ピエール・マルコリーニ氏×フードエッセイスト平野紗季子氏が体験!今もっとも学んでみたいことは「茶道」。
2019.12.03

「日常的に学ぶことを忘れてはいけないと思うんです。」 ピエール・マルコリーニ氏×フードエッセイスト平野紗季子氏が体験!今もっとも学んでみたいことは「茶道」。

ベルギー王室御用達のショコラティエ、ピエール マルコリーニさん。日本に度々滞在する彼が今もっとも学んでみたいことは「茶道」だと言う。フードエッセイストの平野紗季子さんと共に茶の湯のお稽古を体験しに出かけてきました。

編集部 / Hanako編集部

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そこにあるフィロソフィーや受け継がれてきた伝統に感動する。ーPIERRE MARCOLINI

左・Pierre Marcolini/2015年にベルギー王室御用達の栄誉を授かった、同国を代表するショコラティエ。日本では銀座本店のほか6店舗を構える。■銀座本店東京都中央区銀座5-5-8 ■03-5537-0015 ■11:00~21:00(土~20:00、日祝~19:00) 無休 右・平野紗季子/フードエッセイスト。学生時代に立ち上げた食ブログが注目を集める。著書に『生まれた時からアルデンテ』(平凡社)など。弊誌で「私は散歩とごはんが好き(犬かよ)。」連載中。インスタグラム:@sakikohirano

訪れたのは、港区のとある茶室。都会のビル群の中にあるとは思えない静寂な空間。案内され、露地を通り茶室に向かうと、自然と心が穏やかに清められていくよう。まずは茶室のしつらえを拝見し、本日初対面のピエールさんと平野さんは他愛ないおしゃべり。平野さんがベルギーを訪れた際に出かけたというレストランの話で盛り上がります。「そこのシェフは私の友達だよ。うれしいね」とすっかり打ち解けた様子。

今日のお稽古では、先生によるお点前の一連の流れを学びます。一人ずつ、順番にお茶をいただき、茶道の基本的な作法や振る舞いを教えてもらいます。

まず、菓子をいただきます。「〝お菓子をどうぞ〞と亭主が申しましたら、次客に〝お先に〞と行の一礼をするんですよ」という先生のお言葉に「わかりました」と、平野さんにきちんとお辞儀をするピエールさん。

この日の菓子は高輪にある〈玉川屋惣八〉の玉菊。

この日の菓子は菊の練り切り。

練り切りを「新鮮な味わい。マジパンのような風味と食感だね」とじっくり堪能するピエールさん。

「なんというお菓子ですか?」と先生に質問も。「秋ですから、玉菊という銘のお菓子をご用意しました」という説明に「なるほど、季節をとても大切にしているのですね」とニコリ。

風炉(湯を沸かす道具)から湯を汲み、お茶を点てていただく。先生の洗練された無駄のない所作に見入る。

続いて、お茶をいただく。

茶筅を取り、茶を点てる。
茶道のお茶は薄茶と濃茶の2種類。最初は薄茶のお点前を。茶筅(ちゃせん)で細かい泡を立てた柔らかな口当たりは、チョコレートとの相性もいい。

茶碗を手にしたピエールさんは「香りがすごくいいね」とひと言。
「Merci pour le thé(お茶を頂戴いたします)」と一礼。茶碗の正面を外すために手前に2回まわす作法もしっかりこなし、次は同じ流れで平野さんが一服を。茶道のお稽古、二人はどう感じたのでしょうか?

茶道というひとつの“道”を改めて感じることができました。ーSAKIKO HIRANO

和気あいあいとお稽古を楽しむ二人。

ピエール:「茶室を訪れるのはこれで2度目ですが、時が止まったかのような特別な感覚に魅了されます。とくに今回は、茶道のもっとも大事な所作をしっかりと教えていただき、そこにあるフィロソフィーや世紀を超えて受け継がれてきた伝統にとても感銘を覚えましたね。」

平野:「お茶会は何度か経験はありますが、今回は格別でした。ピエールさんとご一緒したことで、決まりごとだと思っていた作法のひとつひとつの意味を改めて知ることができたと思います。一杯のお茶をいただくために、ここまで深い考えや振る舞いがあるというのはすごいこと。やはりひとつの〝道〞なんだなという〝茶道〞の学びを実感する時間になりました。」

「お先に頂戴します」と一礼する作法もしっかりと。「目を合わせて、気持ちをお伝えするのが大事です」と先生。

ピエール:「紗季子さんと共に茶の時間を持てたこともとても素晴らしかったです。彼女の所作は美しかった。私も見習わなければと思いました。また、他者を敬う所作というのかな、一礼をして、目が合い、微笑みあう時間というのは素晴らしいものだね。」

平野:「そう言っていただけて光栄です。ピエールさんはとてもチャーミングな方。存在がチョコレートのひと粒のようです。チョコレートを感情の言葉で表そうとすると真っ先に「幸せ」という言葉が浮かびますが、ピエールさんはそれを体現されているようなお方。こんな素敵な人が作るチョコレートはおいしいに決まっているよね、と思いました(笑)。」

ピエール:「うれしいですね。」

平野:「学びをとても大切にされている姿勢にもとても刺激を受けました。」

茶碗など歴史ある道具にも惹かれるというピエールさん。お茶をいただいたあとには、点前に使われた茶道具を拝見できる。棗(なつめ)や茶杓(ちゃしゃく)もじっくりと手にとって。

ピエール:「学ぶことはいくつになっても大切なことだと思いますよ。僕のことを〝マエストロ〞や〝メートル(達人)〞だと呼んでくれる方々がいるけれどその呼び方はあまり好きじゃないんです。到達した人と呼ばれるより、僕はいつまでもひとりのアルチザン(職人)でありたいと願っている。そのためには、やはり日常的に学ぶことを忘れてはいけないと思うんです。実は今日も、ここへ来る前に合羽橋へ行ってきたんですよ。そこで、砥石を研ぐ方法を教えてもらった。日本流のね。砥石は以前、買って持っていたんだけど、まだまだ上手に使えていなかったから習おうと思っていたんです。学ぶべきものは、いくつになってもいろんな場所にたくさんあると思う。紗季子さんは、今、何か習っているものはあるの?」

平野:「私は今、ヨガの教室に通っているんですよ。」

ピエール:「わかったよ! だから、あんなに美しいお辞儀ができるんだね。僕には到底、真似できないよ!」

平野:「じゃ、今度はストレッチを一緒に習いに行きましょう(笑)。」

ピエールさんに選んでいただきました。お茶会に合う〈ピエール マルコリーニ〉のチョコレート。

1.Pierre Marcolini Grand Cru
「茶会に持っていくなら、まず僕の代表作を」と真っ先に選んだのがこちら。「抹茶の存在感に負けない、こだわりのカカオをブレンドしたビターガナッシュ。抹茶とチョコレートという個性と個性のぶつかり合いは新鮮な驚きを与えてくれるはず」

2.Palet Or Lait
「ミルクチョコレートの中にはバニラ風味のミルクガナッシュとキャラメルソースが入っています。抹茶の苦味とクリーミーな口当たりは、甘いミルクチョコレートとよく合うはず。キャラメルの塩味もいいアクセントになります」

3.Pavé de Tours Lait
「お茶は実は、ゴマなど油分のあるものとも相性がいいんですよ。ヘーゼルナッツとアーモンドのプラリネのナッツ感は抹茶と一緒にいただくと絶妙のハーモニーが楽しめます。ビスケットフレークの食感も心地いいアクセントに」

(Hanako1178号掲載/photo : Yurie Nagashima text & edit : Kana Umehara translation : Yuko Hitomi)

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