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2019.06.18

パンブームは台湾へも。 乙女心くすぐるパン屋さんが台湾に誕生。一歩入れば、そこは「女の子の部屋」!なパン屋さん〈明明Bakery〉。

大手のパンブランドではなく、パン職人さんが自分の思うようなパンを焼き、お店の内装も好きなようにするパン屋さんが日本でブームとなって久しい。そんな風潮はここ台湾にも広がり、ただいま台湾はパンブームに沸いている。そのブームを牽引している1つが〈明明bakery〉だ。

台湾女子2人が立ち上げたベーカリー。

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オーナーは雑誌「Hanako」でモデルやレポーターとして活躍してくれているサイ・イーチンさんと王寧潔さんの二人。この女子二人が、台中駅からローカル線でちょっといった彰化に小さな小さな店〈明明bakery〉を開いたのが今年春のこと。もともと古いビルをリノベした建物の2階が彼女たちのスペース。小さな部屋には、キッチンとパンを並べたショーケースがほスペースのとんどを占める。他にも彼女たちが好きな小物や本などでお店をデコレーション。女性ベーカーのパン屋さんが多い日本でも見たことがないほど、ユニークで可愛らしい店づくりだ。お客さんはショーケースに並ぶパンを告げれば、二人が包装と会計をしてくれるパリのパン屋さんのような対面スタイルを採用している。作り手の顔が見え、安心できる地元の素材をできるだけ使おうという〈明明bakery〉のスタイルは噂となり、オープンしてすぐに評判が広がった。今では午後2時には毎日焼きあがる約200個のパンが完売してまうという。

午後2時になると売り切れ必至のパンたち。


左は日本のパン屋さんにもありそうなカレーパン38元。隣はチョコレートロール35元。
左は日本のパン屋さんにもありそうなカレーパン38元。隣はチョコレートロール35元。
左は映画「かもめ食堂」でもお馴染みのシナモンロール60元、右は塩パン28元。
左は映画「かもめ食堂」でもお馴染みのシナモンロール60元、右は塩パン28元。

なぜ、パン屋さんを始めたのか?

長い準備期間を経てパン屋を始めたイーチンさん。彼女はもともと、台北のライフスタイルショップの先駆けである〈VVG〉のカフェでパティシエとして働いていた。お店ではシフォンケーキなどを焼いていたという。その後、〈小器〉へ転職。忙しい日々の中、「パン屋さんになりたい」という夢を持ち、日本でパンの勉強することを夢見て日本語の勉強も始めた。ある日、日本の有名パン屋さん「365日」の人材募集をネットで見た彼女、思い切って応募したら「日本へいらっしゃい」という返事が。代々木にある<365日>で様々なパン作りを学ぶことになる。〈365日〉とは杉窪章匡さんが2013年にオープンしたお店。小さな店内には小ぶりのパンだけでなく、商品棚には日本のさまざまな食材も並べた。同時にパンにもっと親しんでもらえるようにと、ワインやコーヒーを飲みながらパンを楽しめるかカウンターも設けた。当時「パンだけを売らない」独自のお店づくりは斬新で画期的だった。そんな杉窪さんの下でパン作りに触れることができたイーチンさんは台湾でどのようなお店作りをするのだろうか。

無理せず、地元の素材を使ったパン作りを続けたい。

左イーチンさんと王さん。二人は〈小器食堂〉時代からの仲間。
左イーチンさんと王さん。二人は〈小器食堂〉時代からの仲間。

「昔、家がパン屋さんでメロンパンや食パンを作っていました。こうしたパンを作っている時が一番落ち着きます」と話すイーチンさん。〈365日〉では日本のオーナーの個性を全面に出した店づくりの中に身を置いた。「日本のパン屋さんは素材へのこだわりだけでなく、店づくり自体へのこだわりを感じました」と話す。そして「この彰化は牛乳や卵などの食材が豊か。小麦は台湾では生産していないので、味が濃い牛乳や卵黄がしっかりとした卵のように地元の食材はどんどん使って行きたいです。そして豊かな食材を多くの人に使ってもらえたら、と思って地元の卵や牛乳も販売しています」とさり気なく杉窪イズムを継承する。「食べていて飽きないパン。体の負担にならないパンづくりをめざしたい」と王さん。二人の志は同じ方向を向いている。

可愛いスイーツも皆さんのお越しを待ってます。

プリンは45元。下のカフェで飲み物と一緒にどうぞ。
プリンは45元。下のカフェで飲み物と一緒にどうぞ。
手作りキャラメルは10個で60元。
手作りキャラメルは10個で60元。

必ず立ち寄ってくれるお馴染みさんもできた。スタートはまずまず順調な〈明明bakery〉。オーブンの関係で1日の個数が限られてしまうというが、当面はこれ以上増やす予定もないという。「自分たちができる範囲でパンを作って行きたいです。小麦粉も使い分けたりもできますが、熊本さんのものが食感がよかったのでとりあえずは1種類の小麦粉で焼いて行きます。今、食パンも始めたんです。これからお持ち帰り用の食パンなどもメニューにできたら」とイーチンさん。日本で忘れられない経験といえば喫茶店のアントーストだそうだ。「明明」らしいアントーストが食べられる日も来るかもしれない。

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〈明明bakery〉
■彰化県彰化市永樂街44巷2號2樓
■12:00〜18:00
■月曜休み

彰化に行ったらこちらもどうぞ。

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彰化名物といえば「八卦山大佛」。鎌倉とはちょっと違った趣のユニークないで立ちが特徴だ。彰化駅から車で10分ほどのところに蓮の花に鎮座した高さ約23メートルの「八卦山大佛」が祀られている。1961年から建設が始まり途中に休止の時期もあったが1976年に落成を迎えた。ぐるっと彰化の街を一望でき、眺めはなかなか。煮卵が名物だ。

八卦山大佛風景區
■彰化縣彰化市溫泉路31號

photo:Norio Kidera

編集部
編集部 / Hanako編集部

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