“旅する八百屋”〈青果ミコト屋〉が、アイスクリーム専門店〈KIKI NATURAL ICECREAM〉を横浜にオープン。
2021.04.12

自然栽培のごぼうや春菊もアイスに。 “旅する八百屋”〈青果ミコト屋〉が、アイスクリーム専門店〈KIKI NATURAL ICECREAM〉を横浜にオープン。

"旅する八百屋"がキャッチフレーズの〈青果ミコト屋〉は自然栽培の野菜を扱う八百屋さんです。活動開始から10年を経て、横浜市青葉区に〈Micotoya House〉をオープンしました。〈Micotoya House〉では野菜と一緒に〈KIKI NATURAL ICECREAM〉としてアイスクリームが販売されます。ごぼうや春菊などを原料にした他ではあまり味わえないアイスクリームをご紹介します。
野崎さおり
野崎さおり / フリーライター

「おいしいと楽しいに貪欲なフリーライター。郷土料理や外国の料理へも興味は尽きません。趣味は現代アート鑑賞とパン屋さん巡り。」

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”旅する八百屋”、初めての拠点〈Micotoya House〉。

横浜 Micotoya House
お店の前は藤棚のある広場のようになっている〈Micotoya House〉。

〈青果ミコト屋〉は、八百屋といってもこれまではお店がありませんでした。2010年から全国の農家を訪ねて信頼関係を築いては野菜を仕入れ、飲食店に卸したり、個人向けに定期宅配をしたり、イベントに出店したりという活動を続けてきました。

そして今年、〈青果ミコト屋〉がいよいよ拠点となるお店〈Micotoya House〉を横浜市内にオープンしました。最寄りの田園都市線藤が丘駅からは10分ほど歩いたところにあります。レンガ造りの雰囲気のある建物にあるお店は、八百屋さんだとすぐに気付く人は少ないかもしれませんね。

横浜 Micotoya House
ケースにはその日のアイスクリームの名前とストーリーが書かれたメモが付いています。

お店に足を踏み入れると〈KIKI NATURAL ICECREAM〉のケースが迎えてくれます。常時10種類のアイスが並び、それぞれのアイスの材料や特徴を説明したカードがついています。カードには、試作の順番を表す番号も書かれています。

〈KIKI NATURAL ICECREAM〉では、規格に合わないため通常の出荷ができない野菜やワインや日本酒を作る過程で出る搾りかすなど、これまでわたしたち消費者からは見えにくかった食品を生かしたアイスを作っています。製品をアイスにしたのは、アイスは長持ちするからさらに無駄なく食べられるという理由からなんだそうです。

こんなアイス初めて!野菜やベリーも工夫たっぷりでおいしいアイスに。

横浜 Micotoya House
No. 51「ごぼう」。「ごぼうだ〜っ」と声に出てしまう味です。

No. 51は、なんと「ごぼう」。北海道で自然栽培を行う農家から仕入れて、普段からお客さんには皮ごと味わってほしいと声をかけているものです。

アイスには少し日数が経ってしまったごぼうを丸ごと加工しています。開発途中では切り方も色々試したのだとか。最終的にささがきにするとえぐみのない仕上がりになりました。口に入れると独特の土っぽい風味が広がり、ほどよく繊維も感じます。香ばしい風味はオーブンでじっくりローストした結果。ごぼうとミルクの相性のよさにも驚きます。

横浜 Micotoya House
下がNo.11「春菊と少しの塩」。上がNo.79「いちごミルク・チョコチップ」。

No.11は「春菊と少しの塩」というネーミング。苦味が特徴の春菊ですが〈KIKI NATURAL ICECREAM〉の手にかかると、まるでりんごのようなシャリシャリとフレッシュに。その名の通り、少しの塩を効かせた大人味です。春菊は水分の多い茎も含めて全部使っています。カシューナッツミルクでまろやかさとコクを出したヴィーガン仕様です。

そして、No.79は子どもたちも大好きな「いちごミルク・チョコチップ」。いちごは愛知県で自然栽培を行っている生産者〈美岳小屋〉のもの。農薬や肥料を使わないちごの自然栽培はほぼ不可能と言われる中、通常のいちごより時間と手間をかけて育てられています。その中で出てくる不揃いなものや虫食いなど、一般に販売されない果実をたっぷり使ったのが「いちごミルク・チョコチップ」です。相性のいいミルクとチョコチップで風味と食感をプラスしたやさしくてリッチな味わいに仕上がっています。

定番フレーバーのチョコレートやオレンジもオリジナル感のある仕上がりに。

横浜 Micotoya House
No. 45「カカオマスとカカオニブ」。カカオがフルーツであることを再認識できる味わいです。

アイスの定番ともいえるチョコレート味はNo. 45の「カカオマスとカカオニブ」です。使っているのは広島県尾道市でビーントゥーバーのショコラトリー〈ウシオチョコラトル〉のカカオマスとカカオニブ。カカオマスはチョコレートの原料で、カカオの木から採れる実の内側を発酵させて、焙煎させたもの。カカオマスの状態でアイスにすることで、発酵による風味やカカオのフルーティーな果実味も感じることができます。スーパーフードとも言われるカカオニブの食感も楽しいアイスです。

横浜 Micotoya House
No.91「清見オレンジ(ソルベ)」は苦手でなければぜひクミンと一緒に。

これから気温が高くなる季節にぴったりなのは、No.91「清見オレンジ(ソルベ)」です。好みでスパイスのクミンシードをトッピングできます。アイスにクミンという意外な組み合わせは、にんじんのサラダ、キャロットラペがヒントなのだとか。

糖度の高い清見オレンジの酸味と甘味、そして苦味のバランスだけでも華やかですが、仕上げにクミンシードを使うことで風味と食感が広がります。実は果肉の周りにある白い瓤嚢(じょうのう)まで使っていて食物繊維も豊富。こちらもヴィーガンで、常時2種類ほどのヴィーガン対応フレーバーを用意するようにしています。

横浜 Micotoya House
ヴィーガンでグルテンフリーのコーンはプラス100円です。
横浜 Micotoya House
野菜の売り場からアイスを作る調理施設が見えます。
横浜 Micotoya House

自家製のコーンもグルテンフリーかつヴィーガン仕様で用意されています。米粉に米ぬか、そしてきなこをほんの少し加えて、香ばしくバリバリの焼き上げりです。

アイスは1スクープが480円、2スクープが700円、3スクープが880円。子ども用のキッズスクープが250円。アイスによってはプラス100円、香ばしいコーンもプラス100円。季節に応じてメニューが変わるので、今後どのようなフレーバーが登場するのかも楽しみです。

横浜 Micotoya House

もちろん、〈Micotoya House〉では自然栽培の野菜や〈青果ミコト屋〉の考えにあった加工品も販売しています。

お店で何気なく手に取って、日々口にしている野菜や食品の背景には、いろいろなもったいないが隠れているのかもしれません。〈青果ミコト屋〉が旅で出会った"もったいない”を上手に組み合わせた〈KIKI NATURAL ICECREAM〉のアイスクリーム。これから暑くなる季節にぜひ食べてみてはいかがでしょうか?

〈Micotoya House〉
■神奈川県横浜市青葉区梅が丘7-8
■045-530-4551
■11:00~18:00
■水木休
公式サイト

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