東京中の食通が注目。 四ツ谷の人気創作中華〈南方中華料理 南三〉、気になるコース料理の全貌を公開! FOOD 2019.01.11

進化著しい東京の中華に、新星が現れました。15席限定、1回転のみゆえ、連夜満員御礼。四ツ谷〈南方中華料理 南三〉の、バラエティ豊かな食材とスパイスを駆使した創意料理の数々をご紹介します。

ひと口味わえば目を見張る、どことも似て非なる新中華。

中華に新風を巻き起こした〈黒猫夜〉〈蓮香〉で経験を積んだ水岡さんの独立第1号店。予約受付日はフェイスブックで告知。ほんの3時間で翌々月分の予約が即座に埋まるとか。
中華に新風を巻き起こした〈黒猫夜〉〈蓮香〉で経験を積んだ水岡さんの独立第1号店。予約受付日はフェイスブックで告知。ほんの3時間で翌々月分の予約が即座に埋まるとか。

食通の大人が通う街として、知る人ぞ知る荒木町。高級料亭もあれば、隠れ家バー、スナック、レトロな喫茶店まで連なる坂の町に、〝南方中華料理〞という聞きなれないジャンルを掲げた〈南三〉。「台南、湖南、雲南。名前は自分自身が強く惹かれ、影響を受けたつの”南”にかけているんです」とは、店主の水岡孝和さん。

全8品5,000円のコース、一気見せ!

客のチョイスは5,000円ポッキリのコース一択。スパイス、ハーブ、発酵系調味料など、それらの地方で使われている食材からインスパイアされたオリジナルのメニューは、デザートまで計8品。その実力を知るには、十分なラインナップだ。

冷菜だけでこの品数とボリューム!
冷菜だけでこの品数とボリューム!
台湾の山菜と自家製の燻製豚バラをMIXした青菜炒め。
台湾の山菜と自家製の燻製豚バラをMIXした青菜炒め。
〆の麺は雲南ビーフン。あひるの塩卵と台湾からすみ、ふたつの塩気が絶妙なさじ加減で。
〆の麺は雲南ビーフン。あひるの塩卵と台湾からすみ、ふたつの塩気が絶妙なさじ加減で。
オリジナルのウイグルソーセージを筆頭に、鴨舌のスモーク、大腸葱パリパリ揚げが並ぶ珍味盛り。
オリジナルのウイグルソーセージを筆頭に、鴨舌のスモーク、大腸葱パリパリ揚げが並ぶ珍味盛り。
燻製した鮭と雲南松茸を蒸した旬の一品。
燻製した鮭と雲南松茸を蒸した旬の一品。
とろとろプルプル、シャリシャリ。3つの食感が楽しい杏仁豆腐ベースのデザート。
とろとろプルプル、シャリシャリ。3つの食感が楽しい杏仁豆腐ベースのデザート。
クミンが食欲をそそる羊肉の春巻き。
クミンが食欲をそそる羊肉の春巻き。
メインはラムのスペアリブ。鼻腔を爽やかに駆け抜けるミントとパクチーのソースがクセになる。
メインはラムのスペアリブ。鼻腔を爽やかに駆け抜けるミントとパクチーのソースがクセになる。

名物は自家製のシャルキュトリ!

驚くべきは”中華”を標榜しながらも、強火が可能なガス台は1つしかないという点。「元はバーだった物件なので、使える火力に限界があって(苦笑)。でも最初からすべて理想通りの物件なんて、無理ですから。腹をくくって、頭をフル回転させ、創意工夫に励んでいます」

四ツ谷 南方中華料理 南三

その言葉通り、供されるメニューは炒める、煮る、揚げる、蒸す、温める...と、調理方法は実にバラエティ豊か。ハンディキャップは一切感じさせない。特に「南三流シャルキュトリ」と水岡さんが言う自家製の加工肉は、そんな状況だから生まれた逸品ともいえる。噂を聞きつけた人気店のシェフたちから、「売ってほしい」と懇願されることも多々。一度食べたら忘れられない。そんな魔性の味がここにはある。

〈南方中華料理 南三〉

四ツ谷 南方中華料理 南三

ありそうでない中華の世界が楽しい。3〜4人で訪れるのがベター。
■東京都新宿区荒木町10-14 伍番館ビル2F B
■18:00〜21:00 日祝休
■03-5361-8363
■17席/禁煙

今回教えてくれたのは、この人!

ぐるなびエディトリアルプロデューサー・松尾 大
「“マニアックな中国料理”という新潮流を見事に昇華させた店。」

フードライター・小石原はるか
「エリア特化型チャイニーズの最新にして、そのセンスの良さが際立つ。」

(Hanako1167号掲載/photo:Kazuhiro Fukumoto(MAETTICO)text:Yoshie Chokki)

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