その土地で、食べられるものを。 〈按田餃子〉店主の三浦半島での暮らし方。自然豊かな土地で気づいた、食べることの面白さとは? LEARN 2021.11.22

オリジナル水餃子が人気の〈按田餃子〉。店主の按田優子さんが三浦半島に住まいを構えた。海に入り、土に触る。自然豊かな土地で新しくはじめた生活の中で気づいた、食べることの面白さ。無理なく、楽しく、環境にも負荷をかけない暮らしぶりを見せていただいた。

この土地で採れたものを感謝しながらいただく。

東京よりも季節のうつろいを強く感じられる自然豊かな三浦半島に住み、献立の作り方も変わったという。「旬のものは手に入りますが、逆に都内と違って珍しい野菜なんかはまったく手に入らない。だから、献立はとてもシンプルになりました。飲食店もそんなにないですから、三食ほぼ質素な自炊です(笑)」数カ月前から家庭菜園をはじめたそう。芽が生えてきた生姜やじゃがいもを植えたり、ヘチマを買ったらついてきた種を植えたりと、実験のように楽しんでいる。

「野菜は作ってもいますが、先住のみなさんからいただくことも多いです。家のすぐ近くに畑を持つ大家さんが無農薬で野菜を育てていて。今もみかんが鈴なりになっている。自由に食べていいよって言ってくれるから、いつもいただいています」また、自然の中で食べられるものを見つけて、拾うのが好きという按田さんにとって近所の散歩コースは食材の宝庫!道端のシイの実は、炒ってから殻を剥いて食べる。ご飯といっしょに炊くと意外とおいしいのだそう。ほかにも、浜辺に落ちている栗やくるみ、岩場では流れ着いた海藻だって拾える。「わかめのように使えるんですよ」楽しそうな按田さんの話を聞くと、あれもこれもと欲張るより、自分の住む土地で採れるもの、その時々に食べられるものを賢く楽しむコツを身につけたいと心から思った。

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