今の時代に合う、日用品を選ぶ。 使い続けたい〈中川政七商店〉のアイテム6選。ブランド初の商業施設〈鹿猿狐ビルヂング〉がオープン! LEARN 2021.06.11

大事に作り続けてきたものを今の時代に使いやすくアップデートする、また職人さんたちの知恵を商品に生かし、新しいものを作る。これからも使い続けたい〈中川政七商店〉のアイテムをピックアップ。

1.蚊帳生地を使い、ふきんにした最初のヒットアイテム。

洗いをかけるごとにふんわりとやさしい手触りになる花ふきん。奈良県の工芸である、かや織を2枚重ねで仕立てたもので、食器拭きから台拭き、くたくたになったら雑巾にと台所まわりで便利に使える一枚。柄やデザインが多数あるのでお好みで選んで。各770円。

2.部屋に下げておいても様になる自然な佇まい。

草、麻糸、和紙など天然素材で作られた、卓上箒とはりみ(ちりとり)2,750円。プラスチック製の掃除道具と違い、壁に掛けておいても部屋のインテリアの邪魔にならないルックスが魅力。持ち手に紐があり、セットにして壁掛けができる仕様。

3.漆椀なのに食洗機で洗える、使い勝手のよさがなにより。

福井県鯖江市にある越前漆器の老舗〈漆琳堂(しつりんどう)〉が熱や水圧に耐えうる丈夫な天然本漆を開発。本来、丁寧な取り扱いが必要な漆を、より日常的に使いやすく、食洗機でも洗える丈夫な椀に仕上げた。食洗機で洗える漆椀(中)4,400円、(小)3,520円。

4.フタ裏にパッキンをつけて、一生使えるお弁当箱に。

秋田杉で作られる曲げわっぱ。杉の持つ調湿効果で時間が経ってもおいしさが変わらない一方で、汁もれするなどの難点も。そこで〈大館工芸社〉と共にフタ裏にパッキンをつける工夫を施した。内側にはご飯粒がつきにくい加工もしてさらに便利に。各19,800円。

5.高い技術を生かして、別の発想のアイテムを作る。

そろばんの産地・播州の老舗そろばん屋さんの技術を生かした、特大のそろばん玉のマッサージローラー2,200円(左)と山形県で競技用けん玉を手掛ける〈山形工房〉が作った足裏用のツボ押し2,750円(右)。いずれも高い日本の職人技を基に新しいものを生み出した好例。

6.職人さんからヒントを得て生まれた便利なアイテムも。

山形の鉄瓶職人さんが軍手を二重にして使っているのを参考に生まれた、二重軍手の鍋つかみ。厚手のミトンだと指先がうまく使えないこともあるけれど、これだと5本指を自由に動かせて便利。燃えにくい綿で編んであり、通気性がよく手触りも◎。3,850円。

〈鹿猿狐(しかさるきつね)ビルヂング〉

中川政七商店

約126坪の敷地に立つ3階建ての施設を手がけたのは建築家の内藤廣。1階にはスペシャルティコーヒー店〈猿田彦珈琲〉とミシュラン一ツ星のすき焼き店〈㐂つね(きつね)〉がある。

■奈良県奈良市元林院町22
■0742-25-2188
■営業時間は店舗により異なる(HPで確認を)無休

https://www.nakagawa-masashichi.jp/
〈中川政七商店〉初の商業施設が奈良にオープン。未来へと日本の工芸をつなぐ、〈鹿猿狐ビルヂング〉の挑戦。

(Hanako1197号掲載/photo : Akira Yamaguchi text & edit : Kana Umehara)

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