話題の“ラベルレス”にも注目。 ペットボトルを再生し続ける。〈サントリー〉が取り組む“ペットボトルのサステナブル化”についてわかりやすく解説! SUSTAINABLE 2020.10.30PR

私たちの生活の一部にもなっているペットボトルにも、リサイクルの仕組みや、リデュースの工夫に奥深い世界がある。そこで今回は、〈サントリー〉の包材部・小笠原直也さんに解説してもらいました。(PR/サントリー)

ぐるぐると循環し続けるペットボトルは進化する資源。

ペットボトルは再びペットボトルに生まれ変わる!

プラスチックによる海洋汚染が深刻化している今、リサイクルへの取り組みが信頼できるメーカーの品を選ぶことも、これからの買い物の在り方かもしれない。たとえば〈サントリー〉グループはどんな施策に着手しているのだろう?今取り組んでいるという“ペットボトルのサステナブル化”について、同社包材部の小笠原直也さんに話を聞いた。

回収されたペットボトルは粉砕され、フレーク状に。それを洗浄したり、熱・真空処理などの工程を経て、原料のPET樹脂に還す。PET樹脂はボトルの形の元となるプリフォームに成形され、空気を入れて膨らませたらペットボトルの完成。こうして循環されていく。
回収されたペットボトルは粉砕され、フレーク状に。それを洗浄したり、熱・真空処理などの工程を経て、原料のPET樹脂に還す。PET樹脂はボトルの形の元となるプリフォームに成形され、空気を入れて膨らませたらペットボトルの完成。こうして循環されていく。

〈サントリー〉はペットボトルの分野で“2R+B”を掲げている。リサイクルとリデュースに加え、「バイオ=植物由来の資源」を取り入れる指針だ。特に今力を入れるのが、ペットボトルをリサイクルして循環させる「ボトルtoボトル リサイクルシステム」。「ペットボトルがペットボトルに再生される割合はこれまで低かったのですが、飲料メーカーとして積極的にリサイクル性向上や技術開発に取り組んでいくことで、ボトルtoボトルをより推進していこうというものです」と小笠原さん。この技術は、2011年に〈サントリー〉が国内の飲料メーカーで初めて確立。ペットボトルはリサイクルしやすい資源として進化しているのだ。

ここでは、「ボトルtoボトル リサイクルシステム」を中心とする、〈サントリー〉が推進するペットボトルの“リサイクル”の取り組みをクローズアップ。小笠原さんは「ペットボトルの正しい分別方法もしっかりとチェックして、よりよい未来への第一歩を踏み出しましょう」と促した。

〈サントリー〉のペットボトルへのスローガン

軽量化し、使用する原料を減らすリデュース、ペットボトルからペットボトルへ100%循環させるリサイクルに加え、新しく使用する原料を植物由来にすることを目指すバイオの3要素が〈サントリー〉独自のアイデア。
軽量化し、使用する原料を減らすリデュース、ペットボトルからペットボトルへ100%循環させるリサイクルに加え、新しく使用する原料を植物由来にすることを目指すバイオの3要素が〈サントリー〉独自のアイデア。

リサイクルの道筋の中にもエコなシステムを取り入れる。

〈サントリー〉が長年かけて開発し、2011年に確立させたボトルtoボトルリサイクルシステム。これは国内の飲料メーカー初の画期的技術だった。ペットボトルの原料となるPET樹脂はこれまで石油由来の新品が使われてきたが、使用済みのペットボトルから再生することに成功したのだ。このシステムの導入で、ゴミを減らすだけでなく、新しく使用する資源を減らすことも可能に。リサイクルの工程自体でも環境負荷に配慮している。

また、〈サントリー〉は「プラスチック基本方針」を掲げる。2030年までに、グローバルで使用するペットボトルの素材をリサイクル素材と植物由来素材に100%切り替え、石油由来原料の新規使用ゼロの実現を目指すものだ。この“100%サステナブル化”が〈サントリー〉の大きな目標。そのためには私たちもサイクルの一員となって、正しく分別することが大事なのだ。

正しく分別することが、リサイクルにつながっていく。

ペットボトルの捨て方にはいくつかルールがある。まずは、ペットボトルとは素材の異なるキャップとラベルを外すこと。外出先では省きがちだが、回収効率を下げてしまうので避けたいところ。ボトルの中をすすいだら、つぶしてペットボトル専用の回収箱に。ボトルの表記に「PET」とあれば資源ゴミに、「プラ」とあれば自治体指定のゴミにすることを心がけて。それがあって初めて、循環につながるのだ。

ボトルを軽量化し、リデュースを実現。

サントリー

「サントリー天然水」のボトルは、500mlで30g弱だったものが2013年には11.3gにまで軽量化(現在は容量550ml)。環境負荷に配慮しつつ、使いやすさを保てるようデザインが工夫されている。たとえばボトルの下部に作られた深めの溝は、バネの役割を果たして薄いボトルを強化している。国内最薄のロールラベルも開発。プラスチックの使用量も減らした。これまで主流だった切り取り式ラベルは、圧力を加えて接着させるため厚みがあったのに対し、くるっと巻きつけるだけのロールラベルには強度が重視されず、12μmという極薄のラベルが実現。この技術は現在「サントリー天然水」など多くの商品に使用されている。

下部の溝のほか、底面のデザインでも強度アップを図っている。ボトルデザインに注目するのもおもしろい。
下部の溝のほか、底面のデザインでも強度アップを図っている。ボトルデザインに注目するのもおもしろい。

「サントリー天然水」で先行したノウハウは、現在ではほかの飲料やグローバル展開する商材にもアレンジのうえ、採用されている。この技術を使用したペットボトルに、海外で出合えるかもしれない。

新しい伊右衛門はラベルレスも話題!

写真はラベルレスのボトル。中央部には縁起のいい柄をあしらっている。
写真はラベルレスのボトル。中央部には縁起のいい柄をあしらっている。

淹れたてのような色・味・香りを提供する「伊右衛門」が、時間が経っても褐変(かっぺん)しないよう酵母由来の成分を使用して、今年4月大幅にリニューアル。緑茶の鮮やかな“水色(すいしょく)”を楽しめると話題だ。ラベル裏面やボトルに意匠(縁起物を数種デザイン。ボトルにもエンボス加工)を凝らしたところ「ラベルをはがす楽しみ」によって、自発的な分別を促す結果に。また限定発売された“ラベルレス”は「日本パッケージデザイン大賞2021」の最高賞である大賞を受賞。

(Hanako1190号掲載/ illustration:SANDER STUDIO text:Kahoko Nishimura)

ハナコと考えるSDGs"/

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