「お伊勢参り」で有名。 一生に一度は参拝したい!2019年は、三重・伊勢神宮を訪れる伊勢志摩旅行へ。 LEARN 2018.12.28

「お伊勢参り」で有名な三重・伊勢神宮。一生に一度は参拝したいその魅力を、Hanako『幸せをよぶ、神社とお寺。』「伊勢へ。」よりお届けします。

常若の精神で永遠に受け継がれる。

内宮の入り口、五十鈴(いすず)川に架かる宇治橋は日常と神聖な世界を結ぶ架け橋といわれる。
内宮の入り口、五十鈴(いすず)川に架かる宇治橋は日常と神聖な世界を結ぶ架け橋といわれる。

お伊勢さんの名で親しまれる伊勢神宮。ほかの神社と区別するために地名の伊勢を付けて呼ばれるが、正式名称は「神宮」だ。日本人の総氏神様である天照大御神を祀る内宮と、天照大御神の食事を司る豊受大御神を祀る外宮。二つの正宮から、石を積み上げただけの密やかな神社まで125もの社からなる神宮は、伊勢市を中心に志摩や鳥羽にも点在する。市の面積の6分の1を占める神宮は、そのほとんどが古いにしえの森。さらに古代より御みけつくに食国として、豊かな海の幸を朝廷や神宮に納めてきた伊勢志摩の地には巨大な盤座の鸚鵡石や、こんこんと清水が湧き出る天の岩戸など自然信仰の対象も数多い。ここにしかない美しい自然と共に、広く一帯が聖域として今に受け継がれている。

外宮で毎日行われる神事「日別朝夕大御饌祭(ひごとあさゆうおおみけさい)」。忌火屋殿(いみびやでん)で用意された神饌(しんせん)を祓い清めたのち、神々に供える。
外宮で毎日行われる神事「日別朝夕大御饌祭(ひごとあさゆうおおみけさい)」。忌火屋殿(いみびやでん)で用意された神饌(しんせん)を祓い清めたのち、神々に供える。

神宮への参拝は、すべての祭りごとが外宮先祭として行われることにならい、外宮から。江戸時代に盛んだった伊勢参りにちなみ、夫婦岩のある二見浦で体を清めてから伊勢へと向かうのもいい。鳥居をくぐればすっと雰囲気が変わり、清々しい気が満ちる神宮にて、日々の感謝を伝える。それは何ものにも代え難い安らぎをもたらしてくれるひとときだ。

〈内宮〉歩くだけでもパワーを実感、森に囲まれる心のふるさと。

宇治橋の鳥居は、式年遷宮で一新された正宮の旧正殿棟持柱を再利用。
宇治橋の鳥居は、式年遷宮で一新された正宮の旧正殿棟持柱を再利用。

正式名称は皇大神宮。垂仁天皇の皇女・倭姫命の案内により五十鈴川の上流に鎮座した天照大御神を祀り、約2000年の歴史を持つ。宇治橋を渡れば玉砂利の広い参道が奥へと誘う。清らかな水をたたえた五十鈴川の御手洗場で心身を清めたら正宮へ。

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こちらで神様に伝えるのは日々の感謝。白御幌がふわりと風に揺れると、神様が願いを聞き入れてくれたように思えるのが不思議だ。

風の神を祀る別宮・風日祈宮(かざひのみのみや)も境内に。
風の神を祀る別宮・風日祈宮(かざひのみのみや)も境内に。

天照大御神の荒御魂を祀った別宮・荒祭宮にもお参りしたい。

■三重県伊勢市宇治館町1 
■0596-24-1111

〈外宮〉日々に欠かせない、大切な衣食住を司る神への感謝を。

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内宮に比べると明るくひらけた印象の外宮。風雨を司る風宮(かぜのみや)など3つの別宮が境内にある。
内宮に比べると明るくひらけた印象の外宮。風雨を司る風宮(かぜのみや)など3つの別宮が境内にある。

正式名称は豊受大神宮といい、豊受大御神を祀る外宮。内宮に天照大御神が鎮座した約500年後に、食事を司る御み饌都神として迎えられた。衣食住や産業の守り神として知られる。こちらも正宮では願いごとの前に感謝を。続いては豊受大御神の荒御魂を祀る、別宮の多賀宮へ。

山の頂にある多賀宮。
山の頂にある多賀宮。

ほかにも境内には式年遷宮の際にお祓いが行われる三ツ石など見どころとなる場所がいくつもある。伊勢市駅から徒歩5分ほど。まず最初に清らかな空気で出迎えてくれる場所だ。

■三重県伊勢市豊川町279 
■0596-24-1111

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『幸せをよぶ、神社とお寺。』特集

(Hanako1168号掲載/photo : Noriko Yoshimura illustration : Maori Sakai text : Mako Yamato)

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