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ハナコと考えるSDGs エシカル協会代表理事・末吉里花さんが選ぶ、エシカルを学べるおすすめ本10選。人、自然、未来のためにできることを考えよう。 Learn 2020.06.29

最近よく耳にするようになったSDGs(Sustainable Development Goals)という言葉。「持続可能な開発目標」と訳され、2030年までに“誰一人取り残さない”よりよい世界を目指して17の国際目標が掲げられています。それは政府や企業の頑張りだけでなく、私たちがもっと意識して毎日を“変えて”いくための課題でもあるのです。そこでハナコは、SDGsについて読者のみなさんと考える特集を企画しました。今回は、目標13「気候変動に具体的な対策を」、目標14「海の豊かさを守ろう」、目標15「陸の豊かさも守ろう」…、地球にとって深刻な課題となる中、私たちができることって、なんだろう?そこで今回は、エシカル協会代表理事・末吉里花さんに聞いた、学び続けるためのおすすめの10冊をご紹介します。

1.『おしゃれなエコが世界を救う』著:サフィア・ミニー

(日経BP社/1,500円)
(日経BP社/1,500円)

私の人生に大きな影響を与えた〈ピープルツリー〉の創業者、サフィア・ミニーさんの自叙伝。この本を手にした時はすでにサフィアさんと出会っていましたが、1990年代に東京でフェアトレードのビジネスを始めたことがどれほど大変なことだったのかを知り、改めて彼女が社会起業家として成し遂げた功績に敬意を抱きました。この本を読めば、フェアトレードの印象が変わるかもしれません。

2.『旅をする木』著:星野道夫

(文春文庫/600円)
(文春文庫/600円)

今は亡き写真家の星野道夫さんが、愛するアラスカの自然や生き物、そこに暮らす先住民の人たちについて綴った本。高校卒業時に手にして以来、いまだに読み返しています。今もこの瞬間、美しい自然の中で、野生の動物たちが悠々と生きていることを想像させてくれて、日常を豊かにしてくれます。「影響をしっかりと考える」という、エシカルの原点を学ぶことができる、時代を超えた名著。

3.『プラスチック・フリー生活 今すぐできる小さな革命』著:シャンタル・プラモンドン、ジェイ・シンハ 訳:服部雄一郎

(NHK出版/2,000円)
(NHK出版/2,000円)

暮らしを見つめ直すと、私たち人間がいかに便利なプラスチックに頼ってきたかがわかります。そのプラスチックが自然環境や生き物にとって脅威であることは、最近ニュースでもよく目にするように。では、生活からプラスチックをなくすことは可能なのか?そもそもなぜ、プラスチックはよくないのか?プラスチックに代わるものはあるのか?色々な悩みを解決してくれる一冊。

4.『ハチドリのひとしずく』監修:辻信一

(光文社/1,143円)
(光文社/1,143円)

文化人類学者・環境活動家で、1999年に「NGOナマケモノ倶楽部」の設立以来、スロー・ムーブメントを提唱なさってきた辻信一先生が監修された絵本。小さな力の大切さを教えてくれる、南米アンデス地方の古くて新しい物語です。「1人の100歩より100人の1歩が世界を変える」ことを教えてくれ、そっとその1歩を後押ししてくれる。子どもから大人までみんなに手にとってほしい本ですね。

5.『気候変動の時代を生きる』編・著:永田佳之

(山川出版社/1,500円)
(山川出版社/1,500円)

恩師である聖心女子大学の永田佳之先生がお書きになった一冊。「気候変動に最も有効な武器は教育である」と気候変動をテーマとした教育に焦点をあてた本を作られました。気候変動の基礎的知識や世界で起きている状況をデータとともに紹介。問題を解決するために、さまざまな立場の人たちがどのようなアクションを起こしているのか、好事例を学ぶことができる気候変動の入門書です。

6.『世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ』編:くさばよしみ 絵:中川学

(汐文社/1,600円)
(汐文社/1,600円)

ウルグアイ元大統領ホセ・ムヒカさんが国連で行ったスピーチを綴った絵本。「貧乏とは少ししか持っていないことではなく、無限に欲があり、いくらあっても満足しないことです」という彼の有名な言葉は、多くの人の記憶に残っているはず。人の幸せとは何か、深く問いかける絵本です。実はイラストを描いている中川学さんは、私が2019年夏に出版した絵本の絵を担当してくださったお坊さん!

6.『地球─その中をさぐろう─』文・絵:加古里子

(福音館書店/1,500円)
(福音館書店/1,500円)

大好きな絵本作家のひとり、加古里子さんの作品です。地球の中のようすを地表から中心部にわたって断面図で描いた美しい作品。加古さんが「福音館の科学」シリーズから出版されている「海」「宇宙」「人間」の中の一冊です。とても詳しくて正確な科学を学ぶことができる一方、写真や映像で学ぶのとは違い、物語の奥にある面白さを想像しながら自分自身で考えることができる貴重な絵本です。

7.『大量廃棄社会〜アパレルとコンビニの不都合な真実〜』著:仲村和代、藤田さつき

(光文社新書/880円)
(光文社新書/880円)

朝日新聞の2人の記者が、アパレルやコンビニにおける大量廃棄社会の実情について丁寧に取材を重ねて書いた新書。日々手にし、消費している洋服や食べ物だからこそ、その背景を知ることはとても大切です。たくさん作って、たくさん買って、たくさん捨てる。そんな時代を終わらせるためにも、新しい仕組みの中で頑張っている人たちを紹介しながら、解決策も提案してくれています。

8.『はじめてのエシカル』著:末吉里花

(山川出版社/1,400円)
(山川出版社/1,400円)

2016年に出版した拙著です。エシカルについて学ぶための初心者向け入門書として書きました。私自身がどう関心を持ち、変わっていったのかというパーソナルストーリーとともに、なぜエシカルな考えが大切なのか、暮らしに取り入れる実践方法なども。巻末にはエシカル・ショッピングガイドも掲載。一歩踏み出せなかった方たちから「実践する勇気をもらった」とうれしい感想をいただいています。

『そのこ』詩:谷川俊太郎 絵:塚本やすし

(晶文社/1,500円)
(晶文社/1,500円)

私が大好きな詩人、谷川俊太郎さんの絵本です。以前、谷川俊太郎さんご自身がこの絵本を朗読なさったのを目の前で聴く機会があり、思わず鳥肌が立ちました。西アフリカ・ガーナでの児童労働をテーマに掲げたこの絵本。日本人にはまだなじみがないかもしれないこの問題を、塚本やすしさんの力強い絵と谷川俊太郎さんの独特の世界観を通じて知ることができて、じんわりと心に入ってきます。

SDGs目標13「気候変動に具体的な対策を」、目標14「海の豊かさを守ろう」、目標15「陸の豊かさも守ろう」

目標13「気候変動に具体的な対策を」、目標14「海の豊かさを守ろう」、目標15「陸の豊かさも守ろう」…、地球にとって深刻な課題となる中、私たちができることって、なんだろう?大切なのは、全部でなくても、楽しそうだなと始められそうなことがあったらやってみること。その小さな一歩が、未来へとつながります。

(Hanako1185号掲載/photo:Natsumi Kakuto styling:YuiOtani illustration:SANDER STUDIO text:Tomoko Yanagisawa edit:NaoYoshida)

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