジナルの“つぶし餡”。しっかり火を入れているため、添加物、保存料不使用でも、季節問わず常温で1週間日持ちします。

程よく焦がされた皮が特徴的で、これは初代と親交があった九代目市川団十郎が、最中を火鉢で少し焦がして食べていたことに由来するそう。

神田愛花 銀座 あんこ
神田愛花

しっかり存在感があって香ばしい皮。全然ふにゃっとしない。喉でしっかり感じられます。中にはきめ細かいあんこがみっちりと。おいしいな〜。

明治時代から、文豪、歌舞伎役者さんなど、さまざまな方に愛されてきたんですね。

明治の方が召し上がっていたものを、時空を超えて令和の時代に今自分がこうしていただけている。当時と同じものをおいしいと感動できる。それがすごくうれしいです。

時代は変わっているけれど、おいしいものは変わらない。その「本物」があるのが銀座だなぁと思いますね。

漱石さんと会っても「〈空也〉さんおいしいですよね〜」って会話が弾みそうです(笑)。

空也(くうや)

住所:東京都中央区銀座6-7-19
TEL:03-3571-3304
営業時間:午前10時~午後5時(土曜日〜午後4時)
定休日:日曜日、祝日

1日8000個売れるという「空也最中」。購入できるのは銀座の1店舗で店頭のみ。そのほとんどが予約で売り切れてしまうため、まず予約は必須! 繁忙期など予約の受付も終了している時があるので、予約するのも早めがおすすめ。店頭もしくは電話にて。

「空也最中」10個入り1,300円(化粧箱入り)〜。

生地がぷるんぷるんな〈木挽町よしや〉のどら焼き

2つ目は、〈木挽町よしや〉の「どら焼き」。

〈木挽町よしや〉は1922年創業。歌舞伎座裏手にあり、歌舞伎、芸能関係者をはじめ多くの人に親しまれてきた老舗です。

どら焼きは、丸く焼いた生地にあんこを包んで織り込んだ、手のひらサイズの半月型。「かわいい〜! 個包装もいいですね」と神田さん。

餡は北海道十勝産小豆を使用し、甘さ控えめ。そして朝から一枚一枚焼き上げられた皮の感触も特徴的で…?

神田愛花 銀座 あんこ
神田愛花

持った瞬間、わかりました! 生地がしっとりすぎる…お肌がプルンプルンですね〜! 

そして唇を添えてみたら…

触れた部分が吸着するような感触。赤ちゃんのお手手を「はむっ」てしたみたいな柔らかさとしっとりさ、そして弾力があります。

あんこの舌触りはとっても滑らか。上品な甘さです。おいしいな〜。

どら焼きの概念が変わりますね。子どものときに知らなくてよかったです。他が食べられなくなりますから(笑)。

どら焼きには、オリジナル焼印を入れることもできる。
神田愛花 銀座 あんこ
神田愛花

オリジナルの焼印…!? 「神田愛花」印も作れるなんて、これは要チェックですね!

個包装なのも手土産にピッタリ。このサイズ感もかわいくていいですね。差し上げたらいろんな方に喜んでいただけそうです。

素敵な差し入れができるのは、一流の大人の身だしなみだと思っています。こちらのどら焼き、最高です。

木挽町よしや(こびきちょうよしや)

住所:東京都中央区銀座3-12-9
TEL:03-3541-9405
営業時間:午前10時~午後3時
定休日:日曜日、祝日、土曜日不定休

生菓子のため生産量に限りがあり、昼過ぎに完売していることも多々。事前の予約か、早めの来店がおすすめ。

10個入り1,836円。
焼印のオリジナルオーダーは製作期間2〜3週間で20,000円〜。

いくらでも食べられちゃう〈富士見堂〉の甘じょっぱ煎餅

続いては〈富士見堂〉の「あんこ天米(てんべい)」。

〈富士見堂〉は1950年創業。葛飾区青砥のせんべいの名店で、〈松屋銀座〉ほか都内に数店舗構えていますが、「あんこ天米」はどの店舗でも開店間も無く売り切れてしまうと言います。

お米の粒感を残した煎餅に、甘さ控えめのさらし餡を挟んだ甘じょっぱいスイーツ。神田さんも口に入れた瞬間、「これは…!」と驚きの表情。

神田愛花 銀座 あんこ
神田愛花

口に入れてまずお煎餅の塩味を感じて、そこからじんわりあんこの甘みが広がってくる。パリパリ食感も楽しいです。斬新すぎる〜。

お花のような形もかわいいですね。

海外の友人への手土産を探していたんですが、ピッタリかも。「ジャパン!」っていう感じがしていいですね。

香ばしくて、甘すぎず。これは何枚でもいけちゃうな〜。

富士見堂 松屋銀座店(ふじみどう まつやぎんざてん)

住所:東京都中央区銀座3-6-1 松屋銀座地下1階
TEL:03-3567-1211(代表)
営業時間:午前11時~午後8時
定休日:なし
※営業時間等は施設に準ずる。

「あんこ天米」は一人30枚まで(未就学児以上)の制限がありながら、開店30分で売り切れてしまうことも。松屋銀座店では、バラ(単品)、6袋、10袋、15袋の用意あり。確実とは言えないけれど、オープンと同時に入店は必須な模様。

15枚入り3,001円。

神田愛花 銀座 あんこ
神田愛花

今回いただいたあんこ菓子、全て入手困難になるのも納得のおいしさでした。

ずっとあるけど、新鮮な魅力があるあんこ菓子。私も、そんな人間でありたいなと思いました。

なかなか難しいことですよね。簡単に真似できないことをしているから、こうして銀座で愛され続けているんだなと思います。そして新しいものも次々に生まれる。

他にはない、特別なものですね。予約したり、手間をかけてでも入手して、大切な人に差し上げたいです。

「間違いない街、銀座。」次はどこに行く?
第4回は2月公開予定です。お楽しみに!

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