北海道の小麦らしいもっちり感。 【東京】道産小麦にこだわる絶品ベーカリー5軒。名ベーカリーも愛する北の大地の恵みとは? FOOD 2020.07.20

日本では空前のパンブーム。マニアを中心に熱い視線が注がれているのが、北海道産の”小麦”。日本人が好むもちもちっとした食感を実現できることで、近年道産小麦を指名する名ベーカリーが急増中。今回は北海道産小麦にこだわった東京都内のベーカリーをご紹介します。

1.〈粉花〉/浅草

浅草観音裏に潜む、姉妹の営むかわいい店。カンパーニュはフレッシュなレーズン種と北海道産小麦・春よ恋の甘さがそのまま生き生きと。あえて形を整えない丸パン。ぷくぷくとあっちへこっちへのびのび生地をふくらませ、まるで小さな命のよう。素朴なもっちり感も愛らしい。焼き菓子も膝を打つおいしさ。

2.〈PANYA komorebi〉/西永福駅

毎年夏には北海道を訪ね、生産者に会いに行く斉木俊雄シェフ。貴重な素材を使う以上、その個性が十二分に表現されなくては、というのが信念。「komorebi食パン」のミルキーさ、歯を包み込むような中身のソフトさ。「土蔵農場のキタホナミとオーガニックマスカットとくるみのパン」は、くるみの薄皮を丹念にむきやさしい味に。

(Hanako1182号掲載/photo:Hiroaki Ikeda, Kenya Abe text:Hiroaki Ikeda special thanks:Yuya Uemura, Ami Hanashima edit:Yoshie Chokki)

3.〈365日〉/代々木公園

北海道産の小麦粉、バター、牛乳で作るリッチでほの甘い山型食パン。「杉窪章匡シェフは余計な香りを絶対に出さない。このパンも、冷蔵庫から出したてのようなバターのフレッシュな香りがとてもキレイ。そこに、北海道産の小麦粉『はるきらり』が持つ素の甘みも重なる。素材のおいしさを活かす、揺るぎない信念と技術を感じます」。食感はサックリとして、なおかつ北海道の小麦らしいもっちり感もあり、口どけなめらか。まずは生で味わって。1斤420円。食パンは店頭か電話で予約可。福岡県産小麦粉と生クリーム使用の「福岡×食ぱん」などもそろう。

(Hanako1182号掲載/photo:Natsumi Kakuto text:Ayano Sakai edit:Yoshie Chokki)

4.〈CENTRE THE BAKERY〉/銀座

高級食パンブームの火付け役といえばこちら。角食パンは、北海道美瑛産の小麦「ゆめちから」を使用。「パンの気泡がキレイで、リッチな甘さと『ゆめちから』のもちもち感が特徴的。もちもちしているけど、すっと歯切れがよくて、口の中でほどけていく」。絶妙な食感や、小麦と乳製品のバランスが秀逸で、例えるなら「歯が超高級羽毛布団に包まれているような口福感」と池田さん。厚めの耳までぬかりなくおいしい。まずは焼かずに召し上がれ。1斤900円。

角食パンは1日850本販売。店頭販売のみで予約不可。行列覚悟で。
〈CENTRE THE BAKERY(セントル ザ ベーカリー)〉
■東京都中央区銀座1-2-1 東京高速道路紺屋ビル 1F
■03-3562-1016
■10:00〜19:00 無休(カフェ月休)
■56席/禁煙

Navigator/池田浩明(いけだ・ひろあき)
パンの研究所「パンラボ」主宰。パンライター。自称「ブレッドギーク」(パンおたく)。NPO法人新麦コレクション理事長として、日本においしい小麦を普及する活動も行う。

※掲載しているパンはすべて取材時のものです。

5.〈Laekker〉/代官山

「苺のデニッシュ」
「苺のデニッシュ」

去年の10月に代官山にオープンしたばかりのお店。こちら北海道産バターと小麦を使用した最高級デニッシュ専門店とのことで、期待が高まります。ショーケースに並ぶ美しさもお値段も、ケーキのような最高級の風格でドキドキしましたが、その美味しさも最高級!!完成度の高いスイーツのようなデニッシュでした。

(photo&text:Yuki Hanai)

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