名古屋モーニング温故知新。 【名古屋】70年代創業の名店〈喫茶ニューポピー〉は今、母と作る新しい店に。 FOOD 2022.02.06

喫茶店の街として不動の地位を築いている名古屋。ここもまた、新陳代謝を繰り返しながら文化を受け継いできた。コーヒー1杯の値段にトーストや卵がつくモーニングサービスも群雄割拠の名古屋ならではの発展を遂げている。Hanako特別編集『喫茶店に恋して。[改訂版] 』よりお届け。

1960〜70年代、名古屋でも喫茶店の開店ラッシュが訪れた。各店が競うように増やしたサービスは、“モーニング”に代表される。77年開業の〈喫茶ポピー〉も、そのうねりの中で誕生した店の一つ。現在は〈喫茶ニューポピー〉として新たな歴史を作り始めたところだ。マスターの尾藤雅士さんは、母から店を受け継いだ後、一時は焙煎卸売の仕事に転向。コーヒーのスペシャリストとなり、卸売業〈BEANS BITOU〉の喫茶部を開くことに。

さらに母が営んだ店名「ポピー」を受け継ごうと考えたとき、縁あって名古屋市西区の四間道へ。ここは江戸時代の町家や蔵が立ち並ぶ風情ある街並みだ。〈喫茶ニューポピー〉は新築だが、伝統の工法で作られた土蔵に入居。歴史を感じながら新しさに触れられるのは、提供されるメニューもまた同じ。母のレシピを加えたフードに、尾藤さんが自分の手で見出したコーヒーを合わせている。

〈喫茶ニューポピー〉

無題(19)

豆のフェアトレードや福祉にも貢献。
■愛知県名古屋市西区那古野1-36-52
■052-433-8188
■8:00~17:30LO(金土~22:00、モーニング~11:00)不定休
■34席

(Hanako特別編集『喫茶店に恋して。』掲載/ photo : Miyu Yasuda illustration : Junichi Koka text : Kahoko Nishimura)

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