人それぞれの愛する大銀座 大銀座を愛する人々に聞く!「わたしの好きなはしごコース」。知っておきたい老舗グルメから、隠れ家カフェも。 FOOD 2020.10.17

この店の後はあの道を通って次の店へ…、好きな街はお店選びだけでなく、巡る順番や道、風景など“歩く”楽しみもある。人それぞれの愛する大銀座とは?今回は大銀座を愛する3名の方に“わたしの好きなはしごグルメコース”を教えてもらいました。

【リドルデザインバンク代表/塚本太朗さん】しっぽり楽しむ、一人でさらっと食べ歩き散歩。

僕的には、出先で少しでもおいしいランチをしたいので、一人でもサラッと入店できるお店をピックアップ。このコースの日本橋から京橋を抜けて銀座までのびる中央通りには、オフィスもあれば、カフェやショップもありビジネス街的な感じなのに、ちょっと路地に入ると老舗があったり、〈明治屋〉のようなクラシックな建物もあって、近代的な建築とミックスしている街の建物探訪をできるところが好き。

1軒目〈伊勢廣(いせひろ)京橋本店〉
「大正10年創業の焼き鳥屋さん。夜はなかなかのお値段なので、ランチに。焼き鳥5本丼をよくオーダーしています。一人で入りやすく、定位置はカウンター。目の前で焼くのを見ているだけで最高です」
■東京都中央区京橋1-4-9(10/1からの新店舗)
■03-3281-5864
■11:30〜14:00、16:30〜21:00(土〜20:30)日祝休
■80席/禁煙

2軒目〈TOYO(トウヨウ)日本橋コレド前店〉
「〈コレド日本橋〉の目の前にある老舗喫茶。ランチ後にここでコーヒーゼリー。昭和を感じるレトロな内装、テンション高めのサービスをする店員さんなど、バブル期の日本橋をそのまま体感できるところ」
■東京都中央区日本橋1-2-10 1F
■03-3271-0007
■11:00〜21:00(土祝〜17:00)日休
■100席/禁煙

3軒目〈BONGEN COFFEE(ボンゲンコーヒー)〉
「住宅街にひっそり佇む小さなコーヒーショップなので、あまり混雑しないのが良いな~と思って〈森岡書店〉とセットで行くことが多いです。コーヒー(ラテ)の種類が多いのも楽しみのひとつ。キャラメルラテか抹茶ラテを頼みます。店内の盆栽が印象的」
■東京都中央区銀座2-16-3
■03-6264-3988
■10:00〜19:00
■4席/喫煙

Navigator…塚本太朗(つかもと・たろう)/リドルデザインバンク代表。著書に『ウィーントラベルブック』(東京地図出版)、『ウィーンこだわり旅ブック』(産業編集センター)。

【写真家・コピーライター/ナタリー・カンタクシーノさん】ギャラリーを訪れることが多い京橋で喫茶店を楽しむ。

私にとっての大銀座は「Nostalgia、Façade、Exuberance」。取材や銀座にあるラボ帰りに通るので、自然とこの散歩コースを見つけました。あまり詳しくはないですが、喫茶店かレストランに行ってからアートギャラリーに行くことが多いです。〈LIXIL Gallery〉や〈煉瓦亭〉近くの〈写真弘社〉銀座のアートギャラリーなど。新橋まで足をのばせば、〈パーラーキムラヤ〉や新橋駅前ビル1号館も歴史を感じる建物です。

1軒目〈みやざわ〉
「ロッジらしい空間は自分が銀座にいることを忘れてしまう。必ずオーダーするのはタマゴサンド。マヨネーズたっぷりで罪悪感が生じるリッチな見た目ですが、食べた瞬間濃厚なタマゴ世界を充分に味わえて後悔ゼロ」
■東京都中央区銀座8-5-25 西銀座会館 1F
■03-3571-0169
■11:30〜4:00 土日祝休
■32席/喫煙

2軒目〈煉瓦亭(れんがてい)〉
「フロアで全く違う空間を体験できる。私はいつも謙虚でエレガントなオムライスを頼みます。地下1階は赤白チェック柄のテーブルクロスで『ゴッドファーザー』や『わんわん物語』を思い浮かべるイタリアン風インテリアが素敵」
■東京都中央区銀座3-5-16
■03-3561-3882
■11:15〜15:00、16:40〜21:00 日休
■110席/禁煙

3軒目〈カフェ・ド・ランブル〉
「いつも飲むコーヒーとは違う一杯が楽しめます。濁ったダークウッド、オレンジタイル、レッドの鮮やかなレザーシートのトーンなど、ムーディーなインテリアが最高」
■東京都中央区銀座8-10-15 SBM BLDG 1F
■03-3571-1551
■12:00〜20:00(19:30LO)、日祝12:00〜19:00(18:30LO)火休
■22席/喫煙

Navigator…ナタリー・カンタクシーノ/ストックホルム出身の写真家・コピーライター。東京を拠点とし、日本文化や写真技術を学ぶ。食愛好家としての一面も持ち、多岐にわたり活動。

【デザイナー・アーティスト/大谷有紀さん】どの角度からもかわいい、撮りたくなる手土産散歩。

以前の職場が汐留・銀座だったのでランチが好きなお店はたくさんありますが、〈貴舟〉の鉄火ちらしは思い出の味です。銀座は地下通路があるので、日差しを気にせず地下を歩きつつ、〈銀座ウエスト〉でサンドイッチを食べたり、〈和光〉で季節のパフェを食べ休憩をとるのが定番。銀座近辺は思わず写真に撮りたくなる手土産も多く、贈りものとしても自分用としても買うために巡るのが大好きです。

1軒目〈和光アネックス ケーキ&チョコレートショップ〉
「ケーキの見た目や佇まいが抜群に美しい。おすすめはプティフール(予約必須!)。宝石箱のようにフレッシュケーキが詰まっています。いろいろな味が楽しめるので手土産に喜ばれそう」
■東京都中央区銀座4-4-8 和光アネックス 1F
■03-5250-3102
■10:30〜19:30(日祝〜19:00)無休(年末年始除く)
■48席/禁煙

2軒目〈資生堂パーラー 銀座本店ショップ〉
「花椿クッキー缶や唐草模様の包装紙など、見た目が華やかでかわいい。単品購入できる花椿ショコラは、その日の気分や相手のイメージで色合わせを選ぶのがおすすめ。黄色・淡いピンク・オリーブなど3色濃淡つけたり」
■東京都中央区銀座8-8-3 東京銀座資生堂ビル 1F
■03-3572-2147
■11:00〜21:00 年末年始休

3軒目〈銀座ハプスブルク・ ファイルヒェン〉
「オーストリアの伝統的なクッキーの、ソフトでしっとりした食感がくせになる味。シンプルな見た目、素朴でずっしりとした重みが特徴。クッキーが綺麗にぎゅっと並んだ感じがたまらないです」
■東京都中央区銀座7-8-7 GINZA GREEN 7F
■03-5537-3226
■11:30〜15:30、18:00〜23:00 日月休
■46席/禁煙

Navigator…大谷有紀(おおたに・ゆき)/現在、〈松屋銀座〉で開催中の『ムーミンコミックス展』ではアートディレクターを担当。広告、プロダクト、空間など幅広く活動中。年末年始休

(Hanako1189号掲載/photo:Wakana Baba, Tetsuya Ito, mitsugu text:Maki Kakimoto)

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