福島へ移住し、書店をオープン。【南相馬市】本と人との大切な出会いを生むブックカフェ〈フルハウス〉へ。
2021.03.24

東日本大震災から10年。東北の「現在地」。 福島へ移住し、書店をオープン。【南相馬市】本と人との大切な出会いを生むブックカフェ〈フルハウス〉へ。

2011年3月11日、午後2時46分。その時から日本は大きく変わった。そこから10年。東北を盛り上げる人が集い、場が創られ、新たな文化が誕生。〝復興〟という言葉ではくくれない、面白い動きが日々生まれています。今回訪れたのは、福島県・南相馬市のブックカフェ〈フルハウス〉。原発事故で避難指示区域になり、人口が激減した南相馬市小高区。この地に移住した柳美里さんは、自ら店長を務める書店をオープン。現在はブックカフェとして、本と人、人と人とをつなぐ場に。
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フルハウス
中央に平積みされた柳さんの著書は、贅沢なことにすべてサイン入り。
フルハウス
選書テーマは、すべて作家の直筆。

昨年、『JR上野駅公園口』で全米図書賞を受賞した作家の柳美里さん。本作の主人公の出身地は、柳さんが移住した南相馬。2018年4月、この地で柳さんは自宅を改装して書店〈フルハウス〉をオープンさせた。ここでは一般的な書店のように、ベストセラーや新刊が平積みされていたり、雑誌コーナーが大きく設けられてはいない。作家ほかさまざまな人が自由なテーマで選んだ20冊がコメントとともに陳列されていて、書棚を眺めるだけで読書欲がかき立てられてしまうのだ。

フルハウス
ボリュームたっぷりの「3種のいちごパフェ」700円(税込、GW頃まで販売予定)。韓国スイーツも人気。『地元いちご園の甘~い、いちご』

昨年3月には当初から構想していたカフェスペースを増築し、ますます長居したくなる空間に。ドリンクやスイーツだけでなく、パスタやドリアなどフードメニューも本格的で、福島の食の安全性もアピールしている。本好きにはたまらないマニアックな書店といえるが、毎月1冊ずつ本を買っていく親子や、気になる作家の選書を入り口に読書に目覚めた高校生も。遠方から目指して来る人だけでなく、住民にとっても本と出合うかけがえのない場所になっている。

〈フルハウス〉

フルハウス
増築した手前のカフェスペースは坂茂さんが設計している。『ロゴデザインは原研哉さん!』

コロナ禍で休止中だが、作家を招いてのトークショーや朗読会も行っている。
■福島県南相馬市小高区東町1-10
■0244-26-5080
■11:00~18:00(カフェは16:30LO)日月休
■9席/禁煙

(Hanako1194号掲載/photo : Norio Kidera text : Ikuko Hyodo)

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