「子供のため? 親のエゴ? 運動系習い事問題」 | 弘中綾香の「純度100%」~第116回~
ひろなかあやか…勤務地、六本木。職業、アナウンサー。テレビという華やかな世界に身を置き、日々働きながら感じる喜怒哀楽の数々を、自分自身の言葉で書き綴る本連載。
photo : Yasutomo Sampei styling :Chie Hosonuma hair&make : Akemi Kibe [PEACE MONKEY]産まれるまではとにかく無事で元気に産まれてきてくれればいいと祈り、産まれてからは何事もなく健康に育ってくれればいい、とそれだけを願っていたのに。人間というのは欲深いもの。こんな子に育ってほしい、こんな風になってほしい、そんな思いを持ってしまうのは何故でしょうか。プラスアルファを求めてしまう。
多分に漏れず、そんな思いをまだ6か月の娘に持ってしまっているワタシ。うう、怖い。怖すぎる。彼女と私は別人格、と日々念じながらも、頭の中で浮かぶのは「私はこうだったから、娘には同じ思いをしてほしくない」ということ。これは親心なんでしょうか?難しいですね。エゴの押し付けになったら絶対に良くないだろうし、でも自分の経験から分かることもあるし。どうしたら良いのだろう。むず痒い気持ちになっています。
私が自分の人生でこれをやっておけばよかった!と後悔している第一位が、運動。特に幼児期!運動しとけばよかった。別に得意にならなくていい!クラスで一位にならなくていい!普通でいいから!運動が楽しいと思って欲しい。そうなるためには周りの友達と比べて自分が出来ないと苦手意識を感じる前に、「身体を動かすことって楽しいんだ!」という感覚と、「やれば出来る!」「練習すれば出来る!」という体験を持つことが大事なのではと。
それがあれば、私の学生生活(特に小学校と中学校)もうちょっと楽しかったし、もうちょっと明るい性格になれたと思う。運動が出来なさ過ぎて、体育の時間も放課後のドッジボールも運動会も大嫌いだった。嫌いだから余計に練習もしたくなくて、より周りとの差が開いていくという悪循環。団体競技だと他の子に迷惑かけるから、居たたまれない気持ちになるし…。運動部のキラキラした感じも嫌いだった。今思えば、憧れの裏返しなんですけどね。
もし体操教室に行ってたら、きっと跳び箱も飛べるし、逆上がりも出来るし、ドリブルも出来て、体育の授業で恥をかくことがないかもしれない!!!とはいえ、これは全てタラレバの話だから分からないんですけど。いくら体操教室行ったところで全く効果なくて、得意な子を間近で見ることでよりコンプレックスになったりしてたかも…。でも、でも、でも、それでも、運動しとけばよかったなと切に思う。(ちなみに親はやらせたいと思っていたバレエに連れていったけど、私にやりたくないと言われたから通うのを断念したとのこと。)だから、娘がもう少し大きくなったら体操教室か何か身体を使う習い事に通わせようかな~と思っているのです。自分は教えられないし。これは押し付けなんでしょうか?親のエゴでしょうか?皆さん、どう思いますか?
まあ、でも落ち着いて考えると、運動が出来ないというコンプレックスがあったから頑張れたこともあるし、キラキラした学生時代じゃなかったから今の自分がいるわけで。何がどう転んでいくか分からないのが人生なんだなって思います。となると、何をやらせたらいいんでしょう。むしろ「やらせる」という考え方自体が違うのか…?あまり自分のことでは悩まない私ですが、珍しく悶々としております。
【弘中のひとりごと】
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