前田有紀の『週末・気分転〈花〉』 ひまわり35万本を関西方面にお届け。ひまわり農家さんのこだわりに注目。 LEARN 2022.07.24

10年のアナウンサー生活を経て、フラワーアーティストとして活躍する前田有紀さん。そんな彼女が世の頑張る女子の気分転換になるようなフラワーライフのアイデアを紹介してくれる連載。今回は、京都で訪れたひまわりの農園のお話です。

7月後半、夏休みに入りましたね!私は学生でもないし、子どももまだ保育園なので、あまり夏休み感はないのですが、最近お仕事で夏の風物詩のひとつ、ひまわりを手にすることが多く、そんなところからも夏を実感しています。

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先日、京都府花卉振興ネットワークさんのお仕事で京都にいってきたのもその一つ。京都で、生まれて始めてひまわりの農園を取材にいきました。

田園風景の中で、背高く伸びて咲いているひまわりのイメージをもっていったら、花のない青々とした圃場(花の農園のこと)で驚きました。ひまわりの花は、咲いてから長持ちするわけではないので、少しでもお客さんの手元でいい状態で咲いてくれるように蕾の状態で収穫されるんです。

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お邪魔した京都南部久御山町の黒川花卉園芸さんは、野菜の畑の一角の大きなハウスでひまわりの中でも、アップサンリッチオレンジを中心に栽培されていました。なんとひまわり35万本を関西方面にお届けする農家さんなんです。上向きに花が咲くことでより丈夫に切り花として楽しめる品種。小さな蛙がぴょんぴょん飛び回る、自然豊かでのどかな圃場ですくすく育っていました。タネを蒔いてから45日ほどで花が咲くそうで、少しギリギリではありますが、これからお家で育ててみるのもいいですね!一夏で成長を楽しめそうです。

また、宇治市の今村園芸さんでは、収穫してから出荷するまでの流れを取材させてもらいました。蕾の状態で朝収穫してきたひまわりを、一度冷やして、適切な処理をしてから市場に届けていらっしゃいます。中が茶色いオーソドックスなひまわりは小さな蕾のうちに収穫して、東北八重のような八重咲きの品種はある程度咲かせてから切るようにしているそうです。そして、この今村さんは、安政3年から花の生産をしている13代目の花農家さん。「花屋仲間」と描かれた当時の組合の証の木札も見せてくださいました。昔から人々の暮らしの中に花があった、というのも京都ならではのことだと実感しました。

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ひまわりの花言葉の一つは「あなただけを見つめます」です。太陽の光をたっぷり受けているポジティブなイメージから縁起物とされていたり、プロポーズにも使われるロマンティックなお花でもあったりします。暑さの中で少しでも長く楽しめるようにひまわりを飾る際には、茎は斜めにカットして、水を浅めにいれた花瓶の中に入れてあげましょう。面積の大きな葉っぱは、蒸散を防ぐためなるべく外すのもポイントです。

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ちなみに京都旅は三条に滞在していましたが、明治時代から残る建物も多く、歩いて回るのがこよなく楽しいエリアでした。おしゃれな花屋さんも増えました。また、必ずや訪れたい京都!みなさんも夏の京都に行くことがあれば、お寺観光やカフェ巡りと合わせて、お花屋さんのひまわりもぜひチェックしてみてくださいね!

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