本の中の京都。 漫画・エッセイに登場する洋食屋&フレンチ4軒!【京都】行列店の人気オムライスも。 FOOD 2019.09.15

昔ながらの洋食屋、フレンチシックなビストロなど、京都でも“洋”を味わいたい。料理の世界を広げるしつらいや店主のキャラクターは、本の中にも描かれています。今回は、本に登場する京都の洋食4軒をご紹介。

1.伊藤まさこ『京都てくてくはんなり散歩』「「ああ、京都に来たんだなあ」という気になるから不思議」
〈スマート珈琲店(2階)〉/寺町三条

スマート珈琲店 寺町三条 京都てくてくはんなり散歩

行列のできる老舗喫茶。ランチ限定で2階を開き、洋食を出している。人気はオムライス 900円。ケチャップチキンライスを半熟の薄焼き卵が包み、デミグラスソースを添えてある。軽やかな味わいに気分もふわり。メインが選べる「スマートランチ」も名物。

伊藤まさこ『京都てくてくはんなり散歩』(文藝春秋/1,300円)
伊藤まさこ『京都てくてくはんなり散歩』(文藝春秋/1,300円)

人気スタイリストの伊藤まさこさんが、京都の名店を訪ね歩く一冊。思い出の「哲学の道」からスタートし、手仕事の店やちょっと立ち寄るカフェなど、伊藤さんの散歩コースが描かれる。寺町を歩いていてお腹が空いた伊藤さんは、〈スマート珈琲店〉の2階へと吸い込まれていく。

〈スマート珈琲店(2階)〉
■京都府京都市中京区寺町通三条上ル天性寺前町537
■075-231-6547 
■8:00~19:00(2F ランチタイム11:00~14:30LO) 火休(1Fは無休) 
■26席(2F)/禁煙

2.魚田南『はらへりあらたの京都めし』「無性に帰りたくなる一乗寺のホームのような場所」
〈アルザス〉/一乗寺

アルザス 一乗寺 はらへりあらたの京都めし

京都市北東部、一乗寺の閑静な住宅街の一角に〈アルザス〉はある。フランスとドイツの境・アルザス地方の郷土料理の店だ。どん!とボリューミーなシュークルートは破格の1,700円(税込)。70分煮込んだ肉、発酵キャベツ、ジャガイモが豪快にのった看板メニューだ。来店には予約がベター。

魚田南『はらへりあらたの京都めし』(祥伝社/680円)
魚田南『はらへりあらたの京都めし』(祥伝社/680円)

京都生まれ京都在住の食いしん坊マンガ家、魚田南さんの人気コミック。主人公は京都の美大に通う「あらた」。魚田さんと同じく、京都の“端っこ”に住み、京都市内に憧れを持っている。〈アルザス〉を訪れた「あらた」は、料理のボリュームと名物店主のキャラクターに圧倒される。

〈アルザス〉
■京都府京都市左京区一乗寺西閉川原町29-9 
■075-723-2703
■18:00~23:00(最終入店20:30) 8月休、日休 
■16席/禁煙 

3.入江敦彦『京都喰らい』「何気ない街場の洋食屋さんが、なんでこないに美味いのか」
〈トンカツ&ステーキ岡田〉/円町

トンカツ&ステーキ岡田 円町 京都喰らい

46年続く洋食店の自慢は、常に新鮮な油で揚げる美しいとんかつ。サラダ油とラードを独自にブレンドし、あっさりとした後味だ。驚くのは、マヨネーズ、ドレッシング、デミグラスソースなどほとんどすべてが手作りであること。ほっと安心できるとんかつ定食は1,150円(ランチ価格※)。

入江敦彦『京都喰らい』(140B/1,700円)
入江敦彦『京都喰らい』(140B/1,700円)

京都だけでなく在住するロンドンやパリなどの“喰いもん”を京言葉で伝える“本邦初の分子ガストロノミーエッセイ”。上京区西陣出身のエッセイスト、入江敦彦さんは〈トンカツ&ステーキ岡田〉について数々の著作に記す。入江さんお気に入りの付け合わせ、ポテトサラダも手作りだ。

〈トンカツ&ステーキ岡田〉
■京都府京都市中京区西ノ京南円町34
■075-802-4839
■11:30~14:00、17:00~20:30 火休(月1回連休あり) 
■25席/禁煙

4.大橋知沙『京都のいいとこ。本当に訪ねたい店・人・景色』「思い出したら、食べたくなる」
〈LE BOUCHON〉/寺町二条

ランチ 1,340円(税込)
ランチ 1,340円(税込)

前身〈パスティス〉のオープンから四半世紀。今や界隈の街並みに欠かせぬピースとなった同店は、気負わず異国にトリップできるリヨン食堂。給仕のパリッとした装いや店のしつらい、フレンチフライを添えたビストロ仕様のステーキなど、本場さながらの演出が心憎い。

大橋知沙『京都のいいとこ。本当に訪ねたい店・人・景色』(朝日新聞出版/1,200円)
大橋知沙『京都のいいとこ。本当に訪ねたい店・人・景色』(朝日新聞出版/1,200円)

東京から京都に移住して10年目を迎える、編集者でライターの大橋知沙さんが集めた京都のおすすめ。《1200年の歴史を守る人が、京都の今を現在進行形で紡いでいることが魅力》と古きも新しきも織り交ぜて約90軒紹介している。「〈ブション〉は何度でも扉を叩きたくなる」

〈LE BOUCHON〉
■京都府京都市中京区寺町通二条榎木町71 
■075-211-5220
■11:30~14:30入店、17:30~21:30入店 木休 
■32席/禁煙 

(Hanako1176号掲載/photo : Natsumi Kakuto, Noriko Yoshimura, Yoshiko Watanabe text : Kahoko Nishimura, Mako Yamato, Atsuko Suzuki)

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