【保存版】コーヒー界の達人が教えます!パンのおいしさが何倍にも膨らむコーヒーペアリング。
2020.04.01

パンに合わせてコーヒーを選ぼう。 【保存版】コーヒー界の達人が教えます!パンのおいしさが何倍にも膨らむコーヒーペアリング。

パンのお供に最適なコーヒー。普段何気なく飲んでいるけど、食べるパンに合わせてコーヒーを選べば、そのパンのおいしさが何倍にも膨らむはず。そこで、池田さんがコーヒーの師と仰ぐ〈カフェ・ファソン〉の岡内さんが、パンとコーヒーとのペアリングを提案してくれました。
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コーヒーのスペシャリストがパンの隠れた味わいを引き出す。

池田さんがコーヒーに開眼したきっかけは、岡内賢治さんのスペシャルティコーヒー。「雑味がなくてコクがある。絶妙なバランス感に魅了されました」と、池田さん。岡内さんは北海道から沖縄まで、100軒以上の有名なパン屋さんや星付きレストランのコーヒーのブレンドを手掛ける、コーヒー界の匠。「粉と水、豆と水。“焼く”も一緒で、パンとコーヒーって共通点が多く相性は抜群。料理とワインの関係性のように、コーヒーもパンに合わせて選ぶと、パンの隠れた味わいを引き出してくれます」。そこで今回、1個のパンに対し「定番」と「ユニーク」の2つの組み合わせを池田さんが体験。知るほど深くて楽しい、コーヒーペアリングの世界をご覧あれ。

芳潤な香りの発酵バター使用。「クロワッサン」

〈空と麦と〉恵比寿

合わせるなら…
【BASIC】コロンビア/サマニエゴ/フレンチロースト
【UNIQUE】グアテマラ/サンタカタリーナ

池田:このパンは発酵種と発酵バターを使っているんですが、グアテマラを飲むとバターの味わいがキレイに出て、小麦の香ばしさが重なりますね。
岡内:バターを強く感じたので、中煎りのグアテマラと合わせてナッツっぽい余韻を表現しました。
池田:そうかナッツか。バターの油分がキャラメリゼされたみたいな香ばしい風味が立ちますね。同じパンでも、コロンビアと合わせると、深煎りなのに余韻が爽やか。
岡内:クロワッサンみたいなバターたっぷりのパンは、深煎りと合わせると油を切ってくれるんです。だから、最後までくどさを感じずに味わえます。池田パン単品よりも、コーヒーと食べるとそれに伴う変化が生まれる。「こんな味わいもあったんだ」と。発見をしてもらえて、パンも喜んでますね。

豆パンの後味がわらび餅に!?「黒豆パン」

〈空と麦と〉恵比寿

合わせるなら…
【BASIC】エチオピア/フンダ・オリ/ハイロースト
【UNIQUE】ケニア/カムワンギ/シティロースト

岡内:豆とコーヒーは好相性。かぼちゃが練り込んであるので、その甘みとぶつからないようケニアを浅めにローストして、酸味を抑え甘みを出しました。
池田:すごく広がりますね、甘さが。いちご大福っぽい!
岡内:黒豆と合わさるとレーズンっぽくもなりますよ。エチオピアのほうは、最後の余韻が黒蜜のようなコクのある甘さになります。
池田:たしかに、食後感がわらび餅みたい。最初はフルーティで最後がわらび餅。段階的に味の変化を楽しめるのがおもしろいですね。
岡内:食べたあとの最後の余韻って、とても大事。和菓子に深煎りを合わせる店って多いんですけど、それじゃ和菓子の甘さを打ち消しちゃうなと。僕は、これくらい余韻が残るほうが両方引き立つと思いますね。

濃厚なカカオ味と甘酸っぱさを堪能。「チョコラムレーズン」

〈空と麦と〉恵比寿

合わせるなら…
【BASIC】コスタリカ/エル・セロ/シティロースト
【UNIQUE】エチオピア/イルガチェフェ・ウオテ・ナチュラル/シティロースト

池田:コスタリカはココアを飲んでるんじゃないかってほど、口の中がチョコまみれになる。チョコタルトを食べているみたい。ウマイな〜。
岡内:この組み合わせは鉄板。もうちょっとレーズンがたっぷり入っていると、コスタリカを飲んだ時に青りんごっぽい風味になるんですよ。
池田:たしかに。酸味が強調されますね。
岡内:エチオピアを合わせると、サワーチェリーのような酸味や赤ワインのような芳潤な香りが口の中に広がります。
池田:チョコとベリーもいいですが、レーズンとも合いますね。オーガニックココアを混ぜた生地。喉、鼻腔を直撃するカカオの香り。そこへみずみずしさと甘酸っぱい咆哮を浴びせかけるラムレーズン。イルガチェフェのフルーティさがヴィヴィッドで素晴らしく、レーズンと響き合います。

【BAKERY】〈空と麦と〉

〈空と麦と〉恵比寿

〈シニフィアン シニフィエ〉の志賀勝栄シェフがプロデ ュースに携るベーカリー&カフェ。
■東京都渋谷区恵比寿西2-10-7 YKビル 1F
■0364270158
■10:00〜19:00 日月休
■5席/禁煙

レモネードみたいな食後感!「全粒角食」

〈GARDEN HOUSE CRAFTS〉 代官山

合わせるなら…
【BASIC】コロンビア/サマニエゴ/シティロースト
【UNIQUE】エチオピア/フンダ・オリ/ハイロースト

池田:この全粒粉の食パン、バナナのパウンドケーキみたいな風味としっとり感があるんです。コロンビアとすごく合いますね。喫茶店でバタートーストと一緒に飲みたい。コクもしっかり。
岡内:余韻がカフェオレっぽい感じ。同系の味を重ねると、絶対にぶつからないから基本おいしい。エチオピアは、レモンティーっぽい余韻に。
池田:ほんとだ。こっちは口の中がレモ
ネードを飲んだあとみたい。
岡内:このエチオピアはローストが浅くて、もともと酸が強いんです。柑橘のような酸味があるから、バターと合わさるとおもしろい調和が生まれる。
池田:コロンビアは朝の喫茶店で期待する、間違いない組み合わせ。エチオピアはニューウェーブ。こうきたか!という提案がすごく岡内さんらしくておもしろいですね。

あんことコーヒーの鉄板マリアージュ「全粒まるぱん十勝あんバター」

〈GARDEN HOUSE CRAFTS〉 代官山

合わせるなら…
【BASIC】エチオピア/イルガチェフェ・ウオテ・ナチュラル/シティーロースト
【UNIQUE】ホンジュラス/フォルトゥナ/ハイロースト

岡内:エチオピアはあんバターとすごく相性がいい。ラムレーズンの時のイルガチェフェよりもちょっと濃いめに抽出し、酸味を抑えて甘みを出しました。
池田:すごくまろやかだし、豆の香りも引き立ちますね。あんバターを食べる前の準備体操に飲んでおきたい。このペアリングは永遠の定番ですね。
岡内:実は今回一番苦戦したのが、あんバターの「ユニーク」なんです。
池田:このホンジュラスと組み合わせると、高級和菓子店のあんこみたい。
岡内:ホンジュラスのはちみつに似たまろやかな甘みが、あんこの繊細な味を引き立てて、コーヒーの存在感も時間差でやってくる。互いが互いを引き立て合う。これぞペアリングの真骨頂。
池田:合わせ方次第でこんなに楽しみ方が広がるなんて。いやはや、パンとコーヒーの関係って奥が深い!

ルヴァンの酸味と三位一体に!「鎌倉ハムとグリュイエールチーズのクロックムッシュ」

〈GARDEN HOUSE CRAFTS〉 代官山

合わせるなら…
【BASIC】エチオピア/ウラカ/ハイロースト
【UNIQUE】ケニア/カムワンギ/シティロースト

岡内:実はこの組み合わせが、最初に決まりました(笑)。
池田:エチオピアとのペアリング、おもしろいですね。マンデリンみたいなアシッドな香ばしさがある。ケニアは旨みがぐわっときてハムの味が引き立つ。
岡内:ケニアはトマトのような凝縮感のある酸味があって、クロックムッシュと合わせるとケチャップみたいな風味が生まれるんです。エチオピアはチーズ感がより増す感じに。
池田:ほんとだ、甘さが出てまろやかになる。パン自体もルヴァン特有の酸味があり、酸味同士で相性がいいんですね。口の中に旨みが広がっていく。
岡内:深煎りで油を切るよりも、旨みを活かしたほうがいい。深煎りだと、パンの旨みまで消しちゃうので、チーズのパンは発酵の香りが強いコーヒーと合わせるといいですね。

【BAKERY】〈GARDEN HOUSE CRAFTS〉

〈GARDEN HOUSE CRAFTS〉 代官山

国産小麦と天然酵母を使ったパンを味わえる。春夏はテラス席も◎。
■東京都渋谷区代官山町13-1 LOG ROAD DAIKANYAMA 5号棟
■03-6452-5200
■8:30〜19:00 不定休
■64席/禁煙

【COFFEE SHOP】〈CAFÉ FAÇON ROASTER ATELIER(カフェ ファソン ロースター アトリエ)〉

今回ご登場いただいた岡内賢治さんが代表を務めているコーヒースタンド。ベンチで飲むことも可能。中目黒の店も人気。
■東京都渋谷区代官山町10-1
■03-6416-5858
■12:00〜19:00 不定休

Navigator

池田浩明(いけだ・ひろあき)/パンの研究所「パンラボ」主宰。パンライター。自称「ブレッドギーク」(パンおたく)。NPO法人新麦コレクション理事長として、日本においしい小麦を普及する活動も行う。

(Hanako1182号掲載/photo:Jun Nakagawa text:Ayano Sakai(verb)edit :Yoshie Chokki)

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