性について悩んでること、 これ観たら全部解決します。/第1回 ヒコロヒーのナイトキャップエンタメ CULTURE 2022.07.15

疲れた心と体に染み込む、ナイトキャップ(寝酒)代わりのエンタメをヒコロヒーが紹介する連載がスタート。第1回は、「性教育」を題材にしたNetflixの人気オリジナルドラマ『セックス ・エデュケーション』

1ヒコロヒー

コロナ下の自宅待機中にシリーズものを観ようと思い、本作の第1話を観てどハマり。セックスセラピストの母を持つ主人公・オーティスが同じ高校のイケてる女子・メイヴとともに同級生相手に「セックス・クリニック」を開くストーリー。性の悩みは一人ひとり異なり、「こんな悩み、自分だけかも」と不安な気持ちを抱えている人も多い。このドラマの出色な点はゲイやノンバイナリーなどいろんなセクシュアリティの人物を登場させ、その全員を肯定していること。特に好きなのは、主人公の親友・エリック。学校ではゲイを公表していて、繰り出す下ネタも最高! 保守的な黒人の移民家庭というバックボーンもあり、家族との葛藤も丁寧に描かれている。主人公の親友が黒人やゲイという設定は「多様性」を見せるポーズとして安易に採用されることもあるが、今作はお飾りの設定ではなく、主体性を持ったメインキャラであるところもポイント高。

日本では性の話は「スケベ」方向に捉えられ避けられたりもするが、その悩みには知識の欠如や過去のトラウマが影響していることもあり、このドラマのようにカウンセリングにかかることは有効だと思う。私も今ではオーティスになった気分で後輩や友人の恋愛相談にのっている。まぁ、悩みに対する一番の解決策は「本作を観てくれ」ってことなんですが。

text : Daisuke Watanuki

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