僧侶・西村宏堂さんに聞いた、自分らしい生き方について。 『アナログ人間の上司にどうしたらリモートワークを取り入れてもらえますか。』/新時代の僧侶・西村宏堂さんのお悩み相談。 LEARN 2021.02.20

メイクアップアーティストであり、LGBTQ。Instagram(@kodomakeup)のフォロワーは約6万人。新時代のお坊さんに聞く、お悩み相談です。

Q.「上司が“アナログ人間”という理由だけで、私の部署だけ出勤するのが暗黙の了解に。どうしたらリモートワークを取り入れてもらえますか。」

A.「漫然と振り回されていてはダメ。流れを変えたいなら、自分から鍋をかき回さなければ。」

上司が時代の流れに遅れているような人だと、部下もやりにくいですよね。でも、“上司に「NO」と言ってはいけない”ルールはないと思うんです。であれば、行動は起こすべき。大事なのはその伝え方。ただ「嫌です」「怖いです」ではなく、出勤することは今までのやり方を継続する点では安心ですが、一方でチームにとって不利益であると、わかってもらうこと。誰だって自分に不利益になることはしたくないですから。勇気を持って行動を起こすこと、その際は仲間との連携も必要だと思います。

“ハイヒールを履いたお坊さん”として、国内外から注目を集める西村宏堂さん。「自分らしくいられる場所」を求めて渡ったアメリカで、性別、人種、宗教、年齢にとらわれず自由に生きる人たちの姿に感銘を受け、LGBTQの一員であることをカミングアウト。メイクアップアーティストとしてNYで活躍していたが、お寺に生まれた自身のルーツでもある仏教と向き合うことを決意。修行を経て、2015年に浄土宗の僧侶となった。「檀家さんのための教化活動のほかに、私は自分らしいやり方でもっと多くの人の役に立ちたい」自身の経験を踏まえ、枠を飛び越えて活躍する彼だからこそ、発信するメッセージにはたくさんの共感の声が寄せられている。

Profile…西村宏堂(にしむら・こうどう)

僧侶、メイクアップアーティスト。1989年東京生まれ。メディアへの出演ほか講演、SNSを通じ仏教について発信中。

【CHECK!】半生を綴った初の著作

『正々堂々 私が好きな私で生きていいんだ』

2020年7月に発売された『正々堂々 私が好きな私で生きていいんだ』(サンマーク出版)。毛嫌いしていた仏教が2,000年以上前から多様性を応援していると知った時の感動など、西村さんのこれまでの人生と悟り、メッセージが詰まっている。

(Hanako1192号掲載/photo : Kaori Ouchi text & edit : Yoshie Chokki)

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