空前の大ブーム「タピ活」! タピオカティーのトレンド総ざらい!タピオカ・お茶通3人が都内人気店で飲み比べ。 FOOD 2019.04.13

台湾茶や紅茶を筆頭に、タイティー専門店の登場など、タピオカティーのブームはまだまだ続く予感。さいたま紅茶王子、「タピオカナビ」梅村実礼さん、アナウンサー徳田葵さん…お茶とタピオカに精通した3人が、お店を巡りながら流行を総ざらいします。

〈Tea Stand...7〉を手がけるさいたま紅茶王子と、10年以上タピオカティーを飲み続ける梅村実礼さん、日々の暮らしで楽しんでいる徳田葵さんが、それぞれの視点で語ります。

さいたま紅茶王子®(右)、梅村実礼(中)、徳田 葵(左)。丸の内〈TP TEA 丸ビル店〉で集合。「最近、ランチ休憩でも気軽に来られるような場所に増えている気が。イートインで一息できるのもいいですね」(徳田さん)
さいたま紅茶王子®(右)、梅村実礼(中)、徳田 葵(左)。丸の内〈TP TEA 丸ビル店〉で集合。「最近、ランチ休憩でも気軽に来られるような場所に増えている気が。イートインで一息できるのもいいですね」(徳田さん)

編集部:2007年に日本発の〈パールレディ〉が誕生して早12年。17年前後に台湾からの店が続々と開店し、勢いが増した印象です。

梅村:13年にはタピオカミルクティー発祥の店〈春水堂〉が台湾から上陸、15年に台湾ティーカフェ〈ゴンチャ〉が登場し、17年の〈THE ALLEY〉へと続きます。ここ数年のお茶ブームで、各国の店が進出してきたというのは大きいですね。トッピングの一種だったタピオカが、ここまで広まるとは。

徳田:最近は都心に限らず、タピオカティーを目にするようになった。

注目株はタイティー!2018年夏にオープンした〈Chabadi〉では、タイスタイルのミルクティー“チャーイェン”などタイらしい華やかな品々が楽しめる。
注目株はタイティー!2018年夏にオープンした〈Chabadi〉では、タイスタイルのミルクティー“チャーイェン”などタイらしい華やかな品々が楽しめる。

王子:〈Chabadi〉のような、台湾茶や紅茶とも違う〝タイティー〞のお店も出てきましたよね。

相性がいいお茶は?個性を楽しむ時代へ。

梅村:1000杯以上のタピオカティーを飲んできたけれど、やっぱり茶葉との相性ってあると思う。

王子:渋みが強いものとの組み合わせはあまり見たことがないですね。黒糖蜜に漬けたタピオカは特に、コクのあるアッサムや香ばしい烏龍茶系が合うかな。タイティーは独特のバニラのような甘さがぴったり。

編集部:ミルクティーと合わせることが定番ですが、ベースの茶葉によりがらっと変わりますよね。

徳田:だいたいのお店にある鉄観音茶は、味の違いもおもしろい。タピオカティー好きは、鉄観音ならここ! というのがあるんじゃないかな。

梅村:〈THE ALLEY〉は鋭くて、〈TPTEA〉は香ばしいイメージ。

王子:ジャスミン(緑茶)も人気ですよね。台湾ではミルクティーにすることもよくありますが、日本はストレートが定着していて。このブームでお茶の飲み方も変わってきた。

徳田:飲み慣れてくるといろんな種類を試してみたくなるんですよね。

編集部:タピオカティーは、通常と煮出し方も違うんですか?

〈Tea Stand...7〉などの紅茶専門店に注目。「いろいろなお店があるけど、専門店ほど香りやタピオカの食感を生かすのが上手だと思うんです」(紅茶王子)
〈Tea Stand...7〉などの紅茶専門店に注目。「いろいろなお店があるけど、専門店ほど香りやタピオカの食感を生かすのが上手だと思うんです」(紅茶王子)

王子:〈Tea Stand...7〉の場合は、香りや味が立つように別で淹れていますね。もう一つ、タピオカティーでは甘さを加えると茶葉が持つ甘みを感じやすくなるんです。ノンシュガーよりも少し甘いほうが、より風味が楽しめるはず。あとタピオカは刻一刻と状態が変わるので、すぐに飲むのも大事なんですよ。

シーンに合わせてカスタム。そんな自由度も魅力。

王子:ドリンクの流行という視点で見ると、少し前はスムージーなどのヘルシー系が中心でしたが、変わりましたね〜。お茶は香りでリラックスできるところもいいのかな。タピオカのサイズや固さで選ぶ人も多く、腹持ちもするから、食事代わりや小腹満たしにもちょうどよいのかと。オフィス街で求められるようになったのも、そんな理由かもしれません。

徳田:近ごろはお茶自体のクオリティが高くなって、大人の飲み物になりつつありますよね。

梅村:気分や時間帯で飲みたくなる味は違うものだから、自然と選択肢が豊富かつ、丁寧に淹れてくれる専門店に人が集まるようになった感じ。

編集部:本国に比べると日本のお店は甘さが控えめで、お茶本来の味がくっきりしている気がします。

王子:お茶とのバランスが考えられていて、どこもおいしいですよね。

梅村:ミルクティーを頼むことが多いものの、〈台湾甜商店〉で飲んでからストレートも合うなぁと。

王子:甘さの調節や氷の有無など、飲む側のセンスも重要になるかも。

徳田:カスタムできるのも、毎日のように寄ってしまう理由です。タピオカ粒もカラーや無着色などいろいろあるし、より多様化していきそう。

タピオカ粒のラインナップもさまざま。「ゴールドカラーが美しい〈KOI Thé〉のタピオカなど、茶葉との合わせ方に各店のセンスが出ます」(梅村さん)
タピオカ粒のラインナップもさまざま。「ゴールドカラーが美しい〈KOI Thé〉のタピオカなど、茶葉との合わせ方に各店のセンスが出ます」(梅村さん)

編集部:これからはどんな流れになりそうですか?

梅村:〈CoCo都可〉の一部店舗で販売するカフェラテや〈MINGTEA〉にもあるんですが、タピオカコーヒーが増えて、大人のニーズが高まると予想。揚げパンなどのタピオカスイーツもくるはず。

王子:緑茶やローズティーと、個性あるものも目立ってきそうだなぁ。

徳田:そんな楽しみが尽きないところに、たまらなく惹かれるんです。

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さいたま紅茶王子®/本名は松本久範。紅茶店〈Tea Stand...7〉オーナー。教室や各メディアで紅茶の魅力や知識を伝える講師としても活動。Instagram@saitama_tea_ouji 

梅村実礼/現役のお茶専門店スタッフでタピオカドリンクの愛飲歴は11年。Mirei名義で世界各地のタピオカ情報を届ける「タピオカナビ」を主宰。Instagram@tapioca_navi 

徳田 葵/アナウンサー、ビジネスタレント。タピオカティーはライフスタイルに欠かせない。学べる生放送サービス「Schoo 」などで活躍中。Instagram@xxaotan201xx

(Hanako1170号掲載/photo : Kenya Abe, Natsumi Kakuto, Kaori Oouchi, Hiromi Kurokawa styling : Kohta Kawai text : Wako Kanashiro text & edit : Kahoko Nishimura)

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