美食のご褒美を。 “憧れのレストラン”として話題に。【東京】注目すべきガストロノミーレストラン4軒 FOOD 2021.01.22

最近、食通の間のみならずよく耳にする“ガストロノミーレストラン”。それぞれのシェフが個性を生かし展開する「美食」は、誰もが幸せな気持ちになること間違いなし。美しく、美味しいメニューの数々をゆっくりと時間をかけて堪能しよう。

【東京】注目すべきガストロノミーレストラン4軒

1.世界が注目する料理人のプロフェッショナルな技を体験。イノベーティブレストラン〈FARO〉/銀座

〈FARO〉銀座

2018年のリニューアルから2年。イタリア料理に根ざすイノベーティブレストランとして日本のガストロノミーシーンをリードする〈FARO〉。エグゼクティブシェフを務める能田耕太郎さんは、世界が注目する料理人の一人。イタリア各地の名店のほか、デンマーク〈ノーマ〉で最先端の料理表現を学び、2014年、ローマに開業した〈ビストロ64〉では、ミシュランガイド・イタリアで2度目の一ツ星を獲得した。

「FAROは、生産者ありきのレストラン」と、能田さんは言う。最初にスタッフ全員に出した課題が、故郷を含むいくつかの地域の特産品、伝統文化をリサーチすること。コースに登場する食材は、多いときで150種以上。地域性豊かで旬を重んじる日本の食文化と、能田さんが現地の最前線で触れてきた現代イタリア料理の伝統と革新性。その二つを掛け合わせて生まれるのが〈FARO〉の料理だ。ローカルこそがグローバル。日本だから生まれるクリエイションをここ銀座から世界に発信している。

〈FARO〉銀座

〈FARO〉
〈資生堂パーラー〉が運営するイノベーティブイタリアン。食材だけでなく器や内装にも日本の伝統工芸、作家の作品を取り入れている。昼コース5,000円〜、夜コース12,000円〜。
■東京都中央区銀座8-8-3 東京銀座資生堂ビル 10F
■03-3572-3911
■12:00〜13:30LO、18:00〜20:30LO日月祝、夏期(8月中旬)、年末年始休

(Hanako1189号掲載/photo:Kazumasa Harada text:Maki Kakimoto)

2.日本ノハム協会認定の“安全な食”を堪能。〈Noeud.TOKYO〉/永田町

仏語で“つながる”を意味する店名通り、日本全国の生産者との信頼関係のもとに届けられる食材を余すことなく使うのが〈Noeud.TOKYO〉のコンセプトのひとつ。おまかせコース(13,000円)に登場する野菜は無農薬、肉も山で平飼いされている鴨など、極力、自然と体思いの素材を吟味している。手塩にかけて育てられた農作物を無駄にしないように、端材はパウダーやソースとして活用。“土に始まる食の円環”をテーマとした空間で、ガストロノミーとサステナブルが融合した料理をゆっくりと堪能したい。

〈Noeud.TOKYO(ヌー.トウキョー)〉
■東京都千代田区平河町2-5-7ヒルクレスト平河町 B1
■03-6910-0233
■17:00~22:00 日月休
■10席/禁煙

(Hanako1190号掲載/photo : Shinnosuke Yoshimori, Jun Hasegawa, Yoichiro Kikuchi text : Keiko Kodera, Ayumi Shirasaka edit : Kana Umehara)

3.五感を旅するビストロノミーレストラン〈Chef’s Theatre〉で美食体験/竹芝

視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚という五感全てを魅了してくれるものと言えば、食事。〈メズム東京〉のメインダイニング〈Chef’s Theatre(シェフズ・シアター)〉では、そんな五感を魅了する美食体験が味わえます。総料理長は、日本人で初めてミシュランの星を獲得した中村勝宏シェフの下で修業し、フランス料理界の権威あるコンクールにおいて2回優勝した実績を持つ、隈元香己(くまもと こうき)シェフです。

レストランがテーマに掲げるのは、フランス語で「美食」を意味する「ガストロノミー」と、カジュアルな大衆レストラン「ビストロ」の2つの言葉を合わせた「ビストロノミー」。上質な素材を生かし江戸前の粋と洗練されたテクニックを駆使したフレンチを、日本の伝統的なモチーフや波からインスパイアされた繊細でダイナミックなアートが目を引く空間でオープンキッチンのライブ感とともに堪能できます。

提供される料理はランチ(4,500円)もディナー(9,000円)も「プログラム」と呼ばれるコースのみ。食後には小菓子と一緒に猿田彦スペシャルティコーヒー、もしくは8種類も揃う茶葉の中からお好きなフレーバーの紅茶を選ぶことができます。猿田彦のスペシャリティコーヒーは、注文してから丁寧にハンドドリップしてくれます。〈シェフズ・シアター〉という名の通り、コース全体として舞台のようにストーリー性が感じられるほかライブ感も味わうことができ、最初から最後まで素敵なおもてなしに心が踊りっぱなしでした。

〈Chef’s Theatre〉
■東京都港区海岸1-10-30
■03-5777-1111

(photo&text:Riho Nakamori)

4.酸味×旨味×塩味による三位一体の美味しさを味わえるモダンガストロノミー〈sanmi〉/虎ノ門

〈sanmi〉は「酸味」を始めとし、旨味・塩味の「三味」が渾然一体となり、「三位一体」で美味しさを表現し、新たな食体験と味覚を提供することをコンセプトにしたモダンフレンチレストラン。酸味は熟成には欠くことの出来ない大事な要素であり、あらゆる要素の調整役です。これまで、旨味や甘味などは注目を浴びてきましたが、酸味が注目を集めることはありませんでした。実は旨味や甘味を支えているのも酸味の要素。日本発の酸味に着目したレストランとして料理とのお酒のペアリングを楽しむことができます。

〈sanmi〉
■東京都港区虎ノ門1-23-3 虎ノ門ヒルズ森タワー2F
■19:33〜の一斉スタート(23:03クローズ)

(photo&text:Riho Nakamori)

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