パナマハットの専門店に、クラシカルダイナー… 「オールドハワイ」の魅力を知る!愛され続ける老舗の名店巡り Vol.1 FOOD 2018.07.07

古き良きハワイって?その答えを探るべく、老舗の名店を訪れました。時を経るごとに味を出すパナマハットの専門店に、ローカルの人の思い出が詰まったクラシカルダイナー…ハワイで愛され続けるお店を巡るストーリーをお届けします。

〈NEWT AT THE ROYAL〉時間を重ねるほどに、大切に思う帽子と人の話。

カラカウア通りからロイヤルハワイアンセンターを抜けて、ロイヤルハワイアンホテルの中庭に出る。もともとホテルの正面エントランスだったというその場所は、ココナッツグローブの枝の間から差し込む木漏れ日でキラキラと輝いている。ツアーの一軒目〈ニュート アットザ ロイヤル〉は、この中庭の傍らで25年前から営業を続けてきた。

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故ルーズベルト大統領をはじめ、顧客にはセレブリティがずらり。
「壁にお客さんの写真を貼っているのは、何年も経ってまた彼らがここを訪れたときに自分の写真を見つけると喜んでくれるからなんだ。全てのお客さんとの思い出があるよ」と店主のジムさん。

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パナマハットは一生もので、時間をかけて自分になじませていく。ジムさんが自分がかぶっているハットを見せてくれた。しなやかになじんだフォルムや、絶妙な色合いの滑らかな表面。新品にはない、時の経過だけが生み出せる美しさがある。ここで手に入れた〝相棒〞をかぶるたびに、ジムさんのハットと彼の笑顔を思い返すことになりそうだ。

〈NEWT AT THE ROYAL〉
店内に所狭しと積み上げられているハットは、全て職人によるハンドメイド。時間と手間をかけて作られた最高級品「モンテクリスティ産」だ。女性用ハットも種類豊富。お手入れ方法などが書かれた日本語のパンフレットももらえるので安心。店の奥は、こちらも上質なアロハシャツのコーナーに。
■2259 Kalakaua Ave., Honolulu 
■808-922-0062 
■9:00~21:00 無休 

ずっと変わらないダイナー〈Liliha Bakery〉は、みんなの思い出の場所

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次に訪れたのは、1950年創業の〈リリハ・ベーカリー〉。長いカウンターにはひとり新聞を読む男性や、お洒落に決めた老紳士とその娘と思おぼしき女性、そして腰に手を回しあう熱々なカップルの姿などがある。老若男女とはまさにこのこと。唯一共通しているのは、みんな顔に満ち足りた笑みを浮かべていることだ。

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「私は88年からハワイに住んでいるの。ここが大好きで、一度父を連れて来たかったから今日は念願が叶ってうれしいわ」と、老紳士の隣で女性が笑う。カップルは「ここのココパフが好きでいつもテイクアウトしていたんだけど、今日は時間があるから二人でランチを食べていくことにしたんだ」と教えてくれた。

パンケーキもロコモコもボリュームたっぷりで、クラシックなスタイル。レシピは創業時からほとんど変わっていない。同じ場所に同じ姿で、変わらずにあり続けることがたくさんのストーリーを育んでいる。

〈Liliha Bakery〉
イートインができるダイナーのコーナーと、パンやケーキがテイクアウトできるコーナーに分かれている。名物のひとつは、サービスで提供されるボリュームたっぷりのバターロール。オリジナルの赤いラズベリージェリーをたっぷりつけていただきます。
■515 N. Kuakini St., Honolulu 
■808-531-1651 
■火6:00~日20:00通し営業 月休 
■34席

(Hanako1155号掲載/photo : Masako Nakagawa text : Rio Hirai)

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