激うまピッツアもワインもパンもチーズも! 肩の力が抜けたナチュールの町へようこそ。
2018.03.23

ツレヅレハナコの電車メシ_File9 激うまピッツアもワインもパンもチーズも! 肩の力が抜けたナチュールの町へようこそ。

ぽっかり予定が空いた1日。どこか知らないところへ行ってみませんか?電車で行けて、日帰りできて、もちろんおいしいものがあるところ。そんな気楽な旅が大好きな食いしん坊・ツレヅレハナコが、お腹いっぱいになる楽しい1日電車旅をご案内します!第9回はナチュールの町・筑波へ!

ツレヅレハナコ / フリー編集者

「寝ても覚めても、おいしい料理とお酒のことばかり考えている編集者。著書に『女ひとりの夜つまみ』(幻冬舎)、『ツレヅレハナコのじぶん弁当』(小学館)、『ツレヅレハナコの薬味づくしおつまみ帖』(PHP研究所)他。漫画原案に『みつめさんは今日も完食』(小学館)。〈Instagram〉turehana1」

ツレヅレハナコ
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茨城県・筑波市といえば、ズバリ「筑波大学」と「JAXA」。泣く子も黙る学園都市で、「頭がいい人しか住んでなさそう…」という、偏ったイメージでしたよね(私だけか?)。でもここ数年の筑波といえば、食いしん坊の間ではかなり話題の町。日本を代表するヴァンナチュールのインポーター「ヴィナイオータ」があることで、ナチュールのワインや食材を楽しめる店が続々とオープンしているそうなのです。かなり個性的な店ばかり集まっていると聞き、私も長らく興味津々……!

|壁のふくろうさえ賢そう…。|

というわけで、満を持して筑波へゴー!秋葉原駅からつくば駅までは、つくばエクスプレスに乗って約46分。「まずはランチ!」と、お目当てのレストラン〈トラットリア エ ピッツェリア アミーチ〉へ向かいます。

|ランチは予約できないので、なるべく早めに行くのが吉な人気店。|

|この看板が店頭にある店は間違いなし!|

おお。入口には「VERA PIZZA Napoletana」の看板が…。こちらは「Associazione Verace Pizza Napoletana(真のナポリピッツァ協会)」認定店の表示で、日本にも数軒しかない本格ナポリピッツア店である証!

|あっという間に満席だ!|

天井の高い店内には、オープン直後から続々とお客様が来店。ナポリらしい明るい雰囲気でテンション上がりますなー。

|店の中央には、赤タイルのピザ釜がドーン。|

メニューを眺めつつ泡のグラスをいただき、オーダーを熟考。前菜(またはサラダ)、ピッツア(またはパスタ)、肉(または魚)、デザート、飲み物までついて2300円というランチコースもお得だけれど、せっかくここまで来たならば本格的なアラカルトも試したい……(だってワインがすばらしいはずだから!)。聞くと、2人以上で来た場合に1人だけランチコースというのもありだそう。それにしよう!

|サービス精神満載の一皿!|

まずはコースの前菜から。ハムやサラミ、野菜のマリネ、たことじゃがいものサラダ……ワインが進みすぎること間違いなしのナポリ定番前菜が少しずつ盛り合わされております。

こ、これはワインじゃろう!というわけで、ソムリエさんにおすすめのボトルを持ってきていただきました。

|ヴァン・ナチュールファンにはおなじみの!|

むー、さすがのラインナップ! 愛するラ・ストッパ、カンティーナ・ジョルダーノ、ムーニ、サッサイア……。

|はじめましてのワインにときめく!|

悩んだ末、いただいたことのないコチラにしてみました。ジダリッヒのプルルケ!時間がたつごとに、香りも味もどんどん開いていきますよー。

|冷蔵庫で出番を待つグラスワインたち。|

とまあ、一気に盛り上がる我々でしたが(大好きなもので。はあはあ)、こちらのお店で扱うのはヴァンナチュールと呼ばれるワイン。ここ数年、支持する人が増えていて、筑波のインポーター・ヴィナイオータ社長の太田さん曰く「自由なワイン」!化学合成の農薬や除草剤を使わずに育てたぶどうを使い、ぶどうの皮にある天然酵母のみを使って発酵させたものを指します。加熱殺菌もせず、澱も引かず、濾過もしないものが多いので、ものによってはかなり個性的なワインも……でもそのおもしろさこそヴァンナチュールならでは!こちらのお店でも、聞けばどんどこオススメを教えてくれるので、ぜひ楽しんでみてほしいなあ。

お次の料理は、アラカルトでオーダーした「鮮魚の温かいテリーヌ」。

|なかなかのボリュームですが余裕でぺろり。|

なめらかにマッシュしたじゃがいもで大分・豊後水道の魚をはさみ、周りは香ばしく焼きつけてあります。濃厚なソースをつけて口の中に入れれば、じゃがいも、魚、ソースが一体となってたまらんわー。「ナポリの路地裏で食べた魚介のフリット」は、これでもかと皿にてんこ盛り!

|ざっくりした盛り付けが現地っぽい!|

セモリナ粉をつけた海老やタコ、小魚がカリッと揚げられています。あつあつにレモンを搾り、シチリアの塩をチラリ……くー、ワインワイン!大好物の海藻入りゼッポリーニも、ふわふわもっちもちですな。10年前に行ったナポリの街角の風景が、よみがえってきたー!

肉料理も食べてみたくて「ナポリのお肉屋さんより ナポリ風モツ煮」。

|日本のモツ煮もイタリアのモツ煮もイイ!|

トマトソースで煮こまれた臭みなしのやわらかモツ……、いいねえ。パンにはさんで食べたいわ。というか、どうしてもソースを残せなくて結局パンを追加。皿までぬぐうぜ!!こうなったら赤ワインも飲みたい。

|素で「ひゃっほう」って声出たぞ。|

グラスでお願いすると、テーブルに並んだラインナップにまた号泣……ここは本当に茨城県ですか。くーっ、トリンケーロ(一番左のやつですね)くださーい!

そうそう、ここはピッツエリアなのです。ランチコースに含まれているものから「アンティキサポーリ」なるピッツアを頼んでみましたよ。

|この魅惑のふちを食べるために来た!|

燻製チーズとエンダイブをのせた古代ローマ風のピッツア……。食べると、確かに燻製の香りがふわりと広がります。へー、珍しい!専用のピザ釜は400℃の高温に。1分半だけ窯に入れれば、ナポリピッツアならではのカリッともちっとした生地が焼きあがる。うーん、生地だけでも食べていられそう……(余裕があれば、大好物の「マストゥニコーラ」も食べてみたかった! ラードとペコリーノとバジリコだけのシンプルなピッツアで、生地のおいしさを最大限に味わえます)。

コースにはお肉料理もついてくる。

|まだ食うんか的なオーダーですいません……|

豚肉に、にんにく、ローズマリー、パセリをはさんでローストした「アリスタ」。脂が甘くて、おなかいっぱいでも食べられちゃうわ……。

ああ。シメにデザートまでいただき、大満足なランチでした。帰りにお話ししたシェフには「たくさん召し上がっていただきましたが、大丈夫でしたか」と言われましたが、皆さまもここまで来たなら心おきなく食べて飲むのをオススメしますよー!

3軒ともハシゴしたい!パンとチーズと素敵な器たち

〈トラットリア エ ピッツェリア アミーチ〉からは少し離れているものの、ぜひとも寄りたい場所がもうひとつ。名店が集まるエリアとの情報をいただいたので、タクシーでぶいっと直行!

|地元民でにぎわう店内。|

まずはパン店〈ベッカライブロートツァイト〉へ。ドイツで修行されたご主人がつくるハードパンがメインですが、「ドイツにこだわらず、いろんなパンを作っているんですよ。場所柄、甘いパンやお総菜パンみたいなものも人気がありますね」と肩の力が抜けていて素敵~。すべてのパンがオーガニックな厳選素材で作られているというのも筑波らしい。

|こんなラインナップのパン屋さん、うちの近所にも欲しい!(涙)|

|買わずにいられない焼きたてビジュアル。|

お店をご紹介してくれたTさんが、「ここのサンドイッチがあれば幸せ!」と話していたのはこの黒板メニューか!

|はさまれる具もすばらしき素材ばかり!|

好みの具を、好みのパンではさむ、オーダーを受けてから作られるサンドイッチ。もちろん私もたんまり買って、噛むほどに小麦の味がする力強いパンを味わいました。

こちらのパン屋さんの斜め前にあるのが器と食材を扱う〈ろばの家〉。店に一歩入っただけで、食器好きにはたまらないラインナップ……。魅力的な作家さんの作品がズラリで、散財の予感しかない!!

|財布のひもをゆるめる準備はできております。|

この日は店内で「豆」のワークショップが行われており、「豆料理に合う皿」というテーマで陳列されていました。おもしろいなあ。

|素敵なだけでなく使いやすそうなのがニクい。|

そして、まんまと鉢とコーヒーカップを購入。でも、悔いなし!店内に置いてある食材も、どれも厳選されたものばかりで手が伸びる~。

最後に寄りたいのが、〈ろばの家〉から徒歩3分のチーズ店〈ラ・マリニエール〉。
都内のレストランで食事をしているとよく出合うナチュラルな激うまチーズ卸「ヴィア・ザ・ビオ」の小売店です。

|水~土曜の営業なのでご注意!|

店内に入れば、すばらしいチーズの香り……ああ、ここにいるだけでワインが飲めそう。大きなショーケースの中にはめくるめくチーズが並んでいます。きゃーきゃー。

|チーズの宝石箱や~。|

試食をさせていただけば、このクオリティに買わざるを得ないでしょ……。おいしいチーズって、ひとかけら食べるごとにうっとりしちゃうんだよねえ。結局、シナモン風味のリコッタのようなフレッシュチーズ、オレンジピールののったブルー、あさつきの入ったチーズをいただきました。

|完全にガラスにへばりついてうっとり眺める。|

すべての店がナチュラルな食材を扱ってはいるけれど、どこか肩の力が抜けた雰囲気が印象的だった筑波。なんというか、みんなガッチガチじゃなくて楽しそうなのよねー。東京から少し離れたところで、自分たちが良いと思うものを真摯に提供する。そんな姿に「次はいつ来ようかな」と思いながら乗る、つくばエクスプレスでの帰り道なのでした。

今回訪れたお店

〈トラットリア エ ピッツェリア アミーチ〉
■茨城県つくば市手代木286-1
■029-852-5885
■11:00〜14:30 (L.O. 14:00)、18:00〜23:00 (L.O. 22:00)、無休(年末年始を除く)

〈ベッカライブロートツァイト 〉
■茨城県つくば市天久保2丁目10-20
■029-859-3737
■9:00〜なくなり次第終了、月火曜定休

〈ろばの家〉
■茨城県つくば市天久保2丁目11-1 コーポりぶる1F
■050-3512-0605
■9:00〜19:00、月火曜定休

〈ラ・マリニエール 〉
■茨城県つくば市天久保2-10-1
■050-1203-4660
■11:00〜18:00、日月火曜定休

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ツレヅレハナコの電車メシ

☆前回「全国消費量第2位の実力!ポストうどん県・埼玉で変わりうどんハシゴ」編はコチラ
☆これまでの連載はコチラ

※今回紹介した内容は取材時のもので現在は異なる場合があります。

ツレヅレハナコ

次回は4月18日(水)更新予定。お楽しみに!

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