日本酒女子必見! 酒蔵の街・東広島市の日本酒グルメ旅で訪れたいおすすめスポット5選。 FOOD 2019.03.30

広島県東広島市西条は、灘、伏見と並ぶ日本三大銘醸地のひとつ。西条駅周辺には、7軒の蔵元が建ち並び、酒蔵の白壁や赤レンガの煙突が街並みに風情を醸し出しています。蔵元巡りや日本酒を使った絶品グルメが堪能できる西条は、1日あれば徒歩で十分まわれるコンパクトさなので、女子旅にぴったり!レトロモダンなお散歩を楽しんでみませんか?

スポット1:土日オープンのお酒喫茶も注目!〈賀茂泉酒造〉

店頭では日本酒の試飲と販売を行っている。蔵元限定品はお見逃しなく!
店頭では日本酒の試飲と販売を行っている。蔵元限定品はお見逃しなく!

まずは西条駅を出て東側にある酒蔵通りに位置する、1912年創業の〈賀茂泉酒造〉へ。醸造アルコールなどを添加した酒が主流だった時代に、米と米麹のみで醸す純米酒造りに取り組んだパイオニアとして有名です。活性炭素ろ過を行わない日本酒は、山吹色をした芳醇でふくよかな味わいが魅力的。
看板商品の純米吟醸酒「朱泉本仕込」720㎖1,704円(税込)、蔵元限定品の「広島八反純米酒」720㎖1,250円(税込)、酵母の力でロゼワインのようなピンク色に染まった「COKUN」500㎖1,100円(税込)は、とくに人気の高い銘柄です。

賀茂泉の日本酒や酒粕を使ったオリジナルケーキの「酒フルーツケーキとほうじ茶セット(温)」540円(税込)
賀茂泉の日本酒や酒粕を使ったオリジナルケーキの「酒フルーツケーキとほうじ茶セット(温)」540円(税込)

〈賀茂泉酒造〉に近接した〈酒泉館〉は、主に土日だけの営業になりますが、賀茂泉酒造のお酒が常時20種類以上そろっており、飲み比べメニューや日本酒を使ったスイーツがいただけるお酒喫茶。1929年に建てられた旧広島県の西条清酒醸造支場を改修したレトロな建物は、ノスタルジックなムード満点です。

月替わりの蔵出し生原酒、「幻の酒壺」グラス1杯150円
月替わりの蔵出し生原酒、「幻の酒壺」グラス1杯150円

また、〈酒泉館〉だけでしか提供していない、月替わりの蔵出し生原酒は要チェック! 加水調整や加熱処理をしない生原酒は、甘い上品な香りが引き立ち、日本酒本来のピュアな味わいが堪能できる逸品です。量り売りで持ち帰りもできるので、蔵元ならではの希少な日本酒はぜひ手に入れて。

DSF0812

〈賀茂泉酒造〉
■広島県東広島市西条上市町2-4 
■082-423-2118
■8:30~17:00
■土日祝休

〈酒泉館〉
■広島県東広島市西条上市町2-4
■082-423-2021
■土日祝と毎月4日10日の10:00~17:00
■月~金休

スポット2:大吟醸の飲み比べをお値打ち価格で♪〈山陽鶴酒造〉

日本酒の販売のほか、酒器や前掛けなどのグッズも取り扱う。
日本酒の販売のほか、酒器や前掛けなどのグッズも取り扱う。

1912年創業の〈山陽鶴酒造〉は、西条の仕込み水を使用し、清酒本来の“甘酸辛苦渋”が一体になって融け合うのど越しのよい日本酒が身上。一方で、アルコール度数が低めで軽やかな甘口の「花凛」のように、女性向けの日本酒を開発するなど、時代のニーズをキャッチした商品の開発にも力を入れています。

酒器で提供してくれる「三種のみくらべ」500円
酒器で提供してくれる「三種のみくらべ」500円

店内では常時約10種類の試飲を行っています。なかでも、「50%精米 純米大吟醸」「35%精米 純米大吟醸 くぼ」「35%精米 大吟醸 ほんと」が飲み比べできる「三種のみくらべ」は、角打ち気分で楽しめるお得なセットで大人気。

〈山陽鶴酒造〉の代表銘柄が一合瓶に入った「五酒セット」180㎖×5本1,620円(税込)
〈山陽鶴酒造〉の代表銘柄が一合瓶に入った「五酒セット」180㎖×5本1,620円(税込)

タイプの異なる日本酒が一度に楽しめる「五酒セット」は、直営飲食店の〈倉凛〉の呑みくらべメニューにちなんだもの。大吟醸、純米吟醸、本醸造、上撰、おり酒が入っており、〈山陽鶴酒造〉の入門編としてもおすすめです。黒の専用ボックス入りなので、お土産にも喜ばれそう。

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〈山陽鶴酒造〉
■広島県東広島市西条岡町6-9
■082-423-2055
■9:00(土13:00)~17:00
■日祝休

スポット3:蔵元の酒粕を使ったグルメも!〈くぐり門珈琲店〉

コーヒー豆は、鮮度が保てる炭酸水用のペットボトルに入れて販売。
コーヒー豆は、鮮度が保てる炭酸水用のペットボトルに入れて販売。

築100年近い古民家を改装し、2012年にオープンしたショップ&カフェの〈くぐり門珈琲店〉。1Fでは自家焙煎した約15種類のコーヒー豆と、酒粕かりんとうや酒まんじゅうなど地元の名産品や雑貨がずらりと並び、あれもこれもと欲しくなりそう。

2Fのカフェは格子戸からのやわらかい光が差し込み、小上がり席も。
2Fのカフェは格子戸からのやわらかい光が差し込み、小上がり席も。

2Fのカフェは、和の趣が漂うゆったりとした空間。贅沢にも西条酒の仕込み水で淹れてくれるドリップコーヒーや、ご当地グルメを提供しています。ランチタイムには、西条酒と米粉を使った唐揚げの“コメカラ”が満喫できる「鶏のコメカラ」1,180円(税込)が評判。スープ、デザート、コーヒーも付いて大満足のボリュームです。

酒粕チーズトースト」600円、ブレンドコーヒー「九重の蔵」650円(各税込)
酒粕チーズトースト」600円、ブレンドコーヒー「九重の蔵」650円(各税込)

ちょっと小腹が空いたときにぴったりなのが、西条の蔵元で作られた風味豊かな酒粕とチーズをトッピングした「酒粕チーズトースト」。酒粕×チーズという意外な組み合わせですが、ふわんと甘く香る酒粕とチーズの塩気がたまりません!「九重の蔵」は、杜氏がきき酒ならぬきき珈琲をして生まれたブレンドコーヒーで、まるで大吟醸のようなさわやかなキレのある味わいです。

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〈くぐり門珈琲店〉
■広島県東広島市西条本町17-1 
■082-426-3005
■10:00(土日8:00)~18:00(17:00LO)
■第2第4火休

スポット4:酒都西条が誇る名物美酒鍋に舌鼓を。〈佛蘭西屋〉

昭和30年代の〈賀茂鶴酒造〉のポスターが飾られた2F。
昭和30年代の〈賀茂鶴酒造〉のポスターが飾られた2F。

京の町屋をイメージした情緒あふれる風情の一軒家レストラン〈佛蘭西屋〉。こちらは、広島を代表する酒蔵〈賀茂鶴酒造〉直営の和洋食レストランで、美酒鍋の元祖といわれる、賀茂鶴酒造伝統の美酒鍋を堪能できます。

「元祖 美酒鍋」1人1,760円。注文は2人前から。
「元祖 美酒鍋」1人1,760円。注文は2人前から。

「美酒鍋」とは、鶏の砂肝にあり合わせの野菜を入れ、日本酒と塩こしょうで味付けした蔵人たちのまかない料理が発祥。現在は、鶏の砂肝のほか、鶏もも肉や豚肉、白菜やピーマンなどの野菜、こんにゃくや厚揚げも加わって具材は多彩になりましたが、味付けは変わらずシンプルなまま。材料を炒めたら賀茂鶴の日本酒をたっぷり注いで、汁気がなくなるまで煮るのがポイントです。水は一切使わず、日本酒と野菜の水分だけで煮るため、旨みがぐっと濃縮した滋味深い味わいは、箸が止まりません。

蔵元限定やここでしか飲めないお酒がラインナップ。壁に飾っているおちょこは好みのものを使ってOK。
蔵元限定やここでしか飲めないお酒がラインナップ。壁に飾っているおちょこは好みのものを使ってOK。

美酒鍋とともに味わいたい〈賀茂鶴酒造〉の日本酒は、甘口から辛口まで種類豊富。左から、純米の最高峰を目指して完成させた「広島錦 純米」180㎖900円、「広島錦 純米大吟醸」180㎖グラス2,200円~、蔵元でしか販売していない「蔵出し原酒」180㎖グラス950円~、オバマ元大統領も飲んだ金箔入りの「ゴールド賀茂鶴」180㎖1,000円など、お気に入りが見つけられそう。

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〈佛蘭西屋〉
■広島県東広島市西条本町9-11 
■082-422-8008
■2F/11:30~14:30(14:00LO)、17:00~22:00(21:00LO)
■水と第1第2月休

スポット5:日本酒を使った「樽最中」をお土産に。〈お菓子の店 さくらや〉

上生菓子から焼き菓子まで多種多様な和菓子が並ぶ。
上生菓子から焼き菓子まで多種多様な和菓子が並ぶ。

東広島市内に6店舗構え、今年で107年目を迎える〈お菓子の店 さくらや〉。初代店主が「桜の木のように人々が笑顔で集まる場所にしたい」との思いを込めた店名通り、創業以来、地元の人たちに愛される老舗和菓子屋です。

手前から「樽最中(白餡)」、「樽最中(粒餡)」各140円(税込)
手前から「樽最中(白餡)」、「樽最中(粒餡)」各140円(税込)

酒蔵の街らしく日本酒を使ったオリジナルの和菓子が好評で、看板商品の「樽最中」は変わらぬ味を守り続けている逸品です。広島県産の米を焼き上げた樽型の最中の皮には、西条が誇る蔵元の銘柄が刻印され、お土産にもぴったり。とくに、大吟醸と吟醸酒の酒粕や西条酒が入った白餡は、日本酒の上品な香りが心地よく鼻を抜けていき、日本酒好きだけではなく、苦手な人や女性にもファンが多いそう。

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〈お菓子の店 さくらや 西条駅前本店〉
■広島県東広島市西条本町11-27 
■082-422-2513
■8:30~19:30
■無休

いかがでしたか?日本酒女子の週末旅にピッタリの東広島市。そのほかに、神社仏閣などの歴史遺産や海あり森ありの大自然など旅の魅力がいっぱいです。東広島市の情報は以下のサイトでぜひチェックしてみてください。東広島市観光協会公式サイト

(photo:Yoko Tajiri Text:Mikiko Okai)

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