黒毛和牛をドライエイジング!おいしさをギュッと凝縮させる熟成肉加工場にも潜入取材。 熟成和牛焼肉専門店〈エイジング・ビーフ〉が、お店ごとに異なる期間限定「冬メニュー」をスタート。 LEARN 2021.12.07

黒毛和牛の熟成肉を焼き肉で楽しめる〈エイジング・ビーフ〉が12/1より冬メニューをスタート。都内9店舗でそれぞれ異なる全14品のオリジナルメニューを展開し、熟成肉にトリュフやキャビアを合わせるなど、ちょっと贅沢な内容になっています。今回は開業からタッグを組む〈エスフーズ〉にて、熟成肉加工の様子も取材してきました!

3つの業態でさまざまな熟成肉の楽しみ方を提案する〈エイジング・ビーフ〉。

〈エイジング・ビーフ〉は2010年、日本で初めて開業した熟成肉専門店。黒毛和牛を一頭買いし、ゆっくりとドライエイジングさせた熟成肉を焼き肉のスタイルで提供しており、西日暮里本店ほか8店舗を展開しています。

今回伺ったのは新宿三丁目駅直結の〈エイジング・ビーフTOKYO 新宿三丁目店〉。個室を含む170席以上を有する大箱店です。

焼き肉の〈エイジング・ビーフ〉ほか、熟成肉を炭火で味わうステーキ店〈グリルドエイジング・ビーフ〉や、ハイエンドな〈サロン・ド・エイジング・ビーフ〉などもあり。それぞれの業態で熟成肉の多彩な楽しみ方を提案しています。

〈エイジング・ビーフ〉に来たら食べたい!熟成肉のおいしさがよくわかる2品。

「熟成牛タンと上タンの食べ比べ」1,199円(写真は2人前)。
「熟成牛タンと上タンの食べ比べ」1,199円(写真は2人前)。

冬メニューの前に、まずはふつうのお肉と熟成肉との違いを知りたいところですよね。そこで〈エイジング・ビーフ〉の名物メニュー2品をご紹介。こちらは「熟成上タンと上タンの食べ比べ」。ローズマリーがのっている方が熟成牛タンです。

肉厚にカットされており、どちらも見た目はほとんど変わりませんが、焼くと香りが段違い!

〈エイジング・ビーフ〉

先に上タンを塩とレモンでいただくと、しっとりとやわらかい肉質と上品な脂が十分堪能できました。続いて熟成牛タンを食べてみると…全然違う!先ほどよりも風味が強く感じられ、噛むたびに旨味がグッと深くなります。最後に鼻に抜けていく香りまでおいしく感じます。

「エイジングおすすめ希少部位5種盛り合わせ」一人前1,529円(二人前から注文可)。
「エイジングおすすめ希少部位5種盛り合わせ」一人前1,529円(二人前から注文可)。

こちらは「エイジングおすすめ希少部位5種盛り合わせ」。この日は熟成肉の「カイノミ」「ランプ」「クリ」「インサイド」「トロカルビ」のラインナップです。

骨付きの大きな部位のまま、温度1~3℃、湿度60〜90%を保って約1カ月熟成させる〈エイジング・ビーフ〉のお肉。タンパク質の分解酵素がゆっくり活動する状態を保ち、そのまま食べてもおいしい黒毛和牛の旨味をさらに凝縮させています。

〈エイジング・ビーフ〉で各テーブルに配されるお肉の部位表。持ち帰るお客さんも多いそう。
〈エイジング・ビーフ〉で各テーブルに配されるお肉の部位表。持ち帰るお客さんも多いそう。

黒毛和牛を一頭買いする〈エイジング・ビーフ〉では、希少部位を含むおよそ30種の部位が楽しめるのが魅力。盛り合わせの内容はバランス良く部位を見極めているので、色々な部位のおいしさに出会えます。熟成肉の魅力と選ぶ楽しさからリピーターになる方も多いのだとか。

こちらの盛り合わせは、醤油ベースのタレと柑橘系のさっぱりしたタレの2種でいただきます。

部位ごとの印象もそれぞれ。例えば「クリ」は少ししっかりとした肉質で、噛むほどに濃厚な味わい。「インサイド」はクリよりも柔らかく、脂もほどよくあり。コク深さが感じられます。部位表と見比べながらテイスティングのように楽しめるのがうれしいですね。

熟成肉を使った、冬のオリジナルメニュー。

「焼き雲丹と炙りサーロインの手巻きキンパ~キャビアのせ~」979円。※提供はTOKYO 新宿三丁目店のみ。
「焼き雲丹と炙りサーロインの手巻きキンパ~キャビアのせ~」979円。※提供はTOKYO 新宿三丁目店のみ。

12月からスタートした冬メニューは、9店舗ある〈エイジング・ビーフ〉で提供内容が変わります。試食させていただいたのは、TOKYO 新宿三丁目店で提供する2品。

こちらはサッと炙ったサーロインをごはんに巻いた、お店人気のキンパを冬用にアレンジ。焼きウニとキャビアがトッピングされており、テーブルがパッと華やかになる豪華さです。韓国のりで包んで手でガブッと食べると、口の中が幸せいっぱいに。TOKYO 新宿三丁目店のみの特別メニューです。

「トリュフ香る熟成和牛ユッケ~温玉のせ~」1,518円。※提供店舗:TOKYO 新宿三丁目店、神楽坂飯田橋店。
「トリュフ香る熟成和牛ユッケ~温玉のせ~」1,518円。※提供店舗:TOKYO 新宿三丁目店、神楽坂飯田橋店。

こちらはTOKYO 新宿三丁目店と神楽坂飯田橋店で提供される「トリュフ香る熟成和牛ユッケ~温玉のせ~」。60℃で低温調理した熟成和牛を使用しており、部位は日によって変わるそう。

この日はイチボ。鮮やかな色合いのお肉にスライスしたトリュフとフレッシュなスライスマッシュルームをたっぷりのせ、その上に温玉をトッピング。仕上げに白醤油をかけて提供されます。

前菜、サラダ、メインにシメまで、お店ごとに多彩なメニューを展開。

お店それぞれで1~3種ほどのオリジナル冬メニューを展開。前菜も色とりどりの内容です。

例えば「ユッケ」。低温調理した赤身の部位と、和出汁に漬けたアボカドを組み合わせた「アボカドの塩ユッケ」や、炙った特選部位にシャキシャキとしたレンコンを加え、奥久慈の「健康たまご」を絡めて食べる「特選ユッケ」など2種類を用意。

熟成和牛をさらに生ハムに仕立て、旬野菜と一緒に盛り合わせた「熟成和牛の生ハムと旬野菜のAgingbeefサラダ」など、野菜メニューもラインナップ。

熟成肉をしっかり堪能できるお肉メニューや、シメのラーメンも並びます。口当たりよくスライスした熟成和牛を鰹の一番出汁で味わう「出汁しゃぶ」や、冬らしく柚子だれでいただく「希少部位の切り落とし」。

お店自慢のソルロンタンスープはラーメン仕立てとして提供。メニューに合わせてお店を選ぶのも楽しそうです。

熟成肉はどうやって作られる?今回は特別に工場見学へ。

〈エスフーズ〉東京営業所(関東ミートセンター)さんへ。
〈エスフーズ〉東京営業所(関東ミートセンター)さんへ。

”熟成肉”という言葉が日本ではまだ聞きなれない頃から、そのおいしさをたくさんの人に知ってもらおうとお店づくりに取り組んできた〈エイジング・ビーフ〉。今回は特別に、熟成肉の加工場も見学させていただきました。

伺ったのは、埼玉県八潮市にある〈エスフーズ〉。1日最大120頭の処理が可能な国内最大級の国産牛肉カット専用工場で、ドライエイジングができる熟成庫も完備。〈エイジング・ビーフ〉の開業から10年来、タッグを組んできた熟成肉の工場です。

外気に触れないよう、細心の注意を払って運ばれてくる牛の枝肉。牛肉には”その牛からどのくらい食べられる部分が取れるのか”を決める「歩留まり」と、肉のサシやキメなどの「肉質」で判断される等級ランクがあります。

熟成は赤身肉のタンパク質が酵素などの働きでアミノ酸に分解されることでおいしさが増します。サシが多いA5ほど最高級と言われますが、じつはA5はドライエイジングには不向き。脂肪(サシ)が多いとその分⾚⾝の部分が減り、熟成の割合も少なくなるため、⾚⾝のおいしさが一番感じられるA4やA3を選んでいるそうなんです。

熟成庫はワインやチーズのような発酵の香りでいっぱい!ただ乾かすだけでなく熟成させるように、温度・湿度・風を自動管理。取引するお店ごとに熟成度合いを変えて出荷されており、〈エイジング・ビーフ〉にはおよそ1カ月前後の熟成肉を届けているそう。

コンセプトは「寝かせた肉は、旨いのです」。熟成肉の魅力をお店で堪能してみて。

〈エイジング・ビーフ〉

こうして届けられた熟成肉は、〈エイジング・ビーフ〉のスタッフさんによって部位ごとの特徴を活かすよう調理されていきます。お肉のプロたちが厳しい目で選び作り上げたおいしさを、ぜひお店で堪能してみてくださいね。

〈エイジング・ビーフTOKYO 新宿三丁目店〉
■東京都新宿区新宿3-5-4 レインボービレッジ 6F
■17:00〜23:00(22:00LO)、土日11:30〜16:00、16:00〜23:00(22:00LO)
■第2月曜休※祝日の場合は翌火曜休
■174席
公式サイト

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