沖縄で大注目のフレンチ。 いま行きたい、沖縄・石垣島のいいお店。島フレンチを居酒屋感覚で楽しめる〈Gadjo Dilo〉とは? FOOD 2018.11.06

本島だけじゃもったいない。石垣島がますます美味しくなってます。今回は細い路地にある、隠れ家的名店〈Gadjo Dilo〉のヒミツに迫ります。

食材の宝庫・石垣島に新風が。仲良し2人組が生み出す、どこにもない島フレンチ。

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お、そこを行くのは、今、石垣島で大人気のビストロ〈ガッジョディーロ〉の2人では?後ろに見える建物〈やいま日和〉は、前を歩く店主・安里悠君さんの両親が経営するペンションだ。

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店があるのは、左手の細い裏路地(というか、ほとんど塀と塀の隙間)を入ったところ、ペンションの倉庫だった場所だ。店は、ペンション〈やいま日和〉の裏手で、入口は左手の狭い路地にある。塀の横に小さな看板があるから、見落とさないように。

DIYで作り上げた、カッコいい店内。

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店主の安里さんとシェフの倉島恵悟さんが、解体から始めて、半年かけてイチからDIYで作り上げた。コンクリート打ちっ放しの店内は実にカッコいい。テーブルも椅子も自分たちの手で作ったという。「オヤジが木工屋なので、アドバイスもらって」と、安里さん。奥の席の壁面には、島のアーティスト「イチグスクモード」がこの店のために制作した「ヒージャー(山羊)」のでっかい作品が掛かる。いい雰囲気なんです。

新鮮な食材から繰り出される、洗練された料理の数々に誰もがニコニコ。

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肝心の料理がすごい。何を食べてもハズレがない。とくに感動するのが、「自家製シャルキュトリーの盛り合わせ」。石垣島もろみ豚のハム、豚タンとミミガー、テビチのテリーヌにラビゴットソース、パテ・ド・カンパーニュ、もろみ豚のリエット、白レバームース……。丁寧に手をかけられたそれらは、口に含むごとに香りと旨みが炸裂する。レバームースをレーズンとクルミ入りのパン、ノアレザンに塗り、自家製のイチジクジャムをのっけて食べれば、もう、飲まずにはいられない。ワインもビールもぴたっとハマります。

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写真右上から、「自家製シャルキュトリーの盛り合わせ」1,900円、「カツオのカルパッチョ」790円、「シュークルート」2,900円。

食べ進むうち、じわじわっと、「この店、すごい」という思いが湧いてくる。石垣島にいることを忘れてしまう内容だ。東京にあったら、毎日通いたい。

(Hanako1136号掲載/photo:KenyaAbe text:MichikoWatanabe)

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