茶の湯を彩る茶花から茶菓子まで。「お茶の京都」の楽しみ方とは?
2018.04.20

京都の茶人&お茶好きが教えてくれた! 茶の湯を彩る茶花から茶菓子まで。「お茶の京都」の楽しみ方とは?

お茶の心が浸透する京都。茶人とお茶好きの3人に、「お茶の京都」の楽しみ方を教えてもらいました。Hanako『もっと! ひみつの京都。』Book in Book「京都通がこっそり教える、続・本当はひみつにしたい店」よりピックアップしてお届け!

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右より、茶人・下岡莉香さん、〈karigane〉女将・三窪笑り子さん、〈karigane〉主人・下岡広志郎さん。

下岡広志郎(以下、広志郎):僕は、この宿〈karigane〉を始めたのが茶の湯とのご縁になりました。たまたま近所が大徳寺。塔頭に見学に行ったら和尚さんが「うちのお茶のお稽古へどうぞ」と誘ってくださって。京都で宿をやってなかったら、お茶に親しむことはなかったですね。

三窪笑り子(以下、三窪):千利休ゆかりの大徳寺は、お茶をする人にとって特別な場所。私も大徳寺の北に住んでいますが、朝、山内で座禅をして、帰ってすぐ炭をおこしてお茶をする。そんな環境がとてもありがたいと思います。

下岡莉香(以下、莉香):その大徳寺の塔頭で、お茶室やお庭を拝見しながら抹茶をいただくのは値打ちがあると思います。利休忌の毎月28日に塔頭で月釡がかけられていて、誰でもお茶会に参加できます。

三窪:京都の街には、お茶にかかわるお店が多くて、使い分けもできる。

広志郎:商店街のような身近な場所で茶花を売っているのが京都らしい。新大宮商店街の〈才木生花店〉さんで、よくお世話になります。

三窪:〈花・谷中〉さんは、お教室もされていて、お茶会のお花の相談にものっていただけるお店です。

〈花・谷中〉

広志郎:お店の方も、そうでない普通の人にもお茶をやっている人が多くて、教えてもらえることが多い。

三窪:「お作法が窮屈」と思っている人が多いけれど、お茶ってルールを共有する緊張感から、日常と違う時間を味わえるのもひとつの楽しみ。

広志郎:英語でお茶はティー・セレモニー。日常を離れて「床の間に花があるな」「季節があるな」と気づくためのセレモニーとして、お茶の緊張感は心地いい。

三窪:その中に人と人、道具と空間、いろんなものがつながれる空気が生まれる。お茶って、そういう体験であってほしいと思うんです。

広志郎:僕にとってお茶は実益を兼ねた趣味。お客様をお茶でもてなすと、気持ちを切り替えて寛いでいただける。和食屋さんに行くと、器や花やしつらえに目が行くようになり、お店の大将と話が弾んだことも。

莉香:お菓子に細やかな季節感があることもお茶をやって気づきました。美しい菓銘も、お茶会の演出になるんですよね。

三窪:お茶会のテーマに合わせたお菓子をお願いできる専門店が、京都には沢山ありますよね。陶々舎のお茶会でお世話になるのは〈御菓子司愛信堂〉さんや〈青洋〉さん。

〈御菓子司愛信堂〉

広志郎:〈聚洸〉さんは繊細な「おだまき」や「羽二重」が絶品。〈鎰良光〉さんはあんこたっぷりの「三笠」、〈紫野源水〉さんの「有平糖」も美しくて…。迷うのが楽しい。

三窪:抹茶はもちろん、お水までも、お茶人さんによって好みがありますよね。私は抹茶は〈中村藤𠮷本店〉、〈丸久小山園〉、お水は〈下御霊神社〉にいただきに行きます。

〈下御霊神社〉

広志郎:うちでは〈皐盧庵茶舗〉さんと〈柳桜園茶舗〉さんの抹茶を使います。挽きたての香りが格別。

〈皐盧庵茶舗〉

莉香:ゲストとしていただくことも楽しいけど、もてなしのお茶って楽しい。一日体験のお稽古などもあるので、一度、京都でお茶を体験されて、おみやげ代わりにお友達とお茶会を開いてみるのも楽しいんじゃないでしょうか。趣向に合ったお菓子、抹茶、水、お花を京都で探してみたり。

三窪:お茶会を催す時は、お客さんの好みを調べて、喜んでもらえるしつらえやお菓子を選びます。それによって自分の趣味の幅も広がるし…。

広志郎:人との絆が深まります。これは、お茶ならではの体験です。

〈花・谷中〉/堀川北大路

住宅街の中に店を構える、茶人の利用も多い花店。花束の注文も受付(要電話予約)。なげいれの花の教室は随時募集。1回10,000円。

■京都府京都市北区紫野東御所田町3-2 
■075-431-7757 要問い合わせ 不定休※
■開店予定日は毎月ホームページに告知www14.plala.or.jp/hana-taninaka

〈御菓子司 愛信堂〉/西陣

茶席菓子の専門店。イートインも可能。おすすめは、ほのかな酸味のオリジナル「ハスカップきんとんと抹茶のセット」850円(変動の可能性あり)と「村雲煎餅」180円(3枚入り)。

■京都府京都市上京区南門前町426 
■075-411-8214
■10:00~18:00 水休 
■4席/禁煙 
kyoto-aishindo.com

〈下御霊神社〉/寺町丸太町

京都御所近くにある神社。手水鉢に注いでいる地下水は名水と評判で、その水を使って点てたお茶は、口当たりまろやかでおいしい。容器を持参して、参拝の後に水をいただいて帰る人の姿も。

■京都府京都市中京区寺町通丸太町下ル下御霊前町634
■075-231-3530
■6:00~20:00

〈皐盧庵茶舗〉/大徳寺

石臼で挽いた無農薬抹茶「胡蝶」(20g 1,220円)のほか、宇治田原の自家農園で育てた茶を販売。カフェではご主人が点てるお抹茶を。

■京都府京都市北区紫野大徳寺町17-1 
■9:00~日没ごろ 火水休(5月中旬~6月中旬休業) 
■17席/禁煙 
www.kouroan.com

Hanako『もっと! ひみつの京都。』特集では、京都通が教えてくれたお店を多数ご紹介しています。

P58~59掲載

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