至福の一杯を。 喫茶でサイフォン式コーヒーを。ゆったり空間とおいしいコーヒーがある人気喫茶店4軒【東京】 FOOD 2019.11.17

アルコールランプで加熱され、蒸気圧によってフラスコの中へ上ってきたお湯とコーヒーの粉が混ざりあうことで抽出される「サイフォンコーヒー」。ドリップよりも深い香りと味わいで、コーヒー好きを魅了しているなかで、淹れる様が魅力的で最近は人気が出ています。今回は、都内でサイフォンコーヒーをいただきながら、ゆったりとした喫茶空間を楽しめるお店をご紹介します。

1.常連に愛されるコーヒー店。〈八百コーヒー店〉/千石

〈八百コーヒー店〉/千石

場所は都営三田線千石駅A1出口のすぐ横。店内では器の展示会も開催。2005年のオープン以来、常連に愛されるコーヒー店。

〈八百コーヒー店〉/千石

抽出はすべてサイフォンで。豆はほかに〈豆岳珈琲〉のものも使用。
〈中川ワニ珈琲〉や能登の〈二三味(にざみ)珈琲〉の豆を使い分け、サイフォンで淹れるコーヒーは深みがありつつ澄んだ味わい。

「コーヒーゼリー」500円(税込)。奈良県在住の陶芸作家・李ススムの器もいい。
「コーヒーゼリー」500円(税込)。奈良県在住の陶芸作家・李ススムの器もいい。

デザートにも定評があり、コーヒーゼリーはニューギニアベースの二三味ブレンドをサイフォンで淹れ、試行錯誤の末トロトロの口当たりで仕上げた一品。とろ~ん。このギリギリの軟らかさ加減がこだわりの証。後口に広がる苦味と自家製練乳の甘みの絶妙なバランス感が、コーヒーゼリーの奥深さを教えてくれる。

〈八百コーヒー店〉
■東京都文京区本駒込2-10-5
■03-3943-6884
■11:00~19:00 月火休 
■14席/禁煙

(Hanako特別編集『喫茶店に恋して』掲載/photo : Kiyoko Eto, Satoko Imazu(Happyaku Coffee ten)text : Kisae Nomura, Yoko Fujimori (Happyaku Coffee ten) edit : Yoko Fujimori)

2.心地の良い川風を受けながらコーヒーを。〈lucite CAFE&BAR〉/浅草橋

〈lucite CAFE&BAR〉/浅草橋

夕刻、趣ある日本家屋に灯がともる。ここは芸妓にして江戸小唄の名手、市丸姐さんの旧宅だ。飴色の廊下を抜けて2階へ上がると、目の前は隅田川。行き来する屋形船を川床のような露台から眺めていると花街で遊ぶ旦那衆の気分に。

〈lucite CAFE&BAR〉/浅草橋

サイフォンで淹れたコーヒーと特製のチーズケーキで夜カフェするもよし、冷えた白ワインとアテで口開けの一杯を楽しむもよし。「迷羊舎の濃厚チーズケーキとコーヒーのセット」1,300円

(Hanako1139号掲載/photo : Mirai Hara text : Mutsumi Hidaka)

3.花柄のカップが時代をつなぐ〈CAFÉ ILE〉/蔵前

ブレンド450円
ブレンド450円

蔵前で37年間営業した喫茶店を、若き店主・多田佳織さんがほぼ“居抜き”で引き継いだ。「物件を探していた時、閉店予定だったこの店に出会い、昭和の雰囲気に一目惚れしました。直火式のサイフォンも花柄のカップ&ソーサーも、前店主から譲り受けたんですよ」と多田さん。約40年愛用されるカップは青と赤の2色。コーヒーはサイフォンで。

〈CAFÉ ILE〉/蔵前

マーブルの天板のテーブルや重厚な木製イスなど、家具も内装も1970年代末の時代感が詰まっている。間仕切りの意匠も昔のまま。

(Hanako1150号掲載/photo : Satoshi Nagare text : Yoko Fujimori)

4. 3,000冊の本に囲まれ、読書にもひと息つくにも。〈本と珈琲 梟書茶房〉/池袋

〈本と珈琲 梟書茶房〉/池袋

神楽坂にある〈かもめブックス〉代表の柳下恭平さんがセレクトした本を書棚から選び、コーヒーを飲みながら過ごせるスペース。100席以上の広い店内は4エリアに分かれている。
〈ドトールコーヒー〉のコーヒーマイスター・菅野眞博さんによる「梟ブレンド」500円をサイフォンでじっくりと抽出した一杯を合わせるのがいい。是非「BOOKシフォン プレーン&ストロベリー」700円と一緒に召し上がれ。

〈本と珈琲 梟書茶房〉/池袋

柳下さん選書の本と、本のテーマに合わせたブレンドがセットの「梟叢書」1,500円。本のタイトルは隠し、紹介文を頼りに選ぶ「シークレットブック」の販売も。

(Hanako1139号掲載/photo : Kayoko Aoki text : Yumiko Ikeda)

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