オーナーは飲食未経験!だからこそ柔軟に挑戦できる。 ローカル、移住者、観光客が集まる、長野県佐久穂町のカフェ〈potta〉。 LEARN 2022.09.22

首都圏からの移住者が年々増えている町、長野県佐久穂町。オーナーの移住を機に、2022年6月にオープンしたカフェ〈potta〉では、地元の旬のものをふんだんに使用したメニューが並びます。ローカルも観光客も分け隔てなくくつろげる、カフェの魅力をご紹介します。

ローカルも観光客も居心地の良いカフェ〈potta〉。

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長野県南佐久郡佐久穂町にあるカフェ〈potta(ポッタ)〉。佐久穂町は人口約10,300人の豊かな自然に囲まれた山麓の町。東京からは、北陸新幹線の軽井沢・佐久平駅を超え、小海線羽黒下駅にあります。駅から長閑な道を歩くこと徒歩約5分で〈poota〉に到着。

〈potta〉のあるこのエリアは、昔は商店街として栄えていた場所だったそう。街全体の高齢化が進み、月日とともに廃れていってしまったそうですが……日本初のイエナプラン教育に基づく学校として注目を集める「学校法人茂学園 大日向小学校・大日向中学校」の開校を機に、佐久穂町に首都圏からの移住者が年々増加しているそうです。

首都圏からの移住者が増え、コミュニティやリソースが増える一方で、気軽に集まれる場所が少ない……。そこで、移住者や町の人、更には観光客が一緒に集まり憩う場所になってほしいという想いから、2022年6月に〈potta〉をオープンしました。同エリアには、他にも移住者の方が新たにお店をはじめるなどし、街全体が徐々に盛り上がってきているそうです。

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〈potta〉を運営するのは、お子さんの就学を機に佐久穂町に移住した小坂さん(写真右)。カフェを手伝ううちに長野県の豊かなフルーツに惚れ込み、スタッフの東さん(写真左)も移住を決めたのだそう。

小坂さんはなんと飲食未経験からの挑戦でした。通常であれば弱点として見られる素人のお店ですが、カフェ開業までの1年半の間、多くの場所で修行を重ね、技術を身に着けました。

長崎県波佐見町の人気カフェ〈モンネ・ルギ・ムック〉や東京のフレンチレストラン〈テチュ クラシックナチュール〉などで修行し、提供を受けたレシピを活用。さらには、佐久穂町の標高1,000mの場所にある〈のらくら農場〉で有機野菜についても学び、地元の長野県産の新鮮な野菜やフルーツを積極的に使用した、メニューを開発しています。

カフェや農園での修行に加え、焙煎やラテアートも修行しオリジナルブレンドで提供しています。お客さんの要望により、コーヒー豆の販売も開始。経験のないことでも、町に必要なものは自分たちで創るという発想が生んだ独創的なカフェです。

地元穫れの食材をふんだんに使用したフードメニュー。

Nagano_Sakuho_potta-13「佐久穂町産規格外のりんごを使ったホットアップルサイダー」650円。

修行先から提供してもらったメニューやお客さんの要望から生まれたオリジナルメニューなど、約10種類。今回は秋からはじまるメニューを中心にご紹介いただきました。

名物メニューの「ガレット」は、佐久穂で栽培されたそば粉(桔梗11号)を100%使用しています。香りも芳醇ですが、ひと口食べると蕎麦の甘みと旨みが広がります。

旬のおいしいものを味わってほしいとの想いから、ガレットの具材は季節によって変わります。秋のおすすめのメニュー「キタヤツハムのベーコンと信州きのこ」は、地元のハム屋さんから仕入れたベーコンと、しめじ・エリンギがたっぷりと入っています。蕎麦の香ばしさと信州きのこ、チーズの相性が絶妙! ボリューミーで食べごたえもあります。

テイクアウトでも提供しているクレープは、もちもちの生地にほどよい甘さのアイスと生クリーム、フルーツをトッピング。秋のメニューでは、長野県産のぶどうやシャインマスカットをふんだんに使用しています。

「パンプキンタルト」は、のらくら農場のかぼちゃを使用。試食の際に多くのかぼちゃを試したそうですが、一番濃厚な味わいになったんだそう。素材の旨みと甘さがぎゅっと詰まった一品です。

取材時は平日にも関わらず、多くの方が営業時間に合わせて訪れていました。軽井沢や八ヶ岳の旅行と合わせて訪れる方も多いそうなので、秋のおでかけに合わせて訪れてみてはいかがでしょうか。旬の食材を使ったおいしい料理の数々、ぜひ体験してみてください。

〈potta〉
■長野県南佐久郡佐久穂町高野町2952-5
■0267-78-3975
■日〜火休
■11:00〜17:00(16:30LO)
■Instagram:@potta_sakuho

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