本山順子の迷子のお守り〜お寺と神社、お散歩アラカルト〜 〈京都ゑびす神社〉の「十日ゑびす大祭」へ!京都流の商売繁盛祈願を体験。 LEARN 2021.01.16

モデル・本山順子が神社仏閣、教会や寺院を国内外問わずご紹介する本連載。第65回目は京都東山区を街詣で。〈京都ゑびす神社〉で毎年1月8日〜12日の5日間に渡り執り行われている「十日ゑびす大祭」へお邪魔してまいりました。1月10日の「十日戎(とおかえびす)」では商売繁盛を願ってたくさんの人が訪れます。それでは早速!詣でましょ〜う!

京都 十日ゑびす大祭

みなさん一度はニュースなどで拝見したことがあるであろう、参拝一番乗りを競う恒例行事「福男選び」で有名な兵庫県の〈西宮神社〉と並んで、〈京都ゑびす神社〉は“日本三大えびす”と称され、“えべっさん”の名で親しまれています。神社の周りにはたくさんの出店が並んでいてお祭りムードが漂います。

京都 十日ゑびす大祭

〈京都ゑびす神社〉は日本の臨済宗の祖である栄西禅師が〈建仁寺〉を健立するにあたり、その鎮守社として栄西禅師が建久2年(1191年)に南宋から帰国する際に海上で暴風雨から守ってくれた恵美須神を主祭神として勧請し、建設されました。そのため“旅ゑびす”とも呼ばれ、旅行安全を願う方も多く参拝されています。

京都 十日ゑびす大祭

友達から「十日戎に行こう!」と言われたときはなんだろうと思ったのですが、どうやら西日本の風習のようで、関東でよく似たものでいえば「酉の市」にあたるのかもしれません。十日戎では主に福笹や吉兆笹と呼ばれる笹なのだそう。鳥居をくぐると「人気大寄せ」という赤い傘に金や白のかかしのような人形をぶら下げた縁起物を売る露店がありましたよ〜。人気者になる、いろんな人との出会いを呼び寄せる縁起物なのだとか。

京都 十日ゑびす大祭

二の鳥居になにやら袋がかぶせてありますね〜。普段はこちらに恵比須さんの福箕が掲げられていて、その福箕にお賽銭が入ると願いが叶うとされているのだとか。十日戎中は混み合うため袋がかぶせてありますが、こちらも〈京都ゑびす神社〉特有の風習ですよね!とても楽しそうです。

京都 十日ゑびす大祭

参拝してびっくりしたのですが、拝殿には立派なまぐろがドドンッとお供えされています。9日の宵宮の際に水産協会から奉納された“招福まぐろ”で、まぐろにお賽銭が張り付くと“お金が身につく”と言われているのだとか。まぐろには網が張られているため実際には貼り付けることはできませんが、とても興味深いですね〜!

京都 十日ゑびす大祭

笛と太鼓の音に引き寄せられて神楽殿の方に目を移すと授与される笹に巫女さんが舞の奉納をされておられるではありませんか!舞の奉納をされた笹を授かれるんですね〜!なんだかとても贅沢な気持ちになりませんか!?

京都 十日ゑびす大祭

神楽殿の先で笹に取り付ける縁起物を選ぶんですよ〜。その種類も大変豊富で、大宝・福俵・福箕・福熊手・福鯛・宝船・宝来・御札・御守り・福銭・小判などが授与されます。巫女さんが素敵な笑顔で参拝者を見送られていたのがとても印象的でした。

京都 十日ゑびす大祭

今年は新型コロナウイルス感染予防のため中止されていましたが、拝殿の脇にお賽銭箱があり、帰る際に板戸をコンコンとノックするのだとか。恵比須様は長寿で耳が遠いため、「来ましたよ〜」と優しくお知らせするのだそうです。なんだかとても京都らしい参拝の気遣いですよね〜。

今年の十日戎は例年に比べて人出は5分の1ほどだそうで、とてもゆったりした参拝ができました。福笹や縁起物の授与も今年は2月2日まで行われています。私も京都流の商売繁盛祈願ができてとても興味深い体験ができました!それでは皆様も良い参拝を〜!

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