日本料理 〈くろぎ〉仕込の、出汁巻き卵や赤飯膳も味わえる! 日本料理 〈くろぎ〉が手がける甘味割烹〈廚 菓子 くろぎ〉が湯島にオープン! LEARN 2021.02.09

日本料理の名店〈くろぎ〉が手がける甘味割烹〈廚 菓子 くろぎ〉が11月末、湯島にオープン。かき氷やおぜんざい、葛切りのほか、日本料理 〈くろぎ〉仕込の、出汁巻き卵や赤飯膳も味わえる「甘味割烹コース」という贅沢なメニューも展開しています。

カウンター席メインで、作りたての料理をいただける甘味割烹。

『ミシュランガイド東京』にて星を獲得し、予約の取れない名店として知られるようになった日本料理〈くろぎ〉。店主の黒木純氏は2010年に東京・湯島で同店(現在は大門へ移転)をオープンさせると「若き鉄人」として注目され、2016年よりJALビジネスクラスの機内食を担当、2018年には〈くろぎ上海〉をオープン、2019年には本格的クルーズトレイン「TRAIN SUITE 四季島」で和食の提供をするなど幅広い活躍をしています。そんな彼が手がける新たなお店が〈廚 菓子 くろぎ〉です。

店名に冠された「廚」は「職人の手仕事」という意味。〈廚 菓子 くろぎ〉では四季折々を大切に、日本文化である和菓子やお茶を、より一層丁寧にお客さんにお伝えし、世界に発信していきたいという想いがこもっています。

お店があるのは湯島駅から歩いてすぐ、御徒町方面へ向かう路地裏。数寄屋造りの日本家屋で、店内にはカウンター席を設け、甘味割烹というスタイルで作りたての料理を提供しています。

焼き胡麻豆腐、赤飯膳、かき氷or温蕨もち、生菓子が味わえる「甘味割烹コース」が4,200円!

「甘味割烹コース」(4,200円、税込)。
「甘味割烹コース」(4,200円、税込)。

そんな〈廚 菓子 くろぎ〉では「蕨もち」や「季節のかき氷 各種」、「おぜんざい」「葛切り」などの中からお好みの甘味を2種類選べ、食後には抹茶や珈琲などもつく「廚菓子セット」(2,800円、税込)のほか、アフタヌーンティーのようにコース仕立てで甘味と日本料理を味わえる「甘味割烹コース」(4,200円、税込)を展開。今回はお店おすすめという「甘味割烹コース」をいただいてみました。

カリカリのあられがアクセントになったおぜんざいと桜茶でホッと一息。
カリカリのあられがアクセントになったおぜんざいと桜茶でホッと一息。

献立表には載っていませんが、コースはじめに突出しとして桜茶とおぜんざいが振る舞われました。こちらはコースだけでなく、店内で飲食される方みなさんに提供されるそう。寒い季節は体が温まるようにと温かいお茶とおぜんざいですが、季節によってこちらの突出しも変わるそうです。

先付けは「くろぎ名物 焼き胡麻豆腐」。蕨粉に葛粉、煎ったゴマを合わせて練り、一晩寝かせて熟成させて作り上げた胡麻豆腐を、アツアツの岩盤の上で香ばしく焼き上げ、最後に醤油を回しかけた一品です。こんがりと香ばしい胡麻豆腐に箸を入れると、中からトロリとレアな状態の胡麻豆腐がとろけ出てきました。外側はおこげのような味わいで、中はトロトロ食感で胡麻の味わいが豊か。一緒に出していただいた、葉ほうじ茶ともよくあいます。

廚 菓子 くろぎ  湯島

続く御凌ぎは、赤飯とだし巻き卵、牛のしぐれ煮、香の物が盛られた赤飯膳。一般的な赤飯の倍量のあずきを使用した赤飯は、あずきのしっかりとした味わいが感じられる逸品。だし巻き卵もお店で手巻きしており、じゅんわりとしみ出てくる出汁の味わいが上品です。和牛を使い、生姜をしっかり効かせた牛のしぐれ煮もメインをはれるほどの印象深さ。日本料理〈くろぎ〉のレシピだけあって、どれもシンプルながら食材の良さをいかんなく引き出しているように感じられました。

メインの一菓はかき氷数種と蕨もちの中からお好みをチョイス。

続く一菓は「かき氷」か「蕨もち」から一種類をお好みで選ぶスタイル。かき氷はぜんざいとミルクを合わせた「富士山」のほか、季節の旬食材を使ったかき氷が揃います。今回はこの時期おすすめという、柿を使ったかき氷をいただいてみました。

使用する果物は時期によって変わるそうですが、この日使っていたのは新潟県佐渡産の熟れたおけさ柿と、信州・長野の干し柿・市田柿。柿そのものの甘さを生かしてソースを作り上げ、練乳を加えた自家製氷と合わせたかき氷です。

フワッフワで軽やかな口溶けのかき氷に、柿のねっとりとした甘さを生かしたソースが鮮やかな一品。しかも上には柿のソースのほかに、自家製のチーズクリームもかかっていて、中に柿と白餡を忍ばせているので、食べ進めるごとに味わいが変化していくという面白さもありました。

「練りたて温蕨もち」。
「練りたて温蕨もち」。

もう片方の蕨もちはというと、寒い季節にぴったりな「練りたて温蕨もち」。目の前で練り上げた蕨もちを水や氷で締めるのではなく、お湯で締めて温かいまま深煎りの国産きな粉や黒蜜をかけていただくという珍しいスタイルです。

蕨もちの材料は鹿児島県産の本蕨粉と水、黒蜜のみ。丹念に練り上げて熱湯で締めた「練りたて温蕨もち」はホヨホヨとした食感で口の中で転げ踊り、噛むごとにじんわりとみずみずしさが広がっていくとっても優しい味わいです。

こちらに合わせていただいた和紅茶も、京都〈福寿園〉と共同開発したオリジナルの紅茶とのこと。甘味割烹というだけあり、お茶にまでこだわりが感じられます。

廚 菓子 くろぎ  湯島

二菓は、季節の生菓子として栗きんとんが登場。丸い紫芋の餡の上から、白雪が降り積ったかのように宮崎県産の国産栗をこしてふりかけています。粉雪のような栗きんとんは舌によくまとわりつき、国産栗の濃厚な味わいを存分に味わうことができました。

廚 菓子 くろぎ  湯島

最後はお抹茶で締め。1時間半ほどゆったりとした時間を過ごすことができました。

店内にはカウンター席のほか、風情ある坪庭を望めるテーブル席も完備。都会の喧騒を忘れさせてくれる穏やかな時間が流れる〈廚 菓子 くろぎ〉で、ゆっくりと甘味割烹を堪能してはいかがでしょうか?

〈廚 菓子 くろぎ〉
■東京都文京区湯島 3-35-1
■03-5817-8121
■11:00〜19:00
■水休
■LINE公式ID:@889nodkc

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