クラフトブームのいま、京都の民藝に触れるなら。 京都・祇園で訪れたい、しゃぶしゃぶの老舗名店〈十二段家 本店〉とは? FOOD 2019.10.04

子供のころから民藝が身近にあったという、菓子研究家として活躍する福田里香さん。現在、“民芸お菓子巡礼”の連載を持つ彼女に、京都で民藝に触れることができる飲食店と、かの地ならではの魅力を聞きました。

内装のみならず、料理も、民藝なくして語れません。

祇園 十二段家 本店

大阪で書店を営んでいた2代目が、棟方志功を通じて柳や河井らと出会う。そして戦後間もなく、河井の弟子、上田恒次の設計で店を構える。

引き戸を開けると正面に棟方が掘った看板。
引き戸を開けると正面に棟方が掘った看板。
鳥取の木工職人による飾り棚には、濱田庄司の器。
鳥取の木工職人による飾り棚には、濱田庄司の器。
襖は、棟方の肉筆。その横の床の間には、柳が書いた額が。
襖は、棟方の肉筆。その横の床の間には、柳が書いた額が。
テーブル席の部屋にある棟方の版画絵。
テーブル席の部屋にある棟方の版画絵。
祇園 十二段家 本店

しゃぶしゃぶは、中国から帰国した民藝運動家の吉田璋也(しょうや)が、店に飾られていた鍋を見て、中国の羊鍋のことを伝えたのが始まり。彼らの助言で牛肉をごまだれで味わう形が出来た。京都牛のしゃぶしゃぶは夜11,000円~。昼の定食は2,800円。

〈十二段家 本店〉

■京都府京都市東山区祇園町570-128
■075-561-0213
■11:30~14:00LO、17:00~20:00LO 木、第3水休 
■30席/禁煙 

Navigator 福田里香さん

レシピ本のみならず、ユニークなエッセイの著書も持つ菓子研究家。両親が民藝に傾倒していた影響で、子供のころから民芸品に囲まれて育つ。昨年12月に、8年間にわたる連載をまとめた『民芸お菓子』(枻出版社)を出版した。

(Hanako1176号掲載/photo : Kunihiro Fukumori text : Yuko Saito)

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