取り寄せて、旅して。楽しく復興支援。 東北ビギナーは仙台へ?編集者・文筆家ツレヅレハナコさんが語る、とっておきのアドレスリスト。 FOOD 2021.03.01

震災から10年。復興の過程にある東北3県への支援は、“楽しく続ける”のカタチもある。旅に出かけ、おいしいものを食べ、現地からお気に入りを取り寄せて。ワクワクを力に変えて。「いつか東北本を出したい」と語るツレヅレハナコさん。そこで今回はご本人の写真とともに教えてもらった、仙台のとっておきアドレスをご紹介します。2月26日(金)発売 Hanako1194号「ハナコの防災ガイドブック」よりお届け。

「東北中のおいしいものが集まる都会」。ハナコさんがそう評する仙台は、東北入門編にぴったり。東京から約90分という地の利も魅力。

「東京生まれ、東京育ちの私。実は、東北にはずっと縁がありませんでした。それが10年ちょっと前、秋田の魅力にハマったのをきっかけに、近隣の東北にも興味を持ったんです。以来、東北6県、どこも偏りなく訪れています。宮城県といえば仙台。大都会で、新幹線の本数も人口も東北一。ないものはない、と言っていいんじゃないかな。だからこそ、わかりやすい牛タンのような名物から、ディープな海産物まで、東北中のおいしいものが集まっている。東京から日帰りも可能な距離ですし、東北ビギナーはまず仙台旅から始めてみては」

1. “駆け込み鮨”なら仙台駅3階のすし通り!〈仙令鮨(せんれいずし)仙台駅3F店〉

〈仙令鮨(せんれいずし)仙台駅3F店〉

「駅ビルの中にあるすし通り。何が素晴らしいって、帰るギリギリまで三陸の海の幸が楽しめるところ。お気に入りの〈仙令鮨〉は、リーズナブルで種類も豊富で、量も程よい。地酒もたくさんそろってます。私はいつもつまんで飲んで、ですが、〆にお鮨をガッツリというパターンもあり。立ち飲みで、乗り過ごさず済むのも助かります(笑)」。

〈仙令鮨 仙台駅3F店〉
■宮城県仙台市青葉区中央1-1-1 仙台駅 3F
■022-214-6180
■10:00~22:30(22:00LO)無休
■10席/禁煙

2.かまぼこ屋さんのふわふわチーズボール〈阿部蒲鉾店(あべかまぼこてん)〉/お取り寄せ

名産「笹かまぼこ」の名付け親といわれるかまぼこ店。ハナコさんがおすすめするお取り寄せは、とろ~りチーズが中に隠れた「チーズボール」。オーストラリア産ナチュラルクリームチーズをたっぷりと使い、濃厚でなめらかな味わいはおやつにも酒の肴にも。「ホヤの塩辛は好き嫌いが激しいので(笑)、手土産にするならこちらがおすすめ。ふわふわの食感とチーズの滑らかさが絶妙でおいしいんです」。チーズボール8個入り1,150円(税込)。

https://www.abekama.co.jp/shop/

3.全国的に知られる名酒場でひとり飲み♪〈源氏〉

〈源氏〉

「日本全国に、“仙台といえば源氏”と知られる老舗の名酒場。面白いのがここのルール。料理メニューはなく、お酒を1杯頼むと1品出てくる、というシステムなんです。誰もが2~3杯(つまり2~3品)で、さっと出ていく。大人の社交場、といった雰囲気です。女性のひとり客もよく見ますね。コの字カウンターの中に立つ、割烹着姿のおかみさんも素敵です」。

〈源氏〉
■宮城県仙台市青葉区一番町2-4-8
■022-222-8485
■16:30~22:00日 月祝休
■20席/禁煙

4.お目当ては名物「芹しゃぶ」〈いな穂〉

〈いな穂〉

「例年、早めに予約をし、ここの“芹しゃぶ”目当てに旅をします。10月中旬から4月いっぱいまでの期間限定。仙台名物で知られる鍋でも、ここがいちばん!鴨肉と一緒に食べますが、主役は芹。冷たい水の中、根っこの泥を丁寧に落とす作業に胸を打たれます。シャキシャキの食感と土のほのかな香り。ぜひ一度食べてみて」。

〈いな穂〉
■宮城県仙台市青葉区中央1-8-32
■022-266-5123
■15:00~23:00 日休(月が祝の場合、日は営業、月休)
■16席/喫煙

Navigator…ツレヅレハナコ

東北の酒と食と人をこよなく愛す編集者・文筆家。Instagram(@turehana1)のファンも多数。近著に『ツレヅレハナコの南の島へ呑みに行こうよ!』(光文社)など。

(Hanako1194号掲載/photo : Kaori Ouchi, turezurehanako text & edit : Yoshie Chokki)

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