明治創業の老舗も。 特別な日に訪れたい。【銀座】愛され続ける洋食の名店×看板メニュー4選 FOOD 2020.12.03

子供からお年寄りまで、いつの時代も銀座の街は人々の憧れ。今回は、そんな銀座で愛され続ける洋食の名店をご紹介します。

1.ソースに潜むマカロニに老舗洋食店のこだわりがきらり。〈煉瓦亭〉

「エビマカロニグラタン」(1,700円)(税込)
「エビマカロニグラタン」(1,700円)(税込)

マカロニの存在感で群を抜くのが、洋食の草分け〈煉瓦亭〉の「マカロニグラタン」。数十年来のレシピを守り、マカロニはカットせず使うのが店のこだわり。エビ、タマネギ、マッシュルーム入り。マカロニをぐるりと巻き、ベシャメルソースで閉じ込めている。マカロニによく絡むよう、ベシャメルソースは牛乳の割合を調整しサラッとした仕上がりに。パン粉にこんがり焼き色を付け、昔ながらの変わらぬ味を守り続けている。

煉瓦亭

明治28年創業。銀座を代表する洋食店。

(Hanako1130号掲載/photo : Michi Murakami, Eriko Matsumoto text : Etsuko Onodera)

2.創業当時のレシピが今も大切に守られている〈銀座 みかわや〉

〈みかわや〉/銀座

銀座で創業して130年余。〈みかわや〉の洋食を「特別な日に」と選ぶ人が多いのは、創業当時のレシピが今も大切に守られているから。そのオーセンティックな洋食には昔ながらのファンが多く、親子三代で訪れる人も多いのだという。レトロモダンな内装も、一層気分を盛り上げてくれる。

かにクロケット2,900円、ハヤシライス2,600円(各税込、サ別)
かにクロケット2,900円、ハヤシライス2,600円(各税込、サ別)

明治20年から、銀座通りで食料品店を営み、戦後、フランス料理店を開店。その頃のフレンチといえば、シチューにグラタン、ハンバーグといった洋食だった。きつね色にこんがりと揚がった「かにクロケット」は、カニの旨味がぎっしりと詰まった濃厚さで絶品。特製タルタルソースの酸味と抜群に合う。隠れた人気メニューハヤシライスは、ナイフとフォークが必要なほど肉が厚い。それもそのはず、ステーキに使われるヒレとサーロインから削ぎ落とされた肉を使用しているのだとか。昔もこれからも〈みかわや〉に来るたび、変わらないおいしさを堪能できることは、銀座に来る幸せのひとつだろう。

(Hanako1153号掲載/photo : Masako Nakagawa text : Kayo Yabushita)

3.横浜ニューグランドホテルで洋食を学んだシェフが開店〈芳味亭〉

2階も洗練された雰囲気。
2階も洗練された雰囲気。

昭和8年、横浜ニューグランドホテルで洋食を学んだ創業者・近藤重晴シェフが開店。ホテル仕込みの丁寧な仕事を受け継ぎ、現在は5代目の社長が店を担う。

「ビーフスチュー」は創業者がホテルでの呼び方をそのまま使ったことに由来。〈人形町今半〉の黒毛和牛スネ肉を使用。2,592円。ランチ1,944円~、ディナーコース5,400円~(2名より・各税込)。
「ビーフスチュー」は創業者がホテルでの呼び方をそのまま使ったことに由来。〈人形町今半〉の黒毛和牛スネ肉を使用。2,592円。ランチ1,944円~、ディナーコース5,400円~(2名より・各税込)。

昨年12月に移転リニューアルし、洋風の一棟建てになった店内では、名物の「ビーフスチュー」をはじめ、カニクリームコロッケやハヤシライスなど、創業当時からのロングセラーがグレードアップして登場。

(Hanako『ふだんづかいの大銀座』掲載/photo : Kayoko Aoki text : Kimiko Yamada)

4.手間をかけ丁寧に作られる、お箸で食べられるフレンチ。〈玉木〉

日本の食材で作る、日本人の口に合ったフレンチを作り続けている玉木裕シェフ。「和とフレンチのテクニックを融合させて、体に優しく毎日でも食べられる料理に仕上げています」。名物の神戸牛メンチカツは、裏メニューが評判になり定番に。何日もかけて作るデミグラスソースを合わせてフレンチに仕立てる。ランチ6,000円、ディナー12,000円〜。アラカルトあり。要予約。

〈玉木(たまき)〉
■東京都中央区銀座8-5-25 エイトビル 1F
■03-6252-9381
■12:00〜13:30LO、17:30〜22:00LO 土日祝休
■16席/禁煙

Navigator…柏原光太郎(かしわばら・こうたろう)/1963年東京生まれ。出版社で新規事業を担当する傍ら、食べ歩きだけではない食の楽しみを追求しようと、サンセバスチャンの美食倶楽部に範をとった一般社団法人日本ガストロノミー協会を立ち上げ、会長に就任。

(Hanako1183号掲載/photo:Shin-ichi Yokoyama text:Riko Saito)

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