「カンガルーのエスニック風」など、新発想のオーストラリア料理にときめく。 中目黒〈cocon (ココン) 〉の“モダンオーストラリア料理”に夢中。1周年記念の特別なメニューで。 LEARN 2022.07.22

2021年7月、中目黒にひっそりと誕生したモダンオーストラリアレストラン〈cocon(ココン)〉。フランスやシドニーなど国内外の名店で研鑽を積んだ栗脇シェフが生み出す、“型のない”料理の数々を楽しめます。8月末まで、オープン1周年を記念したスペシャルメニューを提供中です。いま、世界中の美食家から注目される“モダンオーストラリア料理”とは?

中目黒の、知る人ぞ知るモダンオーストラリアレストラン。

「色々な方とお話ができたら」という栗脇さんの想いから、店内はカウンタースタイルに。一人の来店でもリラックスできる雰囲気。
「色々な方とお話ができたら」という栗脇さんの想いから、店内はカウンタースタイルに。一人の来店でもリラックスできる雰囲気。

中目黒駅から徒歩3分。ビルの一角で看板を掲げず、オーナーシェフが一人でひっそりと営むレストランがあります。今年の7月で1周年を迎えた〈cocon(ココン)〉は、3ツ星フレンチレストラン〈MIRAZUR〉やシドニーのオペラハウス内にある〈Bennelong〉など、数々の名店で腕を磨いてきた栗脇シェフがオープン。

オーストラリアの自由な食文化に魅せられたシェフが、培ってきた経験や感性をもとに生み出すモダンオーストラリア料理を、季節ごとに変わるおまかせコースのみで提供しています。

中目黒 cocon (ココン)

“モダンオーストラリア料理”とは、移民が多くさまざまなカルチャーが共存するオーストラリアで生まれた“型のない”料理のこと。世界中の食材や調理法を取り入れて創作される料理は、まさにオーストラリアそのものを表現しています。

日本ではまだ聞き慣れない言葉ですが、近年、世界中のシェフや美食家から注目されている新たなジャンルの料理です。

栗脇正貢(くりわき まさたか)シェフ。気さくな人柄で、食事の時間を彩ってくれる。
栗脇正貢(くりわき まさたか)シェフ。気さくな人柄で、食事の時間を彩ってくれる。

栗脇シェフが作るモダンオーストラリア料理には、生産者の顔が見える食材を中心に厳選。また、通常はキャビアをとったあとに廃棄されることの多いチョウザメを使ったり、魚は骨や内臓をすべて使用するなど、SDGsに配慮した調理を行っています。

新発見と驚きがいっぱい!1周年記念スペシャルメニュー。

中目黒 cocon (ココン)

今回はそんな〈cocon〉の記念すべき1周年のスペシャルメニューの中から、3品をアルコールペアリングで味わってきました!

まず1品目は、カンガルー肉をエスニック風に仕立てた「カンガルーのタルタル」。アガベシロップでマリネし甘さを加えたカンガルー肉を、青唐辛子やエシャロット、ライムやチリパウダーで味付けし、卵黄やコリアンダーを添えることでエスニックとフレンチが融合した一皿に。そこに次世代のワインメーカー、マイケル・クルーズが手がけた青リンゴやアーモンドの風味がするスパークリングワインを合わせています。

カンガルー肉と言えば、ステーキやジャーキーなどで調理されることが多く「味わいにクセがある」「肉質が固い」などのイメージを持たれやすい食材ですが、一体どんな味わいになっているのでしょうか……?

中目黒 cocon (ココン)

そっと口に運ぶと……まず肉のとろけるような柔らかに驚きました!そんな肉の柔らかさと対照的な、ナッツのサクサクとした食感もアクセントに。少し心配していたクセやくさみは一切ありあせん。むしろ「どの肉よりもクセがないのでは?」と感じるほど。

部位は、カンガルー肉の中でも最も高価な部位といわれるサーロインを使用。栗脇シェフは「カンガルー肉って実はクセがなく、食べやすいのが特徴なんです。味わいとしては馬肉に近いかもしれません。さらに高タンパク質で低カロリー・低コレステロール。サーロインでも脂質が少ないので、健康の面でもうれしい食材なんですよ」と教えてくれました。

心地よいライムの酸味と奥からじわりとくる青唐辛子の辛み、どこまでも爽やかなコリアンダーの香りが交互にやってくるのにバランスよくまとまっていて、とにかくやみつきになる一品です。一度食べれば、カンガルー肉のイメージがガラリと変わるはず!

続いて2品目は、一皿の中で鮎をまるまる一匹使用した「鮎のコンフィとビスク」。食材廃棄を削減する観点から、頭から尾まで余すところなく生かした一皿です。頭部分はエシャロットやコンソメ、ハマグリの出汁、ブランデーを使い、フレンチのスープドポワソンのような濃度のあるソースに。お腹から尾の部分は、西京味噌や塩麹、砂糖、白ワインでマリネし、低温のオリーブオイルの中でコンフィに仕上げています。

合わせるのは、柑橘系の味わいとスモーキーさを感じる白ワイン、ホヤを使用したスモーク感と出汁のような旨みを感じるビールの2種類です。

鮎のソースには、蓼(たで)のフリットや鮎のチップスが添えられています。
鮎のソースには、蓼(たで)のフリットや鮎のチップスが添えられています。

ふっくらと焼かれた鮎は香ばしく、ほどよく調整された肝の苦みも味わいを引き立ててています。また、鮎の下には宮崎の伝統野菜「佐渡原茄子」をコンソメに合わせた茄子の焼き浸しも。日本人なら誰もが「懐かしい」と感じるような、温かみのある一皿です。

デザートに合わせるのは、デザートの甘さと相性がよいフランス産シードル。
デザートに合わせるのは、デザートの甘さと相性がよいフランス産シードル。

そして3品目は、デザートの「ビールのジュレ パッションフルーツの泡」。ハートランドで作ったビールのゼリーとナタデココ、寒天で固めたホワイトバルサミコと白ワインを重ね、泡状にしたパッションフルーツをトップに。本物のビールそっくりの見た目がとてもユニークです!

ビールのほのかな苦味と、パッションフルーツの爽やかでフルーティーな酸味の組み合わせは新感覚。まさに夏、食後に食べたい理想形のデザートといっても過言ではありません。ナタデココや泡の食感も楽しみながら、最後の一口まで複雑な味わいが楽しめました。

〈cocon〉のモダンオーストラリア料理には、今回食べた3品だけでも驚きと発見がたっぷりと詰まっていました。新しい料理が出てくるたびに、まるで冒険をしているような感覚が味わえます。

また、ペアリングはノンアルコールでの注文も可能です。料理に合わせて厳選された、エルダーフラワーのシロップやクラフトコーラ、ぶどうジュースなどを使ったオリジナルドリンクの数々を料理と一緒に楽しめます。

1周年記念メニューが味わえるのは、8月末まで。コースは基本的に前日までの要予約です。シェフ一人で営むレストランのため、予定が決まっている方は早めの予約がおすすめ。自分へのご褒美や仕事仲間との会食、大切な人と過ごす特別な日に。“モダンオーストラリア料理”という、新たな選択肢を加えてみてください。

■LUNCH(12:30~一斉スタート、土日月のみ)
「7品のおまかせコース」6,600円
「10品のおまかせコース」11,000円

■DINNER(18:00~24:00)
「10品のおまかせコース」11,000円
「12品のおまかせコース」13,200円
「厳選食材を使った12品特選コース」18,700円
アルコールペアリング 8,800円〜
※別途サービス料10%。
※入荷によって品数は前後。
※使用する食材やペアリング内容は、日により異なる場合があります。

〈cocon(ココン)中目黒〉
■東京都目黒区上目黒3-8-3 千陽中目黒ビルアネックス 4F
■050-5385-0765
■12:30~ランチ一斉スタート(土日月のみ)、18:00~24:00(20:00LO)
■水休
■11席
■禁煙
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